2023年3月最新版のMAツール利用者数ランキングTOP10!選び方のコツも解説

MA(マーケティングオートメーション)ツールを導入したいと考えても、どれを選べばいいのか悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。最近では、多くのMAツールが登場し、便利な機能も増えています。最適なツールを選択できれば、業務の効率化が図れます。
ただし、導入にはコストがかかります。運用に失敗しないためにも、しっかりとした選定が必要です。
そこで本コラムでは、2023年3月のMAツール利用者数ランキングとともに、選び方のポイントについて解説します。
今回掲載しているMAツールは、株式会社DataSignの提供するサービス「教えてURL Webサービス調査レポート2023年3月度 」をもとに上位10ツールをご紹介しています。
目次
MAツールの比較における重要ポイント
MAツールを比較する際に、抑えておきたいポイントがいくつかあります。どうやって選定したらよいのかわからないという方は、以下のポイントに絞って確認してください。
BtoB向けかBtoC向けか
まずMAツールを選ぶ際に確認したいのが、「BtoB向けか、BtoC向けか」ということです。 どちらか片方に特化したものや、両方に対応しているものなど、ツールによって対象が異なります。
BtoBは、リード情報の中からホットリードを選び出し、営業へリストを提供することが目的です。SFA・CRMとの連携や高確度のスコアリング機能をもつMAツールを選ぶとよいでしょう。
一方、BtoCは「One to Oneマーケティング」といわれる、顧客ごとのニーズや購入履歴に合わせた対応が必要となります。そのため、メールだけでなくSNS配信やLINE運用など、マルチチャネルを支援してくれるツールがおすすめです。自社のターゲットを明確にして、適したツールを選定しましょう。
関連記事: BtoBとBtoCにおけるMA(マーケティングオートメーション)ツール活用の違い
自社に必要な機能が揃っているか
「課題を解決してくれる機能が搭載されているか」という点もツールを選ぶ際には重要です。「どのような目的で使いたいのか」「誰が活用するのか」など、自社の状況をリサーチしてみましょう。
たとえば、見込み顧客の育成を効率化したい場合は、シナリオ機能が充実したツールが適しています。一定条件を満たしたリードに対してのメール送付などを自動で行ってくれます。
「問い合わせフォームの管理」「他部署との連携」というように、 改善したいポイントを絞り込んで、その業務を手助けしてくれるツールを選びましょう。
自社で使いこなすことができるか
MAツールは、機能が多ければよいというわけではありません。 多機能すぎるとデジタル人材が不足している場合、使いこなせない可能性も。 せっかく導入した便利なツールも使えなければ、コストがムダになってしまいます。
反対に、機能がシンプルすぎて、十分なマーケティング活動ができないこともあります。ツールを運用する担当者のデジタル知識や達成したい目標、活用する部署など、社内の状況をしっかりと確認しましょう。
ユーザビリティの高さ
MAツールは、メインで活用するマーケティング担当者だけでなく、営業やインサイドセールスにも利用してもらうことでより効果を発揮します。
操作性が悪く、その都度、利用方法を社内研修しなければならない……というツールでは、協力者を集めることが難しくなってしまいます。効果が出るまでにも時間がかかってしまうでしょう。 操作性がよく、わかりやすい画面設計は、MAツール選定の必須条件といえます。
サポート体制
2021年10月に弊社が行った「マーケティングオートメーション意識調査」によると、導入したMAツールを「完璧に使いこなせている」という回答は21%で、全体の約60%の方は、「メール配信程度の運用になっている」という結果でした。つまり、約80%の方が使いこなせていない状況ということがわかります。
ツール導入後、サポートがしっかりしていないと「使い方がわからない」「機能が使いこなせない」など、活用できないまま解約につながることが頻繁にあります。 せっかく導入したツールを使いこなすためにも「カスタマーサポートやカスタマーサクセスの体制が整っているか」というサポート面も、必ず抑えたいチェックポイントです。
価格は適切か
MAツールにかかる費用がどのくらいかご存知でしょうか。無料ではじめられるツールから数十万円かかるものまで、価格は幅広く設定されています。
MAツールに適正価格はありません。自社に適切な価格を知るためには、ランニングコストだけでなく、費用対効果と合わせて検討することが大切です。
導入直後は効率が下がる可能性もあります。ツールをマスターするまでの教育期間なども含めて、あらゆる側面から費用対効果を確認しましょう。
関連記事: 【最新版】MAツールの導入費用っていくらかかるの?
