なぜBtoBマーケティングにMAが必要?おすすめツール5選や選び方も紹介!
BtoBマーケティングにMAツールが利用される事例は年々増加しています。BtoB商材は、BtoCに比べて検討の期間が長く、長い間情報収集をしていた人が何らかの理由で突然検討段階に入り、一瞬で購入に至ることもあります。そういった顧客に対応するためには、MAツールで顧客の行動を可視化する必要があるのです。
本記事では、MAがBtoBマーケティングに必要な理由や選び方を詳しく解説。さらに、BtoB向けMAツールを5つ紹介します。
BtoBでMA活用時に抑えておくべき3つのポイント
BtoB企業が、MAを運用し最短で成果を出すために抑えておきたいポイントを3つにまとめて解説しております。
検討意欲の高い見込み顧客(ホットリード)を見つけることができるMAの活用方法や、商談化させるために必要なコンテンツの種類や、フォロー体制について知ることができます。
目次
MA(マーケティングオートメーション)ツールとは
MA(マーケティングオートメーション)ツールとは、顧客開拓を中心としたマーケティング活動を可視化・自動化するツールです。見込み客の属性情報と⾏動履歴を⼀元管理し、Webサイトのアクセスログ解析、メールマガジンの配信といった煩雑な業務を自動化し、効率的な営業活動・マーケティング活動が行えるように支援します。例えば、以下のようなことができます。
▼Webサイトの管理 ・サイト訪問者のアクセスログ解析(「誰が・どのページを・どれくらい見ているのか」といった動きを可視化) ・サイト訪問者の企業情報を分析 ・Webサイトのフォームを作成し、フォームをくぐったユーザーの情報を自動的にデータベースに溜める
▼メールマーケティングの効率化 ・料金ページを閲覧、1週間に3回以上アクセスなど細かい条件で検索しリスト化が可能 ・顧客リストごとにメールを配信でき、ステップメールなどの配信も自動で行うことができる
▼営業の商談数を最大化 ・商談履歴管理 ・一部の顧客関係管理ツールと連携 ・ユーザーアクションを分析、グラフとして可視化 ・商談済み見込み顧客が何かしらのアクションを起こした場合、営業担当に通知が届く |
このように、人の手で行うと時間がかかるような業務が自動化されるため、MAツールを導入すれば、戦略を練って、より効果的なマーケティング活動を行うことに注力できます。
BtoB企業でMA(マーケティングオートメーション)ツールが必要とされている理由
BtoB企業において、なぜMAツールが必要とされているのでしょうか?ここでは2つの観点で、その理由を解説します。
問い合わせからの受注はたったの15%
本メディアを運営しているクラウドサーカス株式会社の2020年4月~12月の実績では、問い合わせから受注につながった顧客は全体の15%、資料請求からの受注が30%、名刺データからの受注は55%となりました。名刺データにアプローチしていなければ、半数以上の顧客を取りこぼしていたことになります。
BtoBにおいて、購買意欲が一定のペースで上昇することはまずありません。長い間情報収集レベルだったものが、何らかの理由で突然検討段階に入り、一瞬で検討が終わることもあります。
積極的な購買意欲が見られず、フォローを怠ってしまった見込み顧客の80%が2年以内に競合企業から購入するというデータもあります。「すぐには検討しない顧客だから」と放置していると、10社中6社は他社に取られてしまうということです。検討に移った時、すぐ思い出してもらえるように継続して働きかけ、良好な関係を構築することが重要です。
人力では限界がある、MAツールで取りこぼしを防ぐ
BtoBビジネスで顧客を取りこぼさないようにするためには、以下3つの活動が必要です。
①検討を開始(再開)したときに「思い出してもらえる」活動 ②自社の働きかけで「検討再開を生み出す」活動 ③検討再開したかも?を「発見し、商談にする」活動 |
具体的には、「①役に立つような情報の提供(セミナーや展示会、お役立ち資料など)により、定期的に接触しつつ気づきを与える」「②見込み顧客の行動を追跡し(Webサイトの閲覧時間など)、検討を再開したかもしれないタイミングを発見し、アポイントの打診をする活動」という2つの活動を実施する必要があります。
