MA(マーケティングオートメーション)ツールの導入ステップ
MA(マーケティングオートメーション)ツールとは、「顧客開拓におけるマーケティング活動を可視化・自動化するツール」を指します。
MAツールを活用すれば、見込み顧客の獲得から育成、見込み顧客から回収した情報の一元管理などマーケティング活動に必要な多くの作業を自動化し、効率的に成約率を上げることが見込めます。
MAツールはマーケティング支援に有効なツールですが、導入にあたっては、シナリオ設計や営業部門との連携をはじめとする運用体制作りなど事前の準備が必要であり、一定の準備期間が必要になります。
本コラムでは、MAツールを導入する際に欠かせない6つのステップについてご紹介します。
これを読めば全てがわかる!
世界一わかりやすいマーケティングオートメーションとは?
商談数最大化のため、導入する企業が増えているマーケティングオートメーション。本書では、MAが必要な理由からその導入効果までわかりやすく解説しています。
MA(マーケティングオートメーション)ツールとは
MA(マーケティングオートメーション)とはマーケティング活動を自動化する仕組みであり、MAを行うためのツールそのものを指すこともあります。
MAツールはマーケティング活動で発生する多くの作業負担を軽減し、顧客情報の管理やデータ分析までを包括的に行う機能を備えています。
「作業を自動化する」とはいえ、ただ導入するだけでは有効活用はできません。MAツールの導入時にはWebサイトとの連携設定やシナリオ設計、システム部門や営業部門との調整や社内での導入研修も必要になります。準備や設定には工数がかかりますが、必要なステップを確実に踏んでいくことでその後の煩雑な作業を大幅に省略できるので、結果的にメリットは大きいと言えます。MAツールはCRMやSFAといった各種ツールと連携させることもでき、マーケティング活動と営業活動により効果的に貢献するでしょう。
エムタメ!参考記事:
マーケティングオートメーション(MA)とは?導入までに必要な知識まとめ
BowNow参考記事:
MA(マーケティングオートメーションツール)とは?
ステップ①:現状把握と課題認識
MAツールを導入する前に、MAツールを使う目的を明確にしておきましょう。「リード数が少ない」「獲得したリストを活用できていない」など自社の課題を洗い出します。
使うべきツールは目的によって異なります。また、同じMAツールであってもBtoB企業とBtoC企業とでは使う目的が異なります。自社の課題の解決にそもそもMAツールが的確であるのかどうかをこの段階で見極めましょう。
導入の目的を明確化する際には、MAを運用するための知識やスキルを持つ人材を確保すること、自社のWebリテラシーを見極めることも重要です。
ステップ②:目的の設計
MAツールで実現できることをふまえたうえで、自社に必要な施策を検討しましょう。目的を明確化したらそれに沿ってペルソナ分析を進め、実施したい施策を選定します。MAツールの代表的な機能で解決できる課題は一般的に次の通りです。
●MAツールの代表的な機能
- リード管理機能
- Webサイト構築機能(サイト・ページ・フォーム)
- スコアリング機能(あるいはホットリード抽出機能)
- メールマーケティング機能
- 分析・レポート機能
- パーソナライズ化(コンテンツの出し分け)
●MAツールで解決できる課題
- 商談創出数(営業部門への案件パス数)が少ない
- 過去のリードの有効活用(リードナーチャリング)ができていない
- 商談創出活動の生産性が低い(個々のニーズを営業のみが把握しているなど)
エムタメ!参考記事:
マーケティングオートメーション(MA)とは?導入までに必要な知識まとめ
ステップ③:運用フローの策定
次に、具体的な運用フローを決めます。MAツールの運用は、一般的にシナリオの設計・実施と効果測定を繰り返すことによって進めます。
自社の商品やサービスにどのような人物が関心を持つだろうか、というところからシナリオを設計し、どのようなコンテンツをどのようなタイミングで提供することが成約率を上げることになるのかを検討しましょう。
