MAツールの「シナリオ重視型」とは?特徴・代表3製品・選び方を解説

シナリオ重視型MAツールは、顧客の属性や行動に応じて、メール配信などの施策を自動化できる点が特徴です。細かな条件分岐を活用した顧客育成に向いていますが、運用にはシナリオの設計や継続的な改善が求められます。
BowNowでは、MAツールを「はじめてでも安心導入型」「シナリオ重視型」「多機能&CRM完全連携型」の3タイプに分類しています。自社に合ったツールを選ぶには、機能だけでなく、実施したい施策や運用体制との相性を確認することが大切です。
この記事では、3タイプのうち「シナリオ重視型」に焦点を当て、特徴や他タイプとの違い、代表的な製品、導入時の注意点を解説します。
MAツール全体の比較については、【2026年最新】MAツール比較10選!3つのタイプ別でわかる選び方もあわせてご覧ください。
この記事の要約
BowNowでは、MAツールを「はじめてでも安心導入型」「シナリオ重視型」「多機能&CRM完全連携型」の3タイプに分類しています。その中でもシナリオ重視型は、顧客の属性や行動に応じた細かな条件分岐や施策の自動化に強みがあり、継続して運用・改善できる体制がある企業に向いています。
代表的なツールには、匿名の見込み顧客へのアプローチに強い「SATORI」、展示会やセミナーの顧客接点を管理できる「SHANON MA」、データの統合・活用に強みを持つ「b→dash」があります。
この記事では、BowNowのCS担当者へのインタビューで得た知見も踏まえ、導入後の失敗例や操作性・サポート体制・運用リソースなど、ツール選定で確認すべきポイントを解説します。
目次
シナリオ重視型MAツールとは?
シナリオ重視型MAツールとは、見込み顧客の属性やWebサイト上での行動条件に応じて、あらかじめ設定したマーケティング施策を自動で実行する機能に強みを持つツールのことです。
例えば、「特定の資料をダウンロードした顧客に対して、3日後にフォローメールを自動送信し、メール内のリンクをクリックしたら営業担当へ通知する」といった一連の流れ(シナリオ)を組むことができます。
顧客一人ひとりの状態に合わせたアプローチができるため、検討状況に応じた継続的なフォローを行いたい場合に役立ちます。
MAの基本的な仕組みや機能については、以下の記事で詳しく紹介しています。
シナリオ重視型と他のMAツールとの違い
MAツールは、搭載されている機能や得意とする施策、必要な運用体制によって特徴が異なります。
BowNowでは、MAツールを次の3タイプに分類しています。
- はじめてでも安心導入型:シンプルな操作性や導入後のサポートを重視し、基本的なマーケティング施策から始めたい企業に向いているタイプ
- シナリオ重視型:顧客の属性や行動に応じて施策を細かく設計し、リードナーチャリングを強化したい企業に向いているタイプ
- 多機能&CRM完全連携型:豊富な機能やCRM・SFAとの連携を活用し、マーケティングと営業の情報を一体的に管理したい企業に向いているタイプ
ここでは、シナリオ重視型と他のタイプの違いを、機能や運用体制の観点から解説します。
機能とカスタマイズ性の違い
シナリオ重視型は、条件分岐やトリガー設定を細かく組み合わせられるため、顧客の検討状況に合わせた施策の設計に向いています。
一方、はじめてでも安心導入型は、メール配信やWebサイトへの訪問通知など、基本的な機能から使い始めやすい点が特徴です。
また、多機能&CRM完全連携型は、CRM・SFAとの連携や幅広い機能を活用したい場合に候補となります。
運用体制・求められるスキルの違い
シナリオ重視型を活用するには、顧客の購買プロセスを整理し、どのタイミングでどのような施策を実施するかを考える必要があります。
そのため、シナリオを設計・改善するための知識や、継続的に運用できる体制が求められます。
一方、はじめてでも安心導入型は、少人数体制や他業務と兼任している担当者でも運用を始めやすい設計になっています。
多機能&CRM完全連携型については、機能の活用だけでなく、既存システムとの連携や部門間でのデータ管理体制も含めて検討することが大切です。
シナリオ重視型MAツールが向いている企業・向いていない企業
シナリオ重視型が自社に合っているかどうかは、顧客へのアプローチ方法や運用体制によって変わります。
シナリオ重視型が向いている企業
顧客の検討期間が長く、検討フェーズごとに細かくアプローチ内容を変更したい企業に向いています。
また、マーケティング専任のチームが存在し、シナリオの作成や分析・改善にリソースを割くことができる体制が整っている場合に適しています。
一方、細かなシナリオを設計する必要がなく、まずは基本的な施策から取り組みたい企業では、機能を十分に活用できない場合もあります。
はじめてでも安心導入型が向いている企業
「まずは保有しているリードへのメール配信から始めたい」「マーケティング担当者が少人数で兼任している」という企業には、はじめてでも安心導入型が向いています。
複雑なシナリオを組むことよりも、まずは定期的な情報発信と顧客の反応把握から段階的に進めたい場合に適しています。
初めてMAツールを導入する際の選び方や、代表的な製品を詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
多機能&CRM完全連携型が向いている企業
すでにCRMやSFAを導入しており、マーケティングから営業までの情報を連携させたい企業には、多機能&CRM完全連携型も候補になります。
豊富な機能やカスタマイズ性を活用できる一方、既存システムとの連携設定やデータ管理など、運用面で確認すべきことも増えます。
シナリオの柔軟性を重視するのか、CRM・SFAとの連携を重視するのかによって、適したツールは変わります。