しかし、これらを人力で行うには非常に工数がかかるため、MAツールの活用が役に立つのです。ツールを使うと、全ての見込み顧客の管理・追跡が自動で行われます。定期的にアプローチして取りこぼしを防ぐことで、商談数の増加を期待できます。
また、MAツールには、休眠顧客であってもWebの閲覧情報などを自動で追跡し、ホットリードに変わった際にお知らせしてくれる機能があります。うまく使いこなせば、検討度が高い顧客との商談や、顧客との過去の接点を有効活用することができます。MAツールを導入することで、営業効率、マーケティング効率を高め、売上アップが目指せます。
BtoBでMA活用時に抑えておくべき3つのポイント
この資料では、以下のことを紹介しています。 ✔ BtoBでMA活用時に抑えておくべきポイント3つ ✔ リアクティブ現象とは ✔ リアクティブを狙えるホットリードの設定✔ 4つの不を払拭するコンテンツを作成する✔ ナーチャリング目的のインサイドセールスとは
BtoBとBtoCとの違い
なぜBtoBマーケティングにMAが必要なのかを、BtoCとの違いから解説します。
BtoC商材に比べ検討期間が長い
BtoB商材はBtoC商材に比べ検討期間が長いため、中長期的な追客対応が必要です。
例えば、「とりあえず情報収集をしている」「どのツールにしようか迷っている」「上司に話を持って行きたいが、効果がわからない」など、顧客が今何に悩んでいるのかを把握し、変化していく悩みに寄り添ったフォローが必要になります。
BtoCの場合は、購入する本人が検討し意思決定するケースが一般的ですが、BtoBの場合は検討者と決裁者が異なるケースが多くなります。複数人で検討して色々な審査を経て導入に至るため、どの段階で導入に躓いているのかを把握しながら、段階ごとに最適な営業を行うことが大切です。そのため、顧客の情報をリアルタイムで収集し、「今どうしているのか」を可視化・分析できるMAツールが必要なのです。
BtoBでMA(マーケティングオートメーション)ツールを導入するメリット
BtoBでMAツールを導入するメリットは大きく3つあります。それぞれについて、見ていきましょう。
新しい案件・商談の獲得率が向上
Webサイトの行動ログ情報を利用して、まだWeb問い合わせまで至っていないが、自社サービスに興味を持っている顧客を簡単に分析できます。さらに料金ページをみている、1週間に3回以上アクセスしている、お問い合わせフォームまで閲覧しているがCVには至らなかった、などの細かな条件で顧客を検索し、リスト化できます。ホットリードを抽出し、顧客に合わせた確度の高いアプローチが可能になります。
このほか、見込顧客の興味関心があるコンテンツを配信することで良好な関係を築くことも可能です。
営業効率を改善
問い合わせにつながるページをよく閲覧しているなど、見込み顧客が商品・サービスを検討したタイミングがわかるため、購買意欲が高まった顧客を優先してアプローチできます。商談につながりやすい顧客を厳選できるため、効率的に営業が行えます。
MAツールはメール配信で継続して接点を持てることも特徴です。「1ヶ月以内にCVしたユーザー」「現在のステータスがアポ見込みのユーザー」など、特定の条件を設定しておけば、一致した人を自動でリスト化し、一致しなくなったら自動で除外します。変動があっても自動でリストが最新の状態に更新されるため、より効果的な追客活動が可能になります。
マーケティングの効率化
人的に対応していた業務を自動化することで、担当者の負担を減らすことができます。また限られた時間・人材のなかで最大限の力を発揮できるようになり、売上向上につながるでしょう。
BtoBでMA(マーケティングオートメーション)ツールを導入するデメリット
一方で、MAツールは、導入にあたりいくつかのハードルも存在します。自社が導入に適した状態であるのか、見極めたうえで検討することも重要です。
すぐに成果は実感できない
MAツールは、導入してすぐの場合、効果を実感できないことがあります。導入初期は、顧客の情報や行動を可視化するために、関連する情報が蓄積されるまで待つ必要があります。さらに、既にある名刺データを手作業で取り込んだり、ホットリード(受注や商談に繋がりやすいリード)の定義を決めたり、操作を覚えたりとやることも多く、「業務を効率化するツールなのに、業務が増えた」と感じることもあります。
ただし、そういった導入初期の業務を乗り越え、施策を実行することができれば、商談や売上に寄与することができるツールです。効果が出るまでの間、ある程度の粘り強さが求められることも理解したうえで検討しましょう。
