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営業目標の設定|フレームワークと具体例で初心者にもわかりやすく解説

(公開:2026/04/30)
営業目標の設定|フレームワークと具体例で初心者にもわかりやすく解説

 

営業目標の設定で本当に難しいのは、数字を決めることではありません。「なぜこの数字なのか」を説明できる状態で、チームに届けることです。根拠のない数字はメンバーに届かず、設定した時点で形骸化が始まります。

この記事では、SMART・ベーシック法・3点セット法の3つのフレームワークを具体例とともに解説。あわせて、100名以下のBtoB企業向けの目標の立て方やツールを活用した目標設定なども紹介します。ぜひご覧ください。

この記事でわかること

  • 営業目標の定義とKGI・KPIの違い
  • SMART・ベーシック法・3点セット法の使い分け方
  • チームから個人への目標ブレイクダウンの進め方
  • 進捗管理に使えるツールの運用方法
  • よくある失敗パターンと回避策

こんな方におすすめです

  • 初めて営業目標を設定する立場になったマネージャー
  • 目標を立てても達成率が上がらず悩んでいるリーダー
  • チーム全体で目標を共有する仕組みを整えたい経営者
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営業目標の設定で多くのマネージャーが抱える悩み

営業目標の設定は、経験豊富なマネージャーでも苦慮する場面があります。特に初めて管理職に就いた方にとっては、何をどこから決めていいのか、方向性すら見えにくいものです。日々のマネジメント業務において、次のような課題を感じる瞬間はないでしょうか。

  • 「前年比120%」という数字の根拠を部下に問われ、明確な回答ができなかった
  • 目標を提示してもメンバーの反応が薄く、組織全体に受動的な空気が漂っている
  • 目先の数字を追うことに終始してしまい、人材育成や組織基盤の強化が後回しになっている

こうした課題の多くは、目標を感覚で決めているか、仕組みがないまま運用していることが原因です。フレームワークを活用し、設定の根拠と管理を体系化することで、状況は改善されます。

まずは営業目標の定義と、本来の役割から確認していきましょう。

営業目標とは?設定する意味と重要性

営業目標とは、自社の商品・サービスを通じて達成すべき売上や契約件数などの数値を指します。この数字の精度次第で、チームの動き方は変わります。どれほど優れたフレームワークを導入しても、目標の定義が曖昧なままでは現場に届きません。

まずは設定に欠かせない指標である、KGIとKPIから解説します。

営業目標の定義|KGIとKPIの違い

KGIとKPIは似た場面で使われますが、役割がまったく異なります。この2つをセットで設計することで、目標から日々の行動までを一貫した形で管理できます。

1. KGI(最終ゴール):組織が目指す着地点

KGI(Key Goal Indicator)は、年間売上や受注金額など組織全体が目指す「最終的な成果」を数値化した指標です。最初にこの数字を決めることで、チームの進むべき方向を定めることができます。

たとえば「年間売上高1億2,000万円」であれば月間1,000万円のペースで積み上げる必要があり、「新規契約件数60件」であれば月間5件の受注を続ける計算になります。

この月次の数字が、KPIを設計する出発点になります。

関連記事:KGIとは?KPIやOKRとの違い、設定するメリットやポイントを解説

2. KPI(中間指標):ゴールから逆算した行動の指針

KPI(Key Performance Indicator)は、KGIを達成するための中間指標です。商談数・架電数・提案件数などの行動量や活動品質をもとに、最終目標から逆算して日々の行動量を数値化します。

KGIを「年間新規契約60件(月5件)」とした場合、成約率が25%なら月20件の商談が必要です。さらに商談化率が10%であれば、月200件の有効架電、つまり1日10件以上のアプローチが日々の行動目安となります。

KGIが「どこへ向かうか」という目的地を示すものなら、KPIは「今日、どの道をどれだけのスピードで進むか」を決める羅針盤といえます。

関連記事:KPIとは?具体例付きで、意味や設定方法をわかりやすく解説!