各MAツールの特徴と強みの解説
ここからは、「 教えてURL Webサービス調査レポート2023年3月度 」より最新ランキングをご紹介。各MAツールの特徴と強みについて解説します。
1.BowNow
BowNowは、「リーズナブルな価格」と「シンプルな操作性」が特徴の中小企業向けMAツールです。ずっと無料で利用できるフリープランがあること、導入後に約3か月間の無料カスタマーサクセスサポートが受けられることも魅力。新たに、無料プランでも一斉送信などが可能な「メール機能」を利用できるようになり、導入企業を伸ばしています。
内容 | |
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価格 | 初期費用:0円 基本料金:フリー0円、エントリー12,000円、ライト24,000円、スタンダード36,000円 |
BtoB・BtoC向き | BtoB向き |
サポート体制 | 1to1サポート、勉強会、動画、技術支援、コンテンツ ※1to1サポート、技術支援はエントリープラン以上のみ |
2.Account Engagement(旧Pardot)
https://www.salesforce.com/jp/products/marketing-cloud/marketing-automation/
Account Engagement(旧Pardot)は、SFAで世界トップシェアを誇るSalesforceのMAツールです。Salesforceの各種ツールと連携がスムーズで、高確度のスコアリング機能などBtoBに特化した機能が充実しています。カスタマイズ性、AI(Einstein)によるビジネスサポート、活発なユーザーコミュニティが強みです。
内容 | |
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価格 | 初期費用:0円 基本料金:Growth150,000円、Plus300,000円、Advanced480,000円、Premium1,800,000円 |
BtoB・BtoC向き | BtoB向き |
サポート体制 | プランによって異なる |
3. HubSpot
HubSpotは、いくつかのツールと組み合わせられる統合型のMAプラットフォームです。価値のあるコンテンツを提供し、顧客の自発的な行動につなげる「インバウンドマーケティング」に強いのが特徴。インターフェースは直感的で、スマートフォンでもスムーズに操作可能です。無料プランでもフォーム、LP(ランディングページ)作成ができ、有償プランも良心的な料金形態で導入しやすくなっています。
内容 | |
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価格 | 初期費用:0円 基本料金:フリー0円、Starter5,400円〜、Professional96,000円〜、Enterprise432,000円〜 |
BtoB・BtoC向き | BtoB向き |
サポート体制 | コミュニティ、日本語カスタマーサポート(Eメール・チャット・電話)※Starterは電話不可。無償版はコミュニティーのみ |
4.Adobe Marketo Engage
https://business.adobe.com/jp/products/marketo/adobe-marketo.html
Adobe Marketo Engageの強みは、高度なリードナーチャリング、柔軟な拡張性、詳細なマーケティング分析、そしてAdobeアプリ群とのスムーズな連携です。顧客のアクションをデータ収集し、パーソナライズされたコンテンツ配信で、長期的なコミュニケーションを構築。CRMやイベント管理、CMSなどさまざまなアプリケーションと連携し、データを一元化します。
内容 | |
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価格 | お問い合わせ |
BtoB・BtoC向き | BtoB・BtoC両方 |
サポート体制 | オンラインサポート、そのほか有償サポートあり |
5.List Finder
https://promote.list-finder.jp/
List Finderは、シンプルな機能と3万円台からはじめられる価格設定が魅力。導入後の半年間は、専任のコンサルタントが支援してくれるのでサポート面も安心です。ターゲットリスト作成・取得に特化したツールで、地域、業界、企業規模、職種を指定し、精度の高いリストを提供。営業リストを自動で作成し、時間短縮やリソース節約に貢献します。
内容 | |
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価格 | 初期費用:0円(フリーのみ)、有償プランは100,000円 基本料金:フリー0円、ライト39,800円、スタンダード59,800円、プレミアム79,800円 |
BtoB・BtoC向き | BtoB向き |
サポート体制 | コンサルティング支援(6か月間)、テクニカルサポート無料(電話・メール)、Web会議サポート(プランによって、無償サポート時間の上限が異なる。ライトプランは、30分/1,500円) |
6.SATORI
SATORIは、特定の情報を入手し、ターゲットリストを作成・取得することに特化したツールです。公開データベースやプライベート情報源から収集・更新された、信頼性の高いデータを提供。IPアドレスなどから見込み顧客の企業名を確認してリスト化します。さらに、ポップアップやプッシュ通知、メール配信などニーズに合ったアプローチで、CV向上へとつなげます。
内容 | |
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価格 | 初期費用:300,000円 基本料金:148,000円〜※その他オプション |
BtoB・BtoC向き | BtoB向き |
サポート体制 | ハンズオンセミナー、オンラインサポート、オンラインミーティング、活用支援サイト、コミュニティ |
7.Kairos3 Marketing
https://www.kairosmarketing.net/marketing-automation