使いこなすのが難しい
MAツールの中でも、機能が多いツールを導入した場合、運用にあたり色々な操作が必要です。MAツールを導入した人の中には「使いこなすのが難しい」と感じる人もいます。マーケティングにおける施策は幅が広く、継続した改善が必要になるため小規模な企業ではリソース不足に陥ることもあります。
MAツールの利用に慣れていない場合は、はじめから機能が豊富で操作の難易度の高いものを選ぶよりも、シンプルで使いやすいと思うものを選ぶことをおすすめします。
BtoB向けMA(マーケティングオートメーション)ツールを比較!おすすめ5選
ここでは、あまたあるMAツールの中から、BtoB企業におすすめのMAツールを5つに絞ってご紹介します。
BowNow
国内MAシェアNo.1※、導入企業が14,000社を超えています。10,000社以上にMAツールの導入支援を行ってきたデータや知見をもとに定義した「ゴールデンルート」をテンプレート化し、複雑な設定をせずともBtoB企業がすぐに使い始めることができ、すぐに成果に繋げることができるような設計が施されています。
MAツールでよく利用される必要な機能のみを搭載しており、シンプルなUIで直感的に操作ができます。低価格のため取り入れやすく、以下のようなサポートも充実しているため、MA初心者でも安心して利用することができます。
※出典:株式会社DataSign「DataSign Webサービス調査レポート 2024.8」
・定期的に勉強会を開催 ・MA操作の基礎からマーケティング全般の知識まで体系的に学べる動画を配信 ・お役立ち情報のメール配信 ・1to1導入支援 ・技術支援 |
サポートの範囲はプランによって異なりますが、有料プランに入ると、1to1導入支援として専任担当が付き、定期的にオンライン面談が開催されます。MAツールの導入や操作方法のほか、Webコンテンツの作成や集客支援、コンサルティングなどマーケティング活動の支援をしてくれます。操作方法に迷ったら専用窓口での技術支援も利用可能です。このほか「BowNowスタートアッププログラム」として導入初期の特別プログラムも用意されています。
機能
以下は、BowNowの主な機能です。特徴的な機能は、スコアリングに似た設定を自動で行うことができる「ABMテンプレート」です。「Webサイトを1か月以内に〇回閲覧したリードは、ステータスが潜在から顕在に変わる」といった、リードを潜在・顕在・アポ見込といった分類に振り分ける作業を自動で行うことができます。
▼見込み顧客を収集・判別 ・ユーザーの企業情報を分析 ・サイト訪問者のアクセスログ解析 ・フォーム作成
▼情報発信 ・細かい条件検索でユーザーをリスト化 ・リストにメールを配信
▼営業効率化 ・ABMテンプレート ・追客アラート ・商談履歴管理 ・ユーザーアクションの分析
▼その他 ・Salesforceやkintoneとの連携 |
料金プラン(月額・初期費用)
BowNowの料金プランです。
フリープラン:月0円(税別) スタンダードプラン:月36,000円(税別) その他(用途や目的によって最適なプランを提案):料金表にて紹介 |
List Finder
BtoBマーケティングに必要な機能を厳選して搭載しているMAツールです。名刺データ化代行があり、導入初期の面倒な作業を代行してくれます。またPDFのどのページを、何秒ずつ閲覧したのかといったPDF閲覧解析や、Zoomと連携可能なセミナー管理機能もあります。また、以下のようなサポート体制も用意されています。
・専任コンサルタントによる半年間の伴走支援 ・個別相談会・活用セミナー ・テクニカルサポート/活用サポートサイト ・要望によりマーケティング施策について相談可能なパートナー企業を紹介 |
導入初期に「キックオフミーティング」が開催され、ゴールや活用スケジュールを策定します。導入後の半年間は、定例ミーティングも開催されます。
機能
以下は、List Finderの主な機能です。
▼見込顧客情報の収集・整理 ・名刺データ化代行 ・フォーム作成 ・サイト訪問者のアクセス解析
▼情報発信 ・メール配信 ・PDF閲覧解析 ・Zoomと連携しセミナーを管理
▼営業効率化 ・スコアリング ・優先リードを通知 ・商談履歴管理