なぜ営業目標が必要なのか

営業目標がある組織とない組織では、日々の動き方に大きな差が出ます。主な3つの理由から見ていきましょう。

チームの方向性を揃える

営業組織では、メンバーそれぞれが異なる顧客・エリア・案件を担当します。目標がなければ、個々の動きがバラバラになり、チームとしての推進力が生まれません。共通の数値を追うことで、互いの進捗を共有しやすくなり、適切なタイミングで支援やフォローをすることもできます。

進捗を可視化し改善につなげる

目標があって初めて、「今どこにいるか」が把握できます。週次や月次で進捗を確認し、遅れている場合は行動量を増やすのか、アプローチ先を変えるのかといった判断材料が生まれます。数値がないまま走り続けると、問題の発見も打ち手の検討も後手に回ります。

メンバーのモチベーションを高める

「今月は商談10件を超えた」「先月比120%を達成した」という実績が積み重なると、メンバーは自分の成長を実感しやすくなります。数値が見えることで、日々の行動に手応えが生まれ、自発的な動きも出てきます。

営業目標の3つの設定方法|フレームワークを活用しよう

目標を決め慣れていないうちは、何を基準に数字を決めればいいのか判断しにくいものです。そこで有効なのが、フレームワークの活用です。フレームワークを用いることで、根拠のある目標を再現性のある手順で設計できるようになります。

ここでは、目標づくりに役立つ3つの手法を解説します。

  • 個人の精度を上げる「SMARTの法則」
  • 組織の計画を固める「ベーシック法」
  • 実行の道筋を立てる「3点セット法」

状況や課題に合わせて最適な方法を選択しましょう。

個人目標に最適「SMARTの法則」

SMARTの法則は、個人目標の精度を高めるフレームワークです。5つの視点(Specific・Measurable・Achievable・Related・Time-bound)で目標を検証することで、曖昧なスローガンで終わりがちな計画を、日々の行動へと落とし込むことができます。

「目標は立てたものの、何をすればいいか分からない」「結局、行動が伴わない」といった課題を抱える方にとって、効果的なフレームワークです。

それでは、SMARTの各要素を営業活動にどのように当てはめていくのか、順番に見ていきましょう。

Specific(具体的):認識のズレをなくす

誰が確認しても同じ解釈ができるよう、対象・範囲・手段を明確にします。「売上を増やす」といった抽象的な表現は、人によって捉え方が変わり、行動のバラつきを生む原因になります。「新規顧客からの受注件数を月○件にする」のように、達成すべき対象をひとつに絞り込むことで、日々の行動指針として機能します。

Measurable(測定可能):数値で客観的に評価する

進捗や達成度を誰もが判断できるよう、活動を定量化します。「顧客満足度の向上」といった定性的な目標は、達成したかどうかの判断が属人的になりがちです。「アンケートスコアを○点以上に維持する」のように、客観的に確認できる形に整えることで、マネージャーとメンバーが同じ基準で進捗を共有できます。

Achievable(達成可能):現実的な水準を見極める

リソースや市場環境を考慮し、努力で到達できる水準に設定します。過去の実績を無視した根拠のない数字は、現場の意欲を削ぐ原因です。上司が決める場合は、なぜそのラインなのかを説明できる根拠を用意しておくことが大切です。

Related(関連性):組織の成果に繋げる

個人の活動が、チームや会社の利益・方針に合致しているかを確認します。いくら個人が努力しても、その成果が組織の方向性とずれていれば、会社全体の前進には結びつきません。「自分の目標がどの課題を解決するためのものか」を本人が語れる状態をつくることで、単なるノルマではなく、主体的な行動が引き出されます。

Time-bound(期限):行動の優先順位を決める

「いつまでに」を定め、活動のスピード感を高めます。期限のない数字は、どうしても後回しにされがちです。「四半期末まで」「今月末まで」と区切りを設けることで、今週・今日何をすべきかが逆算しやすくなり、日々の行動スケジュールが自然と定まります。

【具体例】「新規契約5件/月」「商談10件/週」をどう具体化するか

商談目標をSMARTの法則に当てはめて「今月末までに、未取引の製造業向け新規商談を10件設定する」と書き換えてみましょう。

ただアポ獲得を目指すのではなく、「製造業」という具体的な対象(Specific)を決め、10件という計測可能な数字(Measurable)を置くことで、進捗の良し悪しが誰の目にも明らかになります。