CRM・SFAとの連携を重視してMAツールを選びたい方は、代表4製品の特徴や選定ポイントをまとめた以下の記事も参考にしてください。
シナリオ重視型MAツールの代表例3選
シナリオ重視型のMAツールには、さまざまな製品があります。ここでは、代表的なツールとして「SATORI」「SHANON MA」「b→dash」の3つを紹介します。
同じシナリオ重視型でも、それぞれ得意とする機能や活用方法は異なります。自社で取り組みたい施策をイメージしながら確認してみましょう。
④SATORI
SATORIは、匿名のWebサイト訪問者にもアプローチできる「アンノウンマーケティング」に強みを持つ国産MAツールです。
メールアドレスなどの顧客情報を取得する前の段階から、ポップアップ表示などを通じて見込み顧客との接点をつくることができます。
そのため、Webサイトへのアクセスはあるものの、問い合わせや資料請求につながっていない企業や、リード獲得を強化したい企業に向いています。
出典:SATORI公式サイト
⑤SHANON MA
SHANON MAは、Webサイト上の行動履歴だけでなく、展示会やセミナーなどのオフラインでの顧客接点も管理できる国産MAツールです。
例えば、セミナーの参加状況やWebサイトの閲覧履歴などをもとに、見込み顧客に合わせたメール配信やフォロー施策を行えます。
展示会やセミナーで獲得したリードを継続的に育成したい企業や、オンラインとオフラインのマーケティング活動を組み合わせたい企業に向いています。
⑥b→dash
b→dashは、顧客データの統合から分析、マーケティング施策の実行までを一つのプラットフォームで行えるツールです。
複数のシステムに分散したデータを活用し、メールやLINEなどのチャネルを組み合わせたアプローチができる点が特徴です。
そのため、複数の顧客データを活用して施策を展開したい企業や、顧客の行動に応じたアプローチを強化したい企業に向いています。親記事では、主にBtoCの大手企業向けツールとして紹介しています。
出典:b→dash 公式サイト
【CS担当者に聞いた】MAツール導入でよくある失敗と注意点
MAツールを導入する際、機能の豊富さだけで選んでしまうと、運用面で壁にぶつかることがあります。
今回、BowNowのカスタマーサクセス(CS)担当歴5年のCSマネージャーで、ナーチャリングBPOサービスの新規事業立ち上げにも携わる担当者にインタビューを行いました。
MAツールの導入・運用を支援する中では、「導入したものの運用が難しい」「どこまでシナリオを作り込むべきかわからない」といった相談を受けることがあるそうです。
特に、初めてMAツールを導入する企業がシナリオ重視型を選んだ場合、以下のような点につまずきやすいとのことでした。
- 顧客の行動などに点数を付け、関心度を評価するスコアリングがうまく活用できず、結果としてメール配信だけの運用になってしまう
- 管理画面が複雑で、機能を覚えること自体が難しく感じられる
- 海外製のMAツールなどで、サポートへの問い合わせに対する回答が遅かったり、日本語の表記に違和感があったりして操作に迷う
高機能なツールであっても、自社のリソースや理解度を超えた設定が必要な場合、ツールを十分に活用できなくなる可能性があります。
そのため、導入前には「どのような施策を行いたいか」だけでなく、「誰が、どのように運用するのか」まで考えておくことが大切です。
【現場のリアル】MAツール選びで確認したい3つのポイント
MAツールを比較すると、どうしても機能の数やできることの多さに目が向きがちです。しかし、実際に運用することを考えると、それだけで判断するのは難しい部分もあります。
今回インタビューしたCS担当者からは、ツールの機能だけでなく、導入後に無理なく運用を続けられるかが大切だという話がありました。
現場での支援経験を踏まえ、MAツールを選ぶ際に確認しておきたい3つのポイントを紹介します。
1. 日常的に使う機能を無理なく操作できるか
MAツールは、導入時に設定して終わりではなく、日々の施策や改善のために継続して使うものです。
どれだけ多くの機能があっても、管理画面が複雑で操作に時間がかかるようでは、次第に使わなくなってしまう可能性があります。
特に、マーケティング担当者が他の業務も兼任している場合は、必要な操作を迷わず行えるかが重要です。導入前には、実際の管理画面を見ながら、普段使う機能の操作性を確認しておくとよいでしょう。
2. 操作方法だけでなく、運用の相談もできるか
MAツールを使い始めると、「どの顧客にメールを送ればよいか」「次にどのような施策を行えばよいか」など、運用面で悩むことも出てきます。
そのため、操作方法を教えてもらえるだけでなく、施策の進め方や改善について相談できるサポート体制があるかも確認しておきたいポイントです。
特に、社内にMA運用の経験者がいない場合は、導入後にどのような支援を受けられるかによって、運用の進めやすさが変わってきます。
3. 自社の体制で継続して運用できるか
MAツールを活用するには、メールの作成や配信、顧客の反応確認、施策の見直しなど、継続的な取り組みが必要です。
シナリオ重視型のように細かな設定ができるツールでは、シナリオを設計するだけでなく、運用しながら改善するための時間も確保しなければなりません。
担当者の人数やスキル、日常業務との兼ね合いを踏まえ、無理なく運用を続けられるかを考えておきましょう。社内のリソースだけでは難しい場合は、外部の支援を活用することも選択肢の一つです。
MAツールを選ぶ際は、「どこまでできるか」だけでなく、「自社でどこまで使いこなせるか」という視点を持つことが大切です。
シナリオ重視型MAツールに関するよくある質問
Q1. MAツールの3つのタイプには、どのような違いがありますか?