▼その他 ・SansanやSalesforceとの連携 |
料金プラン(月額・初期費用)
List Finderの料金プランです。
フリー:月0円(税別) ライト:月45,000円(税別) スタンダード:月69,000円(税別) プレミアム:月92,000円(税別) ※PV数・顧客データ数で従量課金 |
Kairos3
機能が厳選されたMAツールです。WebサイトのLPがツール上で作れます。基本機能はシンプルなもののみで、オプション料金を払うと「シナリオメール配信」や外部システムとの連携に必要な「Kairos3 API」、マーケティング資料等を、顧客や会社・案件情報に紐づけて管理できる「ファイルストレージ」が利用できます。
このほか、同社が提供しているKairos3 Sales、Kairos3 Timingと連携可能。従量課金制(+オプション)でわかりやすい料金体系も特徴です。以下のようなサポート体制も用意されています。
・専任スタッフが初期設定や操作方法を説明 ・操作方法・活用方法が学べるヘルプページを用意 ・オンラインセミナー (質問や相談はヘルプページのフォームか電話での対応) |
機能
以下は、Kairos3の主な機能です。
▼見込み顧客を収集 ・アクセスログ解析 ・フォーム作成
▼情報発信 ・メール配信 ・シングルページ(LPのようなWebページ)の作 ・セミナー管理
▼営業効率化 ・スコアリング ・ホットリードを通知
▼その他 ・独自ドメインが利用可能 ・Kairos3のサービスや、Zoom、Sansan、Salesforce、CAMCARD BUSINESS、kintone、Linty、Cdata API Driverに連携可能(一部オプションの「Kairos3 API」を利用する必要があります) |
料金プラン(月額・初期費用)
Kairos3の料金プランです。最短利⽤期間(6ヶ⽉)が設けられています。無料トライアルはありませんが、問い合わせると担当者によるデモンストレーションが見られます。
スタンダード:月15,000円~(税別・別途、データ利用料金は従量課金制) プロ:月150,000円~(税別・別途、データ利用料金は従量課金制) その他オプションなど別料金 |
SATORI
機能が豊富で、顧客ごとにパーソナライズされたバナーやポップアップを表示して自動誘導ができる「見込み顧客の獲得に強いツール」です。資料請求などのアクションを起こさない匿名客へもアプローチができます。
タグ管理やセグメント管理など管理機能も充実しており、MAツールで顧客の獲得・管理・育成を更にしっかりと行いたいといった、マーケティングが浸透している企業向けのツールです。以下のようなサポートも用意されています。
・ハンズオンセミナー ・オンラインサポート ・オンラインミーティング ・活用支援サイト ・コミュニティ(ネットワーキングの場を提供) |
このほか「計画おたすけオプション」として個別MTGによる伴走サポートがあります。1回/月の定例ミーティングでツール活用のアドバイスをもらえたり、マーケティング施策の相談ができたり、専任担当の電話・メールフォローなど、手厚いサポートが用意されています。
機能
以下は、SATORIの主な機能です。
▼見込み顧客の獲得 ・アクセス企業をリスト化 ・セグメント分け ・ポップアップ表示 ・プッシュ通知 ・ユーザーごとに表示コンテンツをパーソナライズ ・ウェブページ制作 ・フォーム作成
▼見込み顧客を育成 ・自動メール、ステップメール配信 ・Webhookによる外部サービス連携
▼見込み顧客を管理 ・スコアリング ・商談情報管理 ・ホットアラート通知 ・目標設定・管理 ・キャンペーン作成・管理
▼その他 ・Sansanやkintone、Sales Cloudとの連携 |
料金プラン(月額・初期費用)
SATORIの料金プランです。
148,000円(税別・年契約) ※従量課金が発生する場合あり |
出典:SATORIの公式サイト
BtoBでMA活用時に抑えておくべき3つのポイント
この資料では、以下のことを紹介しています。 ✔ BtoBでMA活用時に抑えておくべきポイント3つ ✔ リアクティブ現象とは ✔ リアクティブを狙えるホットリードの設定✔ 4つの不を払拭するコンテンツを作成する✔ ナーチャリング目的のインサイドセールスとは
Hubspot