さらに、今月末までという期限(Time-bound)から逆算すれば、「今週は3件必要だから、今日は○件電話しよう」と日々のスケジュールも決まります。各要素を整えることは、形だけの目標を「組織の成果につながる目標(Relevant)」へと変えられます。

チーム目標に最適「ベーシック法」

ベーシック法は、目標達成に欠かせない「項目・基準・期限・計画」という4つの要素をセットで管理する手法です。チーム全体の目標をこの4要素に整理することで、「何を・いつまでに・どう達成するか」の共通認識が生まれ、メンバー間の足並みを揃えることができます。

実際にどのようなプロセスでチームの目標を形にしていくのか、4つのステップに沿って見ていきましょう。

①目標項目の設定:追うべき数字を定める

チームとして追う数値を確定します。受注金額・新規顧客獲得数・既存顧客の継続率など、KGIに直結する複数のKPIを並べて管理するのが効果的です。

②達成基準の明確化:ゴールの定義を揃える

何をもって「達成」とするかを決めます。「四半期売上3,000万円以上」のように、誰が見ても判断できる基準を設けます。

③期限設定:リズムを作る

月次・四半期・年度など、振り返りのサイクルに合わせて設定します。 期限が長すぎると軌道修正が難しくなるため、最長でも四半期(3ヶ月)単位で区切り、進捗を確認する場を設けるのがおすすめです。

④達成計画の策定:今日から動ける形に分解する

目標から逆算し、週次・月次で「何をすべきか」を具体的な行動へ分解します。 「月商1,000万円を達成するには、今週は何件の商談が必要か」というレベルまで分解し、現場の動きを可視化します。

【具体例】四半期売上3,000万円の分解例

「四半期で3,000万円」という大きな目標も、ベーシック法で整理すれば、 日々の行動が具体的になります。

  1. 目標項目・基準: 売上金額 3,000万円
  2. 期限: 3ヶ月(四半期)
  3. マイルストーン: 月次1,000万円の達成を中間地点に設定
  4. 達成計画の具体化:
    ・必要受注件数: 月20件(単価50万円の場合)
    ・必要商談数: 月67件(成約率30%と想定)
    ・チームの行動指標: 「週17件」の商談を実施する

このように、大きな数字を「今週17件の商談」という手元のタスクにまで噛み砕くことで、数字を意識した営業活動に集中できます。

課題解決型「3点セット法」

3点セット法は、目標・課題・施策の3点をセットで考える手法です。「目標は決まっているのに、現場が動き出せない」という状況の多くは、目標達成までの問題が整理されていないことが原因です。この手法では、達成を阻む要因を先に特定してから施策を設計するため、課題が複雑で打ち手が見えにくい場面でも、動き方を明確に決められます。

①目標の設定

売上や受注件数など、チームとして達成すべき数値を定めます。現状の実績や市場環境を踏まえたうえで、期限とともに明文化することで、以降の課題整理や施策設計に方向性が生まれます。

②課題の洗い出し

目標と現状のギャップを分析し、達成を阻んでいる要因を特定します。「商談数が少ない」「提案後の返答が遅い」など、現場の実態に即した粒度まで細分化することで、次の施策が的外れにならずに済みます。

③施策の決定

洗い出した課題ごとに、誰が・何を・いつまでに行うかを決めます。「商談設定率が低い」という課題であれば、「トークスクリプトを改訂し、週2回のロールプレイを実施する」といった形で、実行できる行動へ具体化します。

【具体例】売上20%アップのための課題と施策

「売上を前期比で20%アップさせる」という目標に対し、3点セット法を用いて実行プランを立ててみましょう。

  • Step 1(目標):まず、前期比20%アップという全体のゴールを定めます。
  • Step 2(課題):達成を阻む問題を見つけ出します。このケースでは「既存顧客とのやり取りが減り、新しいニーズを拾えていないこと」を、優先的に解決すべき課題としました。
  • Step 3(解決策):その壁を取り除くための運用を決めます。月1回の定期訪問とヒアリングの標準化をルールにすることで、活動の質を一定に保ち、機会損失を防ぐ体制を整えました。