BowNowでは、MAツールを「はじめてでも安心導入型」「シナリオ重視型」「多機能&CRM完全連携型」の3つに分類しています。
はじめてでも安心導入型は基本的な施策から始めやすく、シナリオ重視型は顧客の行動に応じた細かな自動化、多機能&CRM完全連携型は豊富な機能やCRM・SFAとの連携に強みがあります。
どのタイプを選ぶかは、自社で実施したい施策や既存のシステム、運用体制によって判断しましょう。
Q2. シナリオ重視型MAツールは、少人数の企業でも導入できますか?
少人数の企業でも導入は可能です。ただし、シナリオの設計や設定後の改善には一定の時間と知識が必要になります。
担当者が他の業務と兼任している場合は、無理なく運用できるかを確認しましょう。社内での対応が難しい場合は、運用支援サービスの活用も選択肢になります。
Q3. シナリオ重視型MAツールには、どのような製品がありますか?
代表的な製品として、SATORI、SHANON MA、b→dashなどがあります。
SATORIは匿名の見込み顧客へのアプローチ、SHANON MAはオンライン・オフラインの顧客接点の管理、b→dashは顧客データの統合・活用に強みがあります。
Q4. MAツールのシナリオ設計が難しい場合はどうすればよいですか?
まずは実施したい施策を整理し、必要なシナリオから段階的に設定することをおすすめします。
最初から複雑な条件分岐を組むのではなく、メール配信や顧客の反応確認など、基本的な施策から始める方法もあります。設計や改善に不安がある場合は、ツール提供会社のサポート体制も確認しましょう。
Q5. シナリオ重視型MAツールを選ぶ際、特に確認すべきことは何ですか?
機能だけでなく、次の3つを確認することが大切です。
- 日常的に使う機能を無理なく操作できるか
- 操作方法だけでなく運用についても相談できるか
- 自社の人員やノウハウで継続的に運用できるか
BowNowのCS担当者へのインタビューでも、導入後に使いこなせるかどうかが重要な判断基準として挙げられました。
自社の運用体制に合わせたMAツールの活用へ
MAツールを選ぶ際は、搭載されている機能だけでなく、自社の目的や運用体制との相性を確認することが大切です。
- はじめてでも安心導入型:少人数で運用を始め、基本的な施策から取り組みたい企業
- シナリオ重視型:顧客の属性や行動に応じて、細かな条件分岐や自動化を行いたい企業
- 多機能&CRM完全連携型:CRM・SFAとの連携や豊富な機能を活用したい企業
今回紹介したシナリオ重視型は、顧客一人ひとりの状況に応じた施策を設計できる一方で、導入後もシナリオの見直しや改善を続けていく必要があります。
自社に必要な機能と、それを無理なく活用できる体制が整っているかを確認したうえで、ツールを選びましょう。
「シナリオ重視型が自社に合っているのか、他のタイプも比較したい」という方に向けて、BowNowでは『MAツール10選・タイプ別比較表』をご用意しています。
3つのタイプごとの特徴に加え、代表的な10製品の機能や料金を比較できる資料です。自社に合うMAツールを検討する際に、ぜひお役立てください。
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この資料でこんなことがわかります!・MAツール10選の比較表(特徴・機能・料金別) ・MAツールの3つのタイプ ・自社に最適なMAツールの選び方
監修者
クラウドサーカス株式会社 石本祥子

新卒でコンサルティング会社に営業職として入社。3年で営業所長代理を経験後、ベンチャー企業を経て、クラウドサーカス社にマーケティング職として入社。
営業とマーケティング、いずれの経験もあることを活かし、クラウドサーカス社が提供しているMAツール『BowNow』において、マーケティングと営業に関するメディアの監修を含む、Webマーケティングの全域を担当している。










