BtoBマーケティング成功に向けたおすすめ本10選！本で学ぶメリットや書籍選びのコツも紹介

デジタル技術の進化に伴い、BtoBマーケティングの世界も日々変化しています。そんな中、基礎から応用までを体系的に学べる「本」の価値は依然として高いものです。

本記事では、「どの本を読めばいいのかわからない」「自分のビジネスに適した手法を見つけたい」という方に向けて、BtoBマーケティングにおすすめの本を厳選してご紹介します。また、効率よく学ぶための書籍選びのポイントや、本で学ぶメリットについても解説します。

BtoBマーケティングを本で学ぶメリット

デジタル化が進む現代でも、BtoBマーケティングを本で学ぶことには、大きなメリットがあります。主なメリットとして、以下の3つが挙げられます。

体系的に学べる

書籍は、体系的に知識を得られる点が大きな魅力です。BtoBマーケティングの領域は広く、コンテンツマーケティングやデマンドジェネレーションなど、さまざまな施策があります。Webからの情報は断片的になりがちですが、書籍では基礎から応用まで順序立てて学べるため、知識の土台をしっかり構築できるのが特徴です。

 

情報の正確性が高い

信頼性の高い情報を効率よく得られるのも、書籍の強みといえます。多くの著者は、その分野の専門家であり、長年の経験や研究に基づいた確かな情報を提供してくれます。特に、BtoBマーケティングのように変化の激しい分野では、トレンドに流されない本質的な知識を得ることが重要です。

 

自分のペースで繰り返し理解を深められる

本は、何度でも手に取って学び直せる点が大きなメリットです。Web記事と違って、実践のたびに読み返しながら、知識を定着させることができます。戦略立案や施策実行の際に書籍を参考にすることで、より確実な成果につながるでしょう。

 

書籍選びのポイント

では、書籍を選ぶ際には、どのようなことに注意すればよいのでしょうか。以下のポイントを押さえて選びましょう。

知りたい情報の明確化

まず、自分がどのようなスキルや知識を習得したいのかを明確にすることが大切です。マーケティング戦略全般を学びたいのか、特定の施策にフォーカスしたいのか、あるいはデジタルマーケティングのツールについて知りたいのか、目的によって最適な書籍は異なります。

例えば、BtoBマーケティングの基本から学びたい初心者であれば、全体像を把握できる入門書が適しています。一方、すでに知識があり、特定の分野を深めたい場合は、専門書が効果的です。実践的なノウハウを学びたいなら、ケーススタディが豊富な書籍を選ぶとよいでしょう。

 

著者の経歴やSNSの確認

書籍の信頼性を判断するうえで、著者の経歴やSNSをチェックすることは非常に有効です。著者が、実際にBtoB企業でマーケティングを担当した経験があるか、コンサルタントとして多くの企業を支援してきたかなど、実績を確認することで書籍の信頼性を判断できます。

現場経験が豊富な著者の書籍であれば、理論だけでなく、実践で使える具体的なアドバイスも期待できるでしょう。また、著者のSNSやブログをチェックすれば、最新の業界動向や考え方を知る手がかりにもなります。書籍に書かれていない情報を発信している場合もあるため、フォローしておくと有益でしょう。

 

口コミやレビューの活用

口コミやレビューも、書籍選びの参考になります。オンライン書店やレビューサイトでは、