目標から解決策までをセットで捉えることで、施策に一貫性が生まれ、現場の空回りを防ぐことができます。

【規模別】100名以下のBtoB企業における営業目標の立て方

100名以下の規模のBtoB企業では、意思決定の速さを活かしつつ、限られた人的リソースをいかに効率的に配分するかが重要です。

会社全体の目標からチーム目標へのブレイクダウン

まず経営者や役員が設定した年間売上目標を、各部門やチーム単位に分解します。「全社目標→部門目標→チーム目標→個人目標」という流れを一貫させ、組織の進むべき方向をずらさないことが、現場に納得感を持たせるための大前提です。

この流れが崩れると、個人目標が会社方針と乖離してしまい、「頑張っているのに会社の利益に貢献していない」といったギャップが生じる要因となります。

チーム目標から個人目標への振り分け方

チーム目標が決まったら、次は個人へと展開します。この段階で注意すべきは、単純な人数割りをしないことです。各メンバーが担当しているエリアや既存顧客の数、あるいは得意な商談スタイルによって、達成の難易度が異なることを考慮する必要があります。

経験・スキルレベル別の配分例

ベテランと新人に全く同じ数字を割り振ると、達成可能性に大きな差が生まれ、不公平感やモチベーションの低下を招きます。具体的には、まだ成約までのスキルが十分でない新人には、受注金額だけでなく、商談数や訪問数といった行動指標(KPI)を厚めに設定しましょう。

プロセスを評価する仕組みにすることで、新人でも追い続けられる目標へと変わります。

新人・中堅・ベテランの目標バランス

例えば、月間受注200万円をチーム目標とする場合、メンバーの習熟度に合わせて以下のような傾斜配分を行います。

  • ベテラン:100万円
  • 中堅:80万円
  • 新人:20万円+「商談設定5件/月」などの行動指標

スキルに応じた適切な役割分担を行うことで、チーム全体で目標をカバーし合えるようになります。これにより、経験の浅いメンバーも自身の役割に集中でき、全員が日々の活動と成果のつながりを前向きに実感できる組織へと変わります。

【実践例】営業5名チームの目標設定シミュレーション

チームの月間目標を「受注金額500万円・成約率25%」とした場合、達成には月20件の受注(平均単価25万円)が必要です。

これを5名で均等に割るケースで考えると、1人あたり月4件の受注がノルマとなります。成約率25%から逆算すると、1人あたり月16件の商談を行う必要があり、商談設定率が50%なら「月32件のアポイント取得」が求められます。

これをさらに週単位に分解すれば、「各自が週に約8件のアポを獲得する」という具体的な行動目標が導き出されます。

このように数字を可視化することで、「今日、何件の電話やメールを送るべきか」という日々の活動計画まで迷いなく落とし込むことが可能です。

営業目標に含めるべき4つの項目

目標に何を含めるべきかを整理しておかないと、数値だけの管理になり、育成や組織強化の観点が抜けます。以下の4つのカテゴリを意識することで、バランスの取れた目標設計ができます。

1.会社の売上に直結する項目

結果が明確に数字として表れる、最も基本的なカテゴリです。客観的な評価の軸となるため、組織の現状把握にも直接使えます。

受注金額

営業活動の最終的な成果を示す指標です。月次・四半期などの単位で管理し、進捗に応じたリカバリープランを早めに立てるための基準となります。

契約件数

受注金額と平均単価のバランスを確認するための指標です。 受注金額とセットで追うことで、平均単価の推移や「1件あたりの重み」を捉えられます。「件数は伸びているが金額が伴わない」といった歪みを早期に発見し、提案戦略を修正するサインです。

