【2023年最新】デジタルマーケティングとは|基礎知識や具体的な施策まで徹底解説!

デジタルマーケティングとは、デジタル技術を活用したマーケティング活動のことです。Web広告やWebサイト、SNS、メルマガ、ホワイトペーパーといったオンラインにおける顧客接点、メディア広告、展示会、DM(ダイレクトメール)、セミナー、商談といったオフラインにおける顧客接点を横断しながら、「集客、リードナーチャリング、商談、追客」という一連の購買フェーズをカバーするマーケティング活動、およびその間の顧客の行動をデジタル上で管理することをいいます。デジタルマーケティングは、昨今、企業にとって必須の施策になりつつあります。
本コラムでは、デジタルマーケティングについて、MAツールの活用を視野に入れつつ解説します。

これを読めば全てがわかる!
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デジタルマーケティングとは?
デジタルマーケティングとは、デジタル技術を活用したマーケティング活動のことです。
WebサイトやSNS、YouTube、アプリなどのデジタルメディア、スマートフォンやタブレットのようなデジタルデバイスなど、さまざまなデジタルを利用してマーケティングを行います。
デジタルマーケティングは、商品・サービスのPR・宣伝だけに留まりません。集めた顧客データを分析し、タイミングよくアプローチしたり、課題を見直したり、デジタルを活かした分析、立案、戦略なども含まれます。
このようにデジタルを使ったすべてのマーケティング手法を「デジタルマーケティング」と呼びます。
デジタルマーケティングとWebマーケティングの違い
デジタルマーケティングとは、インターネットやメール、モバイルアプリなど多種多様なデジタルメディアを通じておこなう、製品やサービスのプロモーションのことです。
デジタルマーケティングはよく「Webマーケティングと同じ」と認識されている方も多いようですが、厳密には概念が異なります。

Webマーケティングとは、Webサイト(コーポレートサイト、サービスサイト、ECサイト、狭義のランディングページ(LP)など)やWeb広告、WebサービスといったWeb回りを対象範囲とするマーケティングのことです。
一方、デジタルマーケティングは、Webマーケティングの領域を包括しながら、展示会や商談といったアウトバウンドな活動もすべてつなげて管理することにあります。
例えば、顧客データと行動データを連携させ個別のログを活用する手法や、集めた情報をもとに1人1人の顧客に最適なアクションを行う「個客マーケティング(One to Oneマーケティング)」といった概念もデジタルマーケティングに含まれます。
つまり、Webマーケティングより広い概念で、業種や業態を問わずあらゆる企業で取り組めるマーケティング手法なのです。
そして、マーケティングオートメーション(MA)は、デジタルマーケティングの施策の一つなのです。
参考記事:Webマーケティングとは?基礎知識と始め方、実践すべき施策や事例をわかりやすく解説!
なぜ今デジタルマーケティングが重要なのか
近年、多くの企業がデジタルマーケティングに取り組むようになりました。なぜデジタルマーケティングが重要視されるようになったのでしょうか。ここからは、その重要性について解説します。
BtoB企業営業における効率化と課題の明確化
Webサイトで製品やサービスを検索し、そこからすぐに申し込む。これは、ECサイトなどコンシューマ向けビジネス(BtoC)ではよくあるフローですが、法人向けビジネス(BtoB)においては検索で見つけてから多様な媒体に触れて比較検討をするというのが通常のフローでしょう。
例えば、展示会で名刺交換した方にWebサイトを閲覧してもらう。何度もアクセスしている見込み客にはセミナーの案内メールを送ってより理解を深めてもらう、セミナー後のアンケートで「検討している」と答えたら、無料相談や商談に発展していく…と、いくつもの媒体に触れながらようやく商談につながるものです。

この期間、見込み客とつながっておくためにどのような媒体で接点を作るかなど、施策をしていく必要があります。
また、その施策からうまく商談に結び付かなかった場合でも、自社のマーケティング活動のどこに課題があるかを把握することも重要です。
デジタルマーケティングでは、Webプロモーションや展示会などさまざまな施策で集客した見込み客において、個々のログ管理・分析をおこないながら育成し、最終的に「どのような効果が出たのか」まで把握することが可能になります。