アメリカの企業HubSpotが開発しているツールです。無料・低価格で利用できるプランもあり、近年日本での導入が拡大しています。アメリカ発のツールのため、日本に合わせて開発されていないことに注意しましょう。複数通貨に対応しているなど、インバウンドマーケティングに強いツールと言われています。以下は、Hubspotのサポート体制です。
・日本語での電話・チャット・メール問い合わせ対応 ・無料の資料やガイドなどが豊富 ・個別コンサルティングやテクニカルサービスなどの導入支援あり |
機能
以下は、Hubspotの主な機能です。
・メール配信 ・フォーム作成 ・Facebook、Google、LinkedInの広告管理 ・ブログ記事とウェブページのSEO(検索エンジン最適化)、デザイン、ホスティング ・SNSアカウントの一元管理 ・標準搭載のアナリティクス(分析)ツールやカスタムレポートを活用した、マーケティング成果の追跡管理 ・リターゲティング広告> ・複数通貨対応 |
Marketing Hubは他のMAツールにない様々な機能が搭載されています。HubSpotが提供しているCRMプラットフォームを基盤として作られており、連携も可能です。
料金プラン(月額・初期費用)
Hubspotの料金プランです。
無料プランあり Starter:月5,400円〜(税別) Professional:月96,000円~(税別) Enterprise:月432,000円〜(税別) |
BtoB向けMA(マーケティングオートメーション)ツールの選び方
MAツールを選ぶときは、以下の5つのポイントについて確認するようにしましょう。
BtoB企業向けのMAツールを選ぶ
BtoB向けのMAツールは、長期間リードを追って管理する機能がついています。また所属企業や業界、役職ごとにリードを分類できるなど、詳細な顧客管理機能があることも特徴です。このほか、営業支援システムや顧客管理システムと連携できたり、申し込みにつなげる問い合わせフォームの作成機能が充実していたりします。
BtoC向けのツールは、Web・メール・SNS・アプリといった複数チャネルと連携できたり、個人が顧客となるため膨大な量のデータを管理できたり、位置情報を利用できたりと、対個人に向けた機能が豊富です。
両方の特徴を兼ね備えたものもありますが、ツールによって機能はさまざま。toC向けのツールで絶対にほしい機能がないときは、BtoBに特化したMAツールを選ぶと安心です。判断に迷う場合は導入事例を見て、自社に似た企業が導入しているかどうかを確かめるのもおすすめです。
操作しやすいものを選ぶ
高性能なツールを導入しても使いこなせなければ意味がありません。MAツールを使いこなすには、マーケティングの知識やノウハウが必要です。MA初心者の場合は、操作をイチから覚える必要もあり、負担は大きくなります。自社のリテラシーに合ったものを導入してください。
ツールによって操作感が異なるため、導入前に一度体験しておくと良いでしょう。
必要な機能・不必要な機能を見極める
MAツールは、ベンダーによって機能が異なります。大企業向けの機能が豊富なツールもあれば、中小企業向けに機能が厳選されているコンパクトなものもあります。自社に必要な機能が備わっているかを確認しましょう。不必要な機能を見極めることも重要です。沢山機能が付いていると、操作が複雑になります。機能が豊富なツールは価格が高いため、使わない機能が多いと費用対効果が良くありません。自社にとってちょうどよいものを選びましょう。
導入済みのツールと連携が可能か
MAツールによってはSFAやCRMなどの外部システムと連携できるものがあります。既に導入しているツールと連携が可能か確かめてから導入しましょう。
サポート体制を確認
導入した後は取扱説明書などを見て自力で操作していくツールや、専任のサポートがついて手厚くフォローしてくれるツールなど、ツールによってサポート体制が異なります。MA運用の知識がない場合はサポート体制が充実したものを選ぶと良いでしょう。サポートには有料・無料があるため、金額も確認してください。
MA(マーケティングオートメーション)ツールの活用成功事例3選
MAツールを活用し、成果が出ている企業の事例を3つご紹介します。
事例①広告の効果を最大化!導入後3ヶ月の売上が前年比160%|株式会社トレンド