粗利率

売上規模だけでなく、会社に残る利益を数字で確認する指標です。 値引きに頼らない価値訴求ができているかを測る指標となり、現場の交渉力を高める効果があります。

2.定量だけでなく定性的な項目

数字に表れにくい「活動の質」を評価に含めることで、顧客との信頼関係や将来の芽を育てます。

提案品質

顧客課題への対応精度を評価する指標です。商談の振り返りシートや上司の同行フィードバックと組み合わせることで、属人化を防ぎチーム全体の水準を引き上げます。

顧客満足度

受注後のアンケートや定期ヒアリングで数値化する指標です。満足度が高いほど紹介案件やリピートが生まれやすく、将来の売上を先読みする目安になります。

関係性の構築

担当者だけでなく、決裁権を持つ役員層との接触頻度を管理する指標です。意思決定の階層に深く入り込めているかどうかが、失注リスクの抑制につながります。

3.行動を評価する項目

成果が出るまでにはタイムラグがあります。行動量は自分の意思でコントロールできるため、結果指標だけでは見えにくい部分を補う役割を果たします。

商談数

受注件数の母数を管理する指標です。自身の成約率から逆算した必要商談数を目標に置くことで、結果に左右されず着実なプロセス管理ができます。

架電数

新規開拓における行動量の絶対値を担保する指標です。架電からアポ取得・商談への通過率を追うことで、どのステップに課題があるかを早期に把握できます。

訪問数

既存顧客への接触頻度を管理する指標です。月1回の定期訪問を習慣化することで、競合への流出を防ぎ、安定した受注につながります。

4.個人が自ら設定する項目

マネージャーからの押しつけではなく、本人が自ら設定した目標は達成率が上がる傾向があります。自律的な目標を決める仕組みを設けましょう。

スキル向上

プレゼン技術の向上や、特定の業界知識の習得など、本人が伸ばしたい強みを設定します。上司は「どうすれば達成できるか」を支援する立場に回ることで、迷いなく新しい課題に取り組むことができます。

商品知識の習得

自社製品のアップデートや競合情報のキャッチアップなど、学習に関する目標です。「週1回、事例共有会を行う」など、アウトプットを前提とした行動ベースで設定しましょう。

業務の習慣化

日報の精度向上や顧客情報の入力徹底など、日々の基本動作を丁寧に行う目標です。当たり前のことを確実に積み重ねる習慣が、結果としてチーム全体のミスを防ぎ、円滑な組織運営へとつながります。

営業目標を達成するための5つのポイント

目標を設定したあとに機能するかどうかは、運用の設計にかかっています。設定で終わらず、達成まで伴走するための5つのポイントを解説します。

1.会社の経営戦略・市場状況を理解する

営業目標は現場だけで完結する数字ではありません。市場の縮小や競合の動向を踏まえずに設定した目標は、達成しても組織全体の前進につながらないことがあります。四半期に一度でも経営陣と情報を共有する場を持ち、自分たちの目標が事業のどの部分を担っているかを把握しておくと、数字の意味が変わってきます。

2.目標を日々のタスクに落とし込む

月次の目標は、そのままでは行動の指針になりません。「今月受注2件」を「今週商談3件」「明日午前に架電5件」まで分解することで、当日のスケジュールへ反映できます。目標の粒度を細かくするほど、優先順位の判断が速くなり、業務の無駄が減ります。

3.進捗管理を週次・月次で徹底する

月末にまとめて確認する運用では、問題への対処が後手に回るリスクがあります。週次で進捗を確認し、月次でフィードバックを行うサイクルを組むことで、遅れを早期に検知しましょう。

チームの現状に合わせ、次の2つの手法から選択します。

①エクセル(Excel)で管理する方法

人数が少ない段階では、エクセルから始めるのが効果的です。週次の進捗管理であれば、商談数・受注金額・達成率の3項目に絞ることで、入力の負担を抑えながら運用できます。テンプレートをベースにした週次報告から始めると、導入時の手間もかかりません。

②SFA(営業支援システム)活用で効率化する方法

チームが拡大し、管理するデータ量が増えてきたタイミングがSFA導入の目安です。SFAとは、商談情報・顧客データ・進捗を一元管理する営業支援システムのことです。あらゆる情報をリアルタイムに可視化できるため、マネージャーが個別に状況を収集する手間を減らせます。確認作業が減るぶん、分析や指導により多くの時間を充てられます。

4.定期的なフィードバックで軌道修正

達成できていない項目に対して、精神論で終わらせず、どこでつまずいているかを分析します。商談設定率が低いのか、成約率が低いのかによって打ち手が変わります。

前者であればトークスクリプトの見直し、後者であれば提案内容や競合との比較軸の再設計が必要です。データをもとに原因を特定してから動く姿勢が、メンバーの成長を速めます。