また、マーケティング施策全体を見据えたプロセスを運用し、PDCAを回すことで、貴社の売上げを最大化させることがデジタルマーケティングの理想の形といえます。

AI時代の本格到来
ChatGPTやAIイラストなどAI技術の拡大を受け、デジタルマーケティングの分野でも導入が進んでいます。「AI×デジタル」でより効率的なマーケティングを行おうという取り組みです。AIの活用は、デジタルマーケティングにどのようなメリットをもたらすのでしょうか。
AIは、過去のデータをもとに未来の傾向を予測することが得意です。そのため、AIを取り入れることで、エンドユーザーの購買行動を予測できるようになります。市場動向や顧客行動の変化をいち早く把握し、広告配信のタイミングやコンテンツ戦略の最適化など、効果的なマーケティング戦略の立案に役立つでしょう。従来のような人間の勘や経験に頼るだけでなく、AIを組み合わせることで、より精度の高い施策が実現します。
また、AIはテキスト、画像、動画などのコンテンツを自動生成することが可能です。特定のターゲットに向けたコンテンツを効率的に生成することで、マーケティングの効果向上も目指せます。
デジタルマーケティングの概念や考え方
「デジタルマーケティング」と聞くと、デジタル上でマーケティングのすべてが完結するようなイメージを思い浮かべがちですが、上記でご紹介したように、実際にはオフライン・オンラインを行き来しながら顧客の購買フェーズを川上から川下までカバーし、究極をいえば営業活動をしなくても商品・サービスが売れるような仕組みを作るのがデジタルマーケティングです。
オフラインでの顧客の行動を把握できるようになったのは、POSレジやIoTといったデジタル技術の進歩によるものです。さらにオフラインで生成・蓄積された膨大なデータをBI(ビジネスインテリジェンス)やAI(人工知能)を活用して分析し、マーケティングに活かそうという考え方です。
さらに、実施したマーケティング活動の効果測定もデジタルツールを活用して行います。
その結果、集計や分析をスピーディに行えるようになり、PDCAサイクルを回して改善を重ねるスピードも格段に向上されました。
基本的なデジタルマーケティングの手法
ここまででお伝えしてきたように、デジタルマーケティングが対象とする範囲は広く、オフライン・オンラインでのさまざまなチャネルにおけるマーケティング施策を含みます。
その中から、主要なものをピックアップしてご紹介します。
Web広告
Web広告とは、インターネット広告やオンライン広告、デジタル広告ともよばれ、Webサイトやメールなどに表示される広告を指します。
Web広告の種類としては、リスティング広告、純広告、アドネットワーク、DSP、アフィリエイト広告、ネイティブ広告、SNS広告、動画広告、メール広告などがあります。
Web広告の特長(メリット)は、出稿時にターゲット層と近い属性のユーザーを指定できる点と、広告が表示された後、ユーザーがクリックしたなどの反応をデータで得られる点です。
こうしたデータから効果測定を行ってROI(投資収益率)を図り、適切なマーケティング予算を配分することにもつなげられます。
参考記事:Web広告(ネット広告)とは?基本の9種類とそれぞれのメリット・特徴などを比較
Webサイト運用
今やWebサイトを開設していない企業はほとんどないといえるほど、Webサイトはビジネスと切り離せないものとなりました。
一口にWebサイト運用といっても、Webサイトの種類や目的によって運用方法は異なります。
ECサイトなら購入してもらうことがゴールですし、サービスサイトなら資料請求やお問い合わせなどがゴールになります。コーポレートサイトならブランディング向上や認知などがゴールになるでしょう。
ただ、共通していえるのは、Webサイトを作った後、運用せず放置したままでは効果を生まないということです。Web担当者を立てて運用していくことが重要です。
Webサイトは、Web広告やSNS、メールマーケティングといったほかのオンライン施策、展示会やセミナーといったオフライン施策のハブとなる役目も担い、デジタルマーケティングの要となります。
コンテンツマーケティング
コンテンツマーケティングとは、見込み客が求めている情報を定期的に発信することで、ファンとして定着させ、購買につなげるマーケティング手法です。エンドユーザーが何を求めているのか、ニーズを把握して的確なタイミングでコンテンツを提供していきます。