株式会社トレンドは、全国でも珍しいフルカラーの3Dプリンターを用いて、 フィギュアやモックアップのプリント、3Dデータの制作などを手がける企業です。MAツールを導入し、顧客情報を管理しながら定期的にメール配信を実施していました。
「自己紹介メール」「事例紹介メール」「サンクスメール」「キャンペーンメール」など細かく分類して配信し、問い合わせ後の対応フローも「〇日後にフォローメールを送る」など細かくプロセスを設定したところ、MA導入3ヶ月後の売上が前年比160%に達しました。
詳しくはこちら:顧客情報の管理やメール配信のシステム化を実現し、認知拡大に成功!業務フローも作成し、売上が前年比160%に!|株式会社トレンド
事例②営業方法を変えただけで契約数が前年比1120%に|表示灯株式会社
表示灯株式会社は、駅や自治体などに設置している地図広告「ナビタ」を主力事業とする総合広告業を展開しています。以前は、主に対面で営業活動を行っていましたが、時代の変化により営業効率に限界を感じ、MAツールを導入してインサイドセールスを強化することに。マーケティングの知識やノウハウがない状態から、MAツールのコンサルティングを受けつつ運用を開始しました。
「メールのクリック率が何%なら何件契約を成立できる」というように、逆算して目標を立て、ナーチャリング目的のメールを月2〜4回程度配信しました。同時に架電によるアプローチも行いPDCAを回したところ、1ヶ月で1000件以上のリードが入るように。また、販売数が芳しくなかった商材を拡販した結果、同商材の契約件数が前年比で1120%になりました。
詳しくはこちら:営業方法を変えただけで契約数が前年比1120%に!インサイドセールス立ち上げと同時に徹底した教育システムも構築|表示灯株式会社
事例③顧客の課題を可視化!適切なアプローチで商談数が増加|株式会社堀内機械
株式会社堀内機械様は、1941年に創業した油圧シリンダの開発・製造・販売を行う会社です。MAツール導入後は、ホワイトペーパーダウンロード用のフォームを作成し、自社サイトに設置しました。これにより、大々的に告知せずとも、月平均10社ほどホワイトペーパーがダウンロードされるようになりました。
また、トラブルシューティング系のホワイトペーパーをダウンロードした顧客情報を営業に渡したところ、すぐ商談につながりました。ホワイトペーパーを設置したことで、顧客情報を入手できるだけでなく、顧客がいま何に悩んでいるのかがわかるようになり、商談につながるケースが増加しました。
MAツール使用時の注意点
MAツールは分析や情報管理など様々なことに利用できます。ツールの機能を理解しないと効果的な運用ができません。使いこなせるようになるには時間がかかります。
また、MAツールでは「○○の行動をとった顧客をホットリードとする」といった設定を行い運用していきますが、当てはまる人全てがホットリードとは限りません。より精度の高いリードや情報が抽出できるようにPDCAをまわして改善することが重要です。そのため、MAで創出したリードが営業の結果どうなったのか、といったフィードバックを定期的にもらうなど、マーケティングと営業が連携して取り組む必要があります。
まとめ
MAツールには色々なものがあり、ベンダーによって機能も異なります。BtoB向けのMAツールを探す際は、「BtoB向けに作られているか」「操作はしやすいか」「必要な機能・不必要な機能を取捨選択する」「導入済みツールとの連携」「サポート体制」の5つを意識して選ぶのがおすすめです。一度も触ったことがない人は、無料で利用できるツールを試して、MAはどのようなツールなのかを確かめてみましょう。
この記事をご覧の方におすすめの無料資料
BtoBでMA活用時に抑えておくべき3つのポイント
この資料でこんなことがわかります!・BtoBでMA活用時に抑えておくべきポイント3つ ・リアクティブ現象とは・リアクティブを狙えるホットリードの設定・4つの不を払拭するコンテンツを作成する・ナーチャリング目的のインサイドセールスとは
監修者
クラウドサーカス株式会社 石本祥子
新卒でコンサルティング会社に営業職として入社。3年で営業所長代理を経験後、ベンチャー企業を経て、クラウドサーカス社にマーケティング職として入社。
営業とマーケティング、いずれの経験もあることを活かし、クラウドサーカス社が提供しているMAツール『BowNow』において、マーケティングと営業に関するメディアの監修を含む、Webマーケティングの全域を担当している。