5.メンバーの納得感を重視した目標共有

目標はマネージャーが決めて渡すだけでなく、設定の過程にメンバーが関わることで納得感が生まれます。根拠の説明と合意のプロセスを省略すると、目標が「課せられたもの」になり、自律的な行動が生まれにくくなります。

面談や目標管理シートを活用し、本人が自分の言葉でゴールを語れる状態を作ることが、行動の質を底上げします。

営業目標の管理方法|ツールとテンプレート活用術

目標管理を感覚や記憶に頼った運用にしていると、進捗の把握が遅れ、軌道修正のタイミングを逃してしまいます。エクセルのテンプレートやSFAなど、状況に応じたツールを使うことで、確認・報告・分析の精度が上がります。ここでは、営業目標の管理に使えるツールとテンプレートの活用方法を解説します。

1.エクセルで目標管理する方法

導入コストがかからず、小規模チームから始めやすいのがエクセルの強みです。反面、入力漏れや更新忘れが起きやすく、メンバーが増えるとデータの一元管理が難しくなります。少人数チームの初期運用や、ツール導入前の試行期間として位置づけましょう。

無料テンプレートの紹介

MicrosoftのOffice公式サイトやネット上の無料素材を活用すると、KPI管理シートをゼロから設計する手間を省けます。受注金額・商談数・架電数を横断で追えるフォーマットを選ぶことで、週次確認の準備時間を短縮できます。

KPIダッシュボードの作り方

エクセルのピボットテーブルとグラフを組み合わせると、月次の達成率を視覚的に把握できるダッシュボードが作れます。条件付き書式で目標未達の項目に自動で色をつける設定を加えると、確認漏れを防ぐことができます。

2.営業支援システム(SFA)で効率化

エクセルは手軽な反面、組織が大きくなるほど「誰がいつ更新したか」の把握が難しくなります。SFAは、入力・共有・分析をリアルタイムに連動させることで、こうした管理の手間を根本から解消します。

リアルタイム管理のメリット

月末を待たずに遅れているメンバーへ声をかけられるのが、リアルタイム管理のメリットです。問題が小さいうちに対処できると、月末の追い込みを減らせます。営業会議の場も、数字の読み上げではなく次の打ち手を議論する時間に変わります。

クラウドサーカスでの目標管理事例|週次KPIの逆算管理で「動けているのに数字が出ない」を解消

営業目標を設定した後に多くのチームが経験するのは、「行動量は確保できているのに数字が積み上がらない」という状態です。その原因の多くは、アプローチ先の選定がずれていることや、商談化・案件化・受注の各プロセスにおけるボトルネックが特定できていないことにあります。

クラウドサーカスの営業組織では、月次の売上構成目標から商材ごとに「月何件提案すべきか」「何件を案件化すべきか」を事前に計算し、それを週次のKPIに分解して毎週進捗を追う「逆算型マネジメント」を実践しています。

たとえば、あるプレイングマネージャーの週報では、「初訪30件・再訪20件・案件化12件・受注6件」という月次目標を週次に展開したうえで、各KPIの達成率と未達の要因分析を事実ベースで記録しています。「初訪13件のうち6件が即失注。原因は担当違い・リニューアル待ち・情報収集アポの3パターンに集約される」といった構造的な分析を行い、翌週の行動修正につなげています。数値の羅列にとどまらず「なぜその数値になっているのか」の因果を自ら分解する習慣が、目標と行動のギャップを週単位で解消する仕組みとして機能しています。

【プレイングマネージャーの実際の週報内容】

▼週報

※目標 / 実績 / 現在の着地予測

▽KPI

  • 初訪:30件 / 13件 / 30件 → 未達見込み
  • 再訪:20件 / 11件 / 30件 → 未達見込み
  • 案件化:12件 / 6件 / 9件 → 未達見込み
  • 受注:6件 / 3件 / 5件

▽行動KPI

  • 初訪→再訪獲得数:21件 / 5件 / 15件 進捗:24%
  • 再訪でクロージングをできた案件数:15件 / 7件 / 15件 進捗:47%
  • コンサル提案数:10件 / 7件 / 15件 進捗:70