ブログやノウハウ系の記事を掲載するWeb記事やウェビナー、メルマガ、ホワイトペーパーなど、コンテンツの種類はさまざまあり、自社で蓄積されている情報を使って社内制作すれば、Web広告よりもコストをかけずに実施が可能です。
コンテンツマーケティングは、有益な情報を提供すれば、SNSでシェアされ、拡散による宣伝効果が期待できるといったメリットもあります。ユーザーの関心を満たす優れたコンテンツは、いままで接点のなかった新規ユーザーとのコミュニケーション機会の創出にもつながるでしょう。
展示会
展示会そのものはオフラインの施策ですが、展示会で獲得したリードの名刺情報をMAツールにインプットし、すぐに商談につながらなかったリードに対してメールマーケティングを行ってナーチャリングしたり、その後のWebサイト上での動きを追ったりして、最終的に商談につなげます。
参考資料:展示会マーケティングとは?展示会を成功させるためのポイントを解説
オフラインのままでは、放置されて休眠してしまいがちなリードをオンラインにつなげることで、継続的な接点を確保できます。
メールマーケティング
メールマーケティングとは、メールという手段を用いてリードに行動してもらうよう促すマーケティング施策のことです。
メールマーケティングには、ステップメール、ターゲティングメール(セグメントメール)、休眠発掘メールなどがあり、いずれもリードナーチャリングの手法として活用できます。
Webサイト上などでメールアドレスを登録してもらうほか、展示会やセミナー、名刺交換などオフラインで得たリード情報を元に配信を行うことも多いです。
MAツールなどメール配信機能を持つツールを利用することで、配信業務を効率化でき、効果測定も簡単に行えるようになります。
参考記事:メールマーケティングとは
セミナー
育成活動のオフライン施策としては、セミナー開催が有効です。
参加申込時に氏名や会社名、メールアドレスを取得できるほか、開催後にアンケートを実施することで興味のある内容を詳細に掴むことが可能ですので、営業アプローチがしやすくなります。
展示会と同様に、参加者情報をMAツールなどへ登録してナーチャリングを行い、商談につなげていきましょう。
セミナーのテーマにもよりますが、展示会を接点とするリードに比較して検討段階が高いリードが多く、育成期間も短くなる傾向があります。
ホワイトペーパー
ホワイトペーパーとは、製品情報や自社が持つノウハウなど、リードが欲しがるような情報を資料としてまとめてWebサイトに掲載し、メールアドレスなどを登録すればダウンロードできるようにしたマーケティング施策のことです。
一般的にWebサイトのコンバージョンは「お問い合わせ」「見積依頼」などに設定されていることが多いですが、そこまではいかないものの、多少なりとも興味のあるリードを取りこぼさないために設置する「中間コンバージョン」としてホワイトペーパーダウンロードを設定すると良いでしょう。
リードの検討段階に合わせて複数のホワイトペーパーを用意しておき、「このホワイトペーパーをダウンロードしたリードにはこのメールを送る」「営業が電話アプローチする」といったシナリオをMAツールに登録しておけば、効率化を図ることができます。
参考記事:ホワイトペーパーとは
動画マーケティング
動画を用いてサービスや商品、自社の魅力などを発信していく手法を「動画マーケティング」といいます。YouTubeで商品紹介をしたり、製造工程を伝えたり、過去のウェビナーを配信するのも動画マーケティングの一環です。動画を公開して終了ではなく、動画の再生回数や視聴者層などの効果測定を行い、成果を分析することもプロセスに含まれます。
いまや動画は、スマートフォンで気軽に見ることができ、SNSでも頻繁に拡散されています。ユニークな動画やニーズにあった内容を作成すれば、拡散される確率が高まり、多くの人に企業や商品を知ってもらえるでしょう。
動画は、文章だけでは伝えにくい商品の使い方や利用イメージなども表現できるため、購買意欲をかきたてやすいことも大きなメリットです。商品やサービスの認知度や理解度を向上させて、親しみを持ってもらうことで購入へとつなげます。
SNSマーケティング