その後、データ設計やシステム関係の部署との調整を行います。同時に、施策に必要な機能を精査し、コスト削減のためにも必要な機能のみを選定します。
見込み顧客とのコミュニケーションフローを策定するうえで、営業部など他部署との連携を円滑にし、各部門の役割分担を明確にすることも必要です。商談情報や営業活動の情報がマーケティング部門に共有されれば、MAツールを活用したマーケティング施策はより効果的なものになるでしょう。
エムタメ!参考記事:
MAで成功したければ社内を味方につけろ!社内調整を円滑に行うための部門別お願い方法
ステップ④:ツール選定
MAツールは国内外に数百はあると言われ、どのMAツールが自社に最適であるかの判断は目的やビジネスモデル、社内のリソースによって異なります。MAツールは一般的に次のようなポイントで選定します。
- 自社の業態や目的に合致する機能が揃っているか
- 同規模の同業他社での導入実績があるか
- サポート体制は充実しているか
- 導入するMAツールを使いこなせる人材が社内にいるか
サポート体制の有無は初期投資費用のかかり方とともに導入リスクの検討材料になります。また、社内の人的リソースに不足がある場合は、MAツールの導入と並行して外部のコンサルティング会社を利用するのも良いでしょう。
なお、MAツールのなかにはAI(人工知能)が搭載されているタイプがあり、より高精度な顧客データ管理や販促シナリオ設計が可能なものもあります。AI(人工知能)搭載のツールであれば、過去の成約実績の傾向から見込み顧客のスコアリングを行うなど、通常はマーケターが行う業務を自動化することも可能になるでしょう。
エムタメ!参考記事:
マーケティングオートメーション(MA)とは?導入までに必要な知識まとめ
ステップ⑤:運用準備
次に、策定した運用フローに沿って組織横断的な運用体制を整備します。MAツールの運用の主体はマーケティング部門ですが、見込み顧客に直接アプローチし、どの顧客が成約につながりやすいかを把握しているのは営業部門でしょう。そこでマーケティング部門・営業部門合同での会議等の場を設け、定期的に情報交換や成果報告をするなど連携を強化する必要があります。
運用開始後の効果測定のため、振り返りの場を設定することも重要です。「〇週間ごと」「〇ヶ月ごと」といったタイミングを決めるとともに、振り返りの観点も決めておくと良いでしょう。
ステップ⑥:導入
MAツールを複数部署間で使う場合には、自部門以外の部署への説明はもちろんのこと、ツールの選定に関わっていないメンバーが運用を任される場合なども想定した社内研修(ツールの使い方や導入した目的についての情報共有)の実施が必要になります。
データ移行はそのうえで行うと良いでしょう。すでに導入しているシステムとのデータ連携を確認し、シナリオ設計の内容をツールに設定します。
ツールが機能的に十分であっても使いこなせなければ意味がありません。MAツールのメーカーは導入支援としてトレーニングを行っている場合があります。本格稼働してから不具合が起こることのないよう、実際に操作してみることで正しい活用方法を確認しておくと良いでしょう。
まとめ
MAツールの導入に必要な6つのステップについてご紹介してきましたが、現実的には、運用体制が整わないまま運用開始に踏み切らざるを得ない場合もあるのではないでしょうか。
その場合、体制が整うのを待つよりも必要最低限の施策に絞り込んでスタートし、短いスパンでPDCAを回しながら組織を育てていくという考え方もあります。
MAツールはマーケティング活動を自動化するとはいえ、運用にはそれなりの人員と工数がかかるものです。効果的な活用のために、まずはここでご紹介したステップを確実に踏んでいくことをおすすめします。
BowNowはシンプルな機能構成で、使いやすく効果が出やすい点が特長です。MAツールの導入から運用・活用方法でお悩みの方は、BowNowのコンサルタントにぜひご相談ください。
これを読めば全てがわかる!
世界一わかりやすいマーケティングオートメーションとは?
商談数最大化のため、導入する企業が増えているマーケティングオートメーション。本書では、MAが必要な理由からその導入効果までわかりやすく解説しています。