▽課題と解決策(感想ではなく事実ベースで)

現時点で案件化の進捗が目標を下回っています。再訪のうち既に案件化済みのものが多かったことと、初訪失注の多さが影響していると分析しています。初訪13件のうち6件が即失注となっており、残り7件中2件が案件化しているため、失注率自体は異常値ではないと判断しています。

初訪失注が多い理由を整理すると以下の3点に集約されます。担当違い(担当者のミッションが商談増加にならないケース、情報収集アポ)、Webリニューアル待ちによる長期ペンディング、eeasy経由のP案件(案件ありき)の3点です。

3点目を除く2点はISのフィルタリングで対応可能と判断しています。ただし無理に省くよりも、初訪のみを実施してISに追ってもらう運用のほうが長期的な売上への貢献度は高いと考えています。先週から「追う案件・追わない案件」のジャッジをシビアに行っており、まだ案件化には至っていないものの、再訪でヒアリングが完了している案件が複数あります。今週の案件化数が伸びる想定のため、クロージング時間15分以上の確保を最優先で実行します。

この逆算型のKPI管理を支えているのが、MAツール「BowNow(バウナウ)」です。BowNowを活用することで、Webサイト上でのリード行動と商談の進捗状況を同じ画面で確認でき、インサイドセールスがアポ獲得したリードについて「料金ページを3回閲覧している」「1週間に複数回サイトを訪れている」といった行動ログを、フィールドセールスがリアルタイムで把握しながら商談に臨めます。「渡されたリードの温度感がわからないまま架電している」という状況が解消されるため、週次KPIの中でも特に「初訪→再訪獲得率」や「案件化率」といったプロセス指標の改善に直結します。

さらに、BowNowの新機能「セールスリスト」を活用すれば、架電件数やアプローチ進捗をBowNow上でそのまま記録・可視化できます。架電前の情報確認から架電後の結果記録までを1画面で完結できるため、営業担当者がExcelや口頭で報告していた架電結果がツール上に自動で蓄積され、週次KPIの集計にかかる工数も大幅に削減されます。「誰が・いつ・何件架電し、そのうち何件がアポ獲得に至ったか」がリアルタイムで把握できるため、前述のプレイングマネージャーの週報にあった「初訪→再訪獲得率24%」「クロージング進捗47%」といったプロセスKPIを、手動集計なしでモニタリングすることが可能になります。

目標達成を阻むのがアプローチの精度やプロセスの歩留まりである場合、BowNowによるリード行動の可視化とセールスリストによる架電管理、そして逆算型の週次KPI管理を組み合わせることで、「動けているのに数字が出ない」状態を構造的に解消することができます。

関連記事:営業 週報の書き方完全ガイド|テンプレートと運用のコツ

【失敗事例から学ぶ】営業目標設定でよくある3つの失敗パターン

目標設定の失敗は、設定した時点ではなく「数ヶ月後に結果が出ない」という形で顕在化することがほとんどです。非現実的な数字はモチベーション低下にもつながるため、よくある失敗パターンを先に把握しておくことで、同じ状況を避けられます。

ここでは、多くの組織が陥りがちな代表的なパターンとその解決策について解説します。

失敗①:根拠のない高すぎる目標設定

なぜ起こるのか

経営層が「前年比150%を目指す」と宣言し、その数字がそのまま現場に降りてくるケースです。市場規模や競合状況、自社のリソースを踏まえた検証がないまま数字だけが確定します。

回避策

過去3年~5年の売上データを分析し、トレンドや季節変動を把握したうえで、現実的な目標を設定します。 根拠のある数字に成長分を上乗せする設計にすることで、経営層への説明もデータをもとに進められます。