SNSマーケティングとは、InstagramやTikTok、LINE、X(旧Twitter)などのソーシャルメディアを活用して、商品認知や販売促進、ブランド力の向上を行うことです。企業は、SNSで直接消費者とコミュニケーションを取ることができるため、ユーザーのニーズをリアルタイムで把握できます。そして既存顧客だけでなく、接点を持たないエンドユーザーへ自社の情報を発信することも可能です。
SNSの情報は、口コミの一種でもあるため、企業の公式サイトが提供する情報よりも鮮度が高いものとして好まれます。最近では「人とつながる」という目的以外に、「いま知りたいリアルな情報を得る」ための手段として使用されることも多くなりました。
利用者も年々増加しており、若年層だけでなく、幅広い年代から支持され、その普及率の高さから重要なマーケティング手法として注目されています。
マーケティングオートメーション(MA)
マーケティングオートメーション(MA)とは、顧客開拓におけるマーケティング活動を可視化・自動化することです。
例えば、MAツールを活用すれば、Webサイト上の顧客の行動まで追えるため、閲覧したページや滞在時間、興味関心のあるコンテンツが特定できます。見込み顧客の行動履歴を把握すれば、どんな情報を求めているのかわかるので、適切な情報をベストなタイミングで届けることが可能になります。
さらに、見込み顧客の購買意欲を「可視化」するために、自社サイトへのアクセス回数・メルマガの開封率などの項目ごとにスコアリングして、ホットリードをリスト化することもできます。そのリストを営業部門に引き渡せば、効率のよい営業活動が実現するでしょう。
そのほか、ステップメールやセグメントメールといった顧客の検討度にあわせた情報が届けられるメール配信機能なども搭載しており、MAツールの活用で自社に適したマーケティング施策を自動化できます。
マーケティング活動でのKPIとKGIの設定方法・決め方
「KPI」と「KGI」は、ともにビジネスにおける目標を表す指標で、デジタルマーケティングだけでなく、さまざまな業界・業種で活用されています。
KGI(重要目標達成指数)は、企業や組織における最終的なゴールとなる数値指標で、営業利益や売上高、利益率などが設定されます。自社や組織が何を達成したいのかを明確にしたうえで、「売上600億円を達成」「利益率の前年度比150%を達成」というような具体的な数値を設定します。
KGIが決定したら、中間地点の評価指数であるKPIを設定します。
KPI(重要業績評価指標)は、最終目標であるKGIの達成に必要なプロセスを具体的に細分化し、期限や数値を設定します。KPIの達成で最終的にKGIへ到達できるよう、KGIと相関関係を含んだ設定にすることが必要です。以下はKPIの一例です。
【KGIを「売上600億円を達成」と設定した場合】
KPI=「コンバージョン率8%を目指す」「集客数30万件を目指す」「自然検索流入数100万件を目指す」「社名検索流入数10万件を目指す」など
KPIツリー
KPIツリーとは、KGI実現のために設定されたKPIとの関係性を枝葉のようなツリー型に可視化したもので、KGI達成のための手法です。
KPIツリーを作成すると、各施策がどのような効果をKGIにもたらすのかがわかります。企業や組織の目標とそれを達成するための思考やアクションが一目瞭然になり、ボトルネックとなっている問題も把握しやすくなるといったメリットも挙げられます。
下図はKPIツリーの組み立て例です。
デジタルマーケティングのKGI・KPI例
KGIとは「重要業績評価指標」「経営目標達成指標」といわれ、ビジネス戦略を達成するうえでの最終目標を意味します。KPIは「重要目標達成指標」と訳され、KGIの達成度を確認するための中間的な指標、つまり中間目標のことをいいます。
デジタルマーケティングにおけるKPI・KGIは、どのような目標、指標が効果的なのでしょうか。今回はゴールとなるKGIを「Webサイトからの新規顧客数の向上」と設定して、KPIの参考例を紹介していきます。
【KGI 例】
・Webサイトからの新規顧客数の向上とした場合
【KPI 例】
・オーガニック検索による流入数
オーガニック検索による流入とは、GoogleやYahoo!などからユーザー自らが検索してアクセスしてくることです。その流入数をKPIに設定し、アクセスを向上させて新規ユーザーの獲得を目指します。
そのために必要になってくるのがSEOです。自社サイトを検索エンジンの上位に表示できれば、流入数も大幅にアップするでしょう。
・キーワードランキングの順位
キーワードランキングの順位をKPIにすれば、検索サイトでの上位表示につながり、高い効果が得られるでしょう。検索結果の1位と2位では、クリック率が大幅に変わります。キーワードランキングを調べてくれる無料ツールもあるので、上手に活用しながらニーズのあるキーワードを選定しましょう。
・インバウンドマーケティングのROI
インバウンドマーケティングとは、サイトやブログ、SNSなどでユーザーの役立つ情報を提供することです。優良なコンテンツを公開して、ユーザーの興味を深め、見込み顧客の獲得、ファンの創出による売上向上を目指します。
ただし、良質なコンテンツを作成するだけでは、効率的ではありません。コンテンツの成果がついてきているのか、KPIとしてROIを確認しながら進めることが大切です。
・コンテンツの配信数
いくらWebサイトのデザインが魅力的でも、コンテンツの中身が伴わなければアクセスしてもらえません。コンテンツを増やせば増やすほど、ユーザーとの接点も多くなります。コンテンツの配信数を目標にして、有益な情報を配信し続けましょう。
そうすれば、ユーザーはサイトに対してポジティブな印象を持ち、「優良な情報を提供し続けてくれる会社は、きっといい企業だろう」と会社に対するロイヤリティも高まります。
・バウンスレート
バウンスレートとは「直帰率」ともいわれ、Webサイトの1ページ目を見ただけで別のサイトへ移動してしまったユーザーの割合です。バウンスレートが高いということは、サイトの導線がよくない、他ページへの誘導が機能していないなどの理由が考えられます。
また、モバイルのバウンスレートが高い場合は、モバイル表示が見にくいのかもしれません。せっかくアクセスしてくれた見込みユーザーを取りこぼしてしまうので、注意しましょう。
デジタルマーケティングに必要なツール
デジタルマーケティング活動を進めるために欠かせないのが、デジタルマーケティングツールです。ツールを使えば、効率よくマーケティングができ、効果的な集客を期待できます。
ここからは、デジタルマーケティングの大きな戦力となるツールについてご紹介します。
顧客管理ツール(SFA・CRM)
SFAとは、Sales Force Automationの略語で、日本では「営業支援システム」と解釈されています。顧客の基本情報、案件管理、営業の行動確認など、あらゆる営業業務をデータ共有できるツールです。
CRMは、Customer Relationship Managementの頭文字を取った言葉で、「顧客関係管理」と訳されます。顧客情報をデータベース化するための顧客管理ツールで、年齢、性別などの基本情報から購買実績、問い合わせ内容など、顧客とのコミュニケーションをすべて記録できます。
これらの活用で顧客情報を全社的に共有でき、他部署と連携して顧客層に合わせた最適なアプローチが実現します。
参考記事:MA、SFA、CRM それぞれの違いとは?
名刺管理ツール
名刺管理ツールは、その名のとおり顧客の名刺をデータ化して、社内で一元管理するためのツールです。営業だけでなく他部署とも共有できるので、必要な情報が誰でも素早く手に入ります。
また、MAに顧客情報を取り込む際にも一度名刺管理ツールでスキャンをして、取り込むケースがあります。オンライン上での管理ツールのほかにも、名刺の取り込みなどには個別の機器が活躍するケースもおおいのです。
SEOツール
SEOは、デジタルマーケティングの中でも重要な施策のひとつです。そのファーストステップとなる「キーワード選定」で活用できるツールが、サイト上で多数公開されています。キーワードボリュームを調べたり、キーワードのGoogle・Yahoo!検索の順位がわかったり、無料で利用できるツールも多いので、ぜひ一度試してみましょう。
アクセス解析ツール
Webサイトや検索キーワードなどのアクセス状況を調べるツールです。コンテンツのページビュー数や滞在時間、特定キーワードの検索数などさまざまなデータを収集し、コンテンツの改善、ニーズの把握につなげます。
MA(マーケティングオートメーション)ツール
MAツールは、顧客獲得のためのマーケティング活動を自動化させるシステムです。どんな企業が自社サイトへアクセスしているのか、配信メールは開封してくれたのか、顧客のアクションが自動的にわかるので、タイミングを逃さずアプローチできます。
また、顧客を分類して感度の高いリードを追客したり、自動管理することで見込み顧客の取りこぼしを防いだり、幅広い活用が可能です。
参考記事:MA(マーケティングオートメーションツール)とは?
CMSツール
CMSとは、Contents Management Systemの略語で、専門知識がなくても、Webサイトの編集・更新ができるツールです。普段使っているオフィス系のソフトのような簡単操作で作業でき、社内でWeb制作するようになれば、外注コスト、制作時間などの削減につながります。
Wordpressのような無料で使える「オープンソース」と、有料で提供される「独自開発」のCMSツールがあるので、自社に適したツールを選びましょう。
Web接客ツール
Web上で接客を行うためのツールで、主に「ポップアップタイプ」と「チャットボットタイプ」に分けられます。
ポップアップタイプは、ユーザーのアクションに合わせて、お得情報やおすすめ商品などを自動でサイト画面に表示させるシステムです。
チャットボットタイプは、コンピューターが人間の代わりに応対してくれる「自動会話プログラム」のこと。自動で問い合わせに答えてくれたり、「何かお困りですか?」と話しかけて訪問客のアクションを促してくれます。
SNS管理ツール
SNS管理ツールを使えば、SNS投稿の編集や予約設定、アクセス状況の把握など、SNSマーケティングを効率的に進められます。複数のSNSへ投稿したり、解析データを一元管理したり、複雑なデータも簡単に可視化できるのが魅力です。ツールを活用してSNS配信後のユーザー反応をきちんと把握できれば、マーケティングの精度が高められるでしょう。
広告配信ツール
Web広告の運用やレポート作成など、複雑な広告出稿を自動化してくれるツールです。
Yahoo!やGoogle、Twitterなど複数媒体にまたがる広告も一元管理が可能に。運用サポートまでしてくれる提供会社を選べば、専門知識がなくてもスムーズに広告運用が行えます。
メール配信ツール
メールマガジンや登録会員へのお知らせなど、大量のメールを一斉配信できるツールです。
エラーで戻ってくるメールを解析したり、顧客の属性に合わせて配信したり、ツールによってさまざまな機能が備わっているので、コストやサービス内容に合わせてチョイスしましょう。
DMPツール
DMPとは、Data Management Platformの略語で、自社だけでなく外部の第三者機関が公開しているデータと合わせて管理・分析できるツールです。
ツールで自社と外部のデータを組み合わせて分析すれば、一般的な顧客と自社顧客の傾向が比較できます。ターゲットとなるユーザー像の可視化や、新商品の開発などに役立ちます。
デジタルマーケティングに必要なコンテンツ
最後に、デジタルマーケティングを進めるうえで、必要となるコンテンツについて紹介していきます。ここでは代表例として「集客の強化」「問題の解決」「理解の促進」「決定づけ」「案件の創出」の5つのコンテンツ制作について解説します。
1.集客を強化するコンテンツ
自社サイトのアクセス数、商品・サービスの知名度を向上させるために、集客強化のコンテンツを作成しましょう。はじめからブランド名や商品名で検索されることはありません。自社サイトや商品・サービスを知ってもらうために集客が必要となります。
まずはサイトへの流入を高めるためにSEOを行いましょう。ターゲット層を明確にして、ユーザーにニーズのあるキーワードを調べます。そのうえで、キーワードを入れながら商品・サービスの概要コンテンツを作成しましょう。さらに会社概要、ノウハウ系コンテンツを充実させれば、企業への信頼も向上します。
2.問題を解決するコンテンツ
「このサービスは必要か?」という心理を払拭するために、「サービスを使うとどんな問題が解決できるのか」が伝わるコンテンツを用意します。
具体的には、商品・サービスの導入事例、活用例などが有効です。課題と解決方法、その後の活用について明記し、「このサービスなら抱えている課題が解決できる」と実感してもらえれば、ユーザーの購買意欲の向上へとつながるでしょう。
3.理解を深めるコンテンツ
次に興味を持ってくれた顧客に対して、より魅力を伝え「必要なサービスである」と認識してもらいます。そのためには、商品・サービスの理解を深めるために商材のコンセプトや強みをしっかりと伝えましょう。また、会社の信頼度を高めるため、理念・社風などをコンテンツ化することも大切です。
4.決定コンテンツ
決定コンテンツとは、「この商品を購入しよう!」と決断してもらうためのコンテンツです。「最低でも2、3ヶ月はかかるのでお早めに」など、早めの契約を促したり、期間限定のお得なキャンペーンを開催して、すぐに契約した方がよいことをイメージしやすくしましょう。
また、他社との差別化を大きく打ち出すことも大切です。専門性の高いコンテンツを用意したり、「国内シェア1位」など自社の強みを全面に出して、「必要である」という顧客心理を引き出しましょう。
5.案件へつなげるコンテンツ
実際に案件を創出するためには、「オンライン相談」「問い合わせ」などの入力フォームを作成して、ユーザーと接点を持たなくてはなりません。コンテンツをきっかけに個人情報を提供してもらい、商談へとつなげます。
その際、ホワイトペーパーやセミナーなど、いかにユーザーの役に立つ情報を提供できるかが重要となってきます。顧客が抱える課題や目的を理解して、悩みに寄り添うことが案件創出へつながるポイントです。
デジタルマーケティングの活用事例
それでは最後に、デジタルマーケティングを導入した企業の成功事例についてご紹介します。
デジタルマーケティング強化で売上240%アップに!│ヒロセ補強土株式会社
ヒロセ補強土株式会社様は、地山補強土や軽量盛土など、補強土壁工法の提案・コンサルタント・工事をされている企業です。新型コロナウイルスの拡大により、顧客訪問件数が減少し、案件数や受注数も大幅に低迷したことから、コロナ前の対面式の営業だけでは厳しいと考え、新たな新規顧客の獲得方法を模索していたそうです。
そこで、当社のCMS「BlueMonkey」で自社サイトをリニューアルし、Web広告もスタートされました。その後MAツール「BowNow」も導入され、メルマガの配信やセミナー・ウェビナーの開催、ホワイトペーパーの実施など本格的なデジタルマーケティングに取り組まれました。
その結果、セッション数は2年で1,727から9,257の536%アップ、そのほかCV数は317%、売上も240%に向上しました。デジタルマーケティングをきっかけに、自社のサービスを知らない新規顧客からの問い合わせも増加し、設計関連の問い合わせ数も約3倍を達成したとのことです。
ぜひ、本インタビュー動画もご視聴いただけますと幸いです。
インタビュー動画はこちら▼
強みやノウハウをアピールしてCV数の232%向上を実現!│株式会社ノビテック様
株式会社ノビテック様は、ハイスピードカメラや画像計測機器、放送用カメラ機材の輸入を中心に、販売、保守、レンタル業務、さらにオリジナル製品の開発、設計、製造まで行っています。
同社では、取扱い製品の専門性が高く、高額品も多いため、対象顧客が非常に限られていることが課題となっていました。既存顧客からの売上拡大には限りがあると感じ、新規顧客の開拓のため、紙媒体や展示会などでの販促を実施。しかし、幅広い見込み先への周知が困難であり、継続性がないと感じていたそうです。
そこで当社のCMS「BlueMonkey」でWebサイトをリニューアルし、自分たちの強みやノウハウをアピール。SEOを強化して、Web広告も出稿されました。MAツール「BowNow」も導入され、メール配信などを積極的に行われました。
デジタルマーケティングに注力された結果、CV数は年間268から622となり、232%向上を実現。セッション数も8,422から17,387となり、206%アップとなりました。Webサイトなどで商品・サービスの情報を確認してから問い合わせしてもらえるようになり、CVの質も向上したといいます。
施策を進めていくうちに、営業サイドからも「もっとこうしよう」「情報を増やそう」という意見が出てくるようになり、社内でも意識の変化を感じられたそうです。
まとめ
デジタルマーケティングとひと言でいっても、Web広告やメルマガ、SNSなど活用するメディアも多く、手法もたくさんあります。挑戦したいと思っても、何からはじめたらいいのか、どこから手をつけていいのか迷ってしまうかもしれません。
まずは基礎知識を身につけて、自社が取り組む目的、課題を明確にしましょう。多くの手法がありますので、最適なマーケティングが見つかるはずです。
もしデジタルに詳しい人がいない、人員が足りないという場合は、デジタルマーケティングツールを導入してみましょう。中でもおすすめなのは、複数チャネルのリードを管理するのに適したMAツールです。
MAツールなら、潜在顧客が自社サイトのどのページを閲覧しているか、1つの企業から何ユーザーが閲覧しているかといったことも把握できます。
また、ユーザー単位の行動ログから、アクションや条件別での絞り込み検索なども可能に。細かにセグメントしてメルマガ配信をするなど、One to Oneマーケティングで顧客ロイヤリティを向上させることもできます。
このようにさまざまな施策を自動化し、見込み客を育成することで、質の高い「商談」を作り出すのが、MAツールを導入する最大のメリットです。無料ではじめられるプランもたくさんありますので、ぜひ1度試してみてください。
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BowNowは、2015年のリリース以降、中小BtoB企業を中心に多くのお客さまのお悩みに寄り添ってきました。
当社にお問い合わせいただくお客さまの多くが
・MAツールが何のためのツールなのかイマイチよく分かっていない
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のように「そもそもMAツールって何ができるの?」という検討の入り口で悩まれています。
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