Kairos3 Marketingは、リード管理、メール配信、フォーム作成、スコアリングなどマーケティングに必要な基本機能を取りそろえており、幅広い運用ができるMAツールです。顧客の行動履歴やセミナーへの参加、メルマガの開封などあらゆるアクションを一元管理。ホットリードを自動抽出して、メール通知で知らせてくれるなど、マーケティングとセールスの効率アップを実現します。
内容 | |
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価格 | 初期費用:10,000円 基本料金:15,000円〜(従量課金性) |
BtoB・BtoC向き | BtoB向き |
サポート体制 | 専任サポートスタッフ(電話・フォーム)、オンラインセミナー |
8. b→dash
b→dashは、独自のデータ分析技術を用いた施策の実行、継続的な施策改善などに力を入れた国産のMAツール。MA・BI・Web接客など、データマーケティングに必要な機能をすべてそろえたオールインワンで、ノーコードでデータの加工・統合ができる高い操作性が魅力です。LINE連携やSNS配信など、マルチチャネルに対応している柔軟性も評価されています。
内容 | |
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価格 | 初期費用:500,000円※オンボーディングプログラムを行う場合 基本料金:お問い合わせ |
BtoB・BtoC向き | BtoB・BtoC両方 |
サポート体制 | 運用サポート |
9. KASIKA
KASIKAは、住宅・不動産会社向けの顧客・追客管理ツールです。自社サイトや不動産サイト「SUUMO」に掲載している物件情報や、反応率の高い施工事例をメルマガにして自動配信。メルマガ作成の時間を削減できます。そのほか、顧客の希望物件・予算額、サイトの閲覧状況などを一元管理でき、忙しい営業担当者の代わりに追客をサポートしてくれます。
内容 | |
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価格 | 初期費用:50,000円/プロジェクト、70,000円 基本料金:50,000円/プロジェクト、60,000円 |
BtoB・BtoC向き | BtoB・BtoC両方 |
サポート体制 | 専任担当によるサポート |
10. SHANON MARKETING PLATFORM
https://www.shanon.co.jp/marketingautomation/
デジタル・アナログ問わずリードの行動履歴が管理できる国産MAツールです。Webサイトの閲覧はもちろん、セミナーへの参加や大規模イベントへの来場などもまとめて記録可能。オフラインで接点があった顧客もカテゴライズし、自動でメール配信してくれるので、メールマーケティングも容易に実現できます。LPやアンケートフォームが自動作成できるのも魅力です。
内容 | |
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価格 | 初期費用:お問い合わせ 基本料金:100,000円〜※マーケティングプラン |
BtoB・BtoC向き | BtoB向き |
サポート体制 | 操作サポート(電話・メール) |
MAツール選びのコツ
最後に、MAツール選びに役立つ選定のコツをご紹介します。
ビジネスの目的に合わせた機能の重要度を明確にする
MAツールは、スコアリングやシナリオ設計などによる「自動化」を得意とするものもあれば、シンプルな機能と安価な料金設定で「導入しやすさ」をウリにしているものもあり、その特徴はさまざまです。そのため、 自社の課題を明確にして、求める機能の優先度を確認すると選びやすくなります。
たとえば、マーケティング部門を立ち上げたばかりなら、わかりやすさを重視したツールがおすすめです。現状の保有情報だけで成果が出るように、シンプルな機能を選ぶとよいでしょう。できるだけ目的を掘り下げて、課題要因を細分化することで、必要な機能の重要度がわかります。
関連記事:MA(マーケティングオートメーション)ツールの選び方
デモやトライアルを活用して実際の使用感を確かめる
「多くのコストがかかりそう」「デジタルに弱いから難しそう」など、 MAツール導入に迷っている場合はデモやトライアルを体験してみましょう。
事前に機能や操作性を確認することで、導入失敗のリスクが防げます。実際に運用してみると、思っていたより簡単に操作できたと感じるかもしれません。想定していた活用法とは違う使い方を思いつくこともあります。ツールの比較検討もしやすくなるので、気軽にトライしてみましょう。
ユーザーレビューや評価を参考にする
MAツールには多くの種類があり、それぞれに特徴があります。 選定前には、ユーザーレビューや口コミを調べることで、実際の使用感や利用者の評価がわかります。口コミは広告のようにいいところだけでなく、ネガティブなことも書かれているので、よりリアルに導入後をイメージできるでしょう。
ツール提供元の信頼性や安定性を確認する
ツール提供元の信頼性・安定性を確認することも、事前にチェックしておきたいポイントです。ツールを提供するベンダー企業の組織体制が不安定だと品質低下につながったり、十分なサポートが受けられなかったり、さまざまな不具合が起きる可能性もあります。人手不足や担当者が知識不足では、プロ視点の提案も期待できません。
企業の規模や知名度だけにとらわれず、自社のパートナーとして力になってくれるベンダーを選ぶことが大切です。
まとめ 自社に最適なMAツールを選ぶためのアドバイス
MAツールの選定に大切なのは、自社に適したツールを選ぶことです。そのためには、「解決したい課題」「操作する社員の把握」など、まずは社内の利用環境を確認して、その上で必要な機能をもつツールを選びましょう。
ただし、機能的に優れたツールでも、使いやすくなければ社員は利用してくれません。マーケティングだけでなく、営業やカスタマーサクセスなど複数の部署で活用する場合は、操作性のよさが重要になります。無料トライアルがある場合は、積極的に利用して自社に向いているかどうかをチェックしましょう。
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