失敗②:数値目標だけで行動目標がない

なぜ起こるのか

「今月の受注目標は1,000万円」と伝えるだけで、そこに至るための行動指標がない状態です。メンバーは何をすべきかわからず、経験や感覚に頼って動くことになります。

回避策

KGIから逆算してKPIを設計します。受注金額→受注件数→商談数→商談設定数→架電数という流れで分解すると、日次の行動目標まで整理できます。

失敗③:設定後の放置で進捗管理ができていない

なぜ起こるのか

目標を設定した時点で「仕事が終わった」と感じてしまうことがあります。その後のレビューや修正の仕組みがなければ、目標は形式上の数字となります。

回避策

週次の進捗確認と月次のフィードバック面談をカレンダーに固定します。「設定→確認→修正」のサイクルを仕組みとして設計することで、目標が生きたものになります。

クラウドサーカスで実現する営業目標管理

月の目標を定めても、「今週どのリードから動くべきか」の判断に追われてしまうと、肝心の商談数は伸びません。特に営業担当が少ないチームほど、リスト整理や案件の掘り起こしに工数を取られ、本来のアプローチに割くべき時間が削られがちです。

BowNowを活用すれば、こうした作業負荷を軽減しながら、目標達成に必要な行動量を維持できます。

営業目標管理において、特に活用しやすい機能は以下の3点です。

  • ABMテンプレート:「ポテンシャル(ターゲット属性との一致度)」と「ステータス(検討度の高さ)」の2軸で、ホットリードを自動的に可視化します。架電・訪問の優先順位を数字の根拠に基づいて判断できるため、行動目標の精度が上がります。
  • セールスリスト各リードに対するアプローチ状況(未対応・架電中・アポ獲得・商談化など)がリアルタイムに可視化されるため、マネージャーは「今週チーム全体で何件架電し、何件がアポに至ったか」を画面上で即座に確認できます。架電結果が口頭やExcelに散在していた状態を解消し、週次KPIの集計・分析にかかる工数を大幅に削減します。
  • 追客アラート:登録されているリードが特定のWebアクションを起こした際、営業担当へリアルタイムに通知を届ける機能です。一度失注やペンディングとなった案件も、再検討のタイミングを逃さずアプローチできます。
  • 商談履歴の管理:アポイント獲得から受注までのステータスをBowNowで管理できます。マネージャーが個別に進捗を確認せずとも、チーム全体の状況を画面上で即座に把握可能です。

営業とマーケティングの情報が一元化されることで、目標達成に向けた施策の精度が向上します。

公式サイト:MAツール「BowNow」の機能一覧

営業目標を適切に設定し、チーム全体で達成を目指そう

営業目標の設定は「決めて終わり」ではありません。根拠のある数字を設計し、チームが納得する形で共有し、週次・月次で進捗を確認しながら修正を加え続けるプロセス全体が、目標管理の本質です。

この記事のポイントをまとめます。

  1. 営業目標はKGI(最終目標)とKPI(中間指標)をセットで設計する
  2. SMART法則・ベーシック法・3点セット法を場面に応じて使い分ける
  3. チーム目標を個人に振り分けるときは、経験・スキルレベルに応じた配分が必要
  4. 行動目標を必ずセットで持ち、週次で進捗を確認する
  5. ツール(エクセル・SFA・MAツール)を活用してリアルタイム管理の体制を整える

まずは営業チームの現状をチェックし、KGIとKPIが論理的に連動しているかを確認することから始めてみてください。

目標管理の精度をさらに上げたい場合は、BowNowの活用も選択肢のひとつです。フリープランでは、Webサイトへの訪問企業の特定リードのステータス管理ABMテンプレートによる優先顧客の自動分類といった機能を、費用をかけずに使い始められます。

期間制限のない無料プランのため、小規模チームでの試験運用にも適しています。

また現在、営業目標の管理や効率化に役立つ資料も無料で公開中です。こちらもあわせてご活用ください。

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この資料でこんなことがわかります!・BtoBマーケティングにおける、戦略やKPIの考え方 ・デマンドジェネレーションとはなにか ・リード獲得の施策にどういったものがあるのか・顧客育成やMAツールの基本

監修者
クラウドサーカス株式会社 石本祥子

新卒でコンサルティング会社に営業職として入社。3年で営業所長代理を経験後、ベンチャー企業を経て、クラウドサーカス社にマーケティング職として入社。
営業とマーケティング、いずれの経験もあることを活かし、クラウドサーカス社が提供しているMAツール『BowNow』において、マーケティングと営業に関するメディアの監修を含む、Webマーケティングの全域を担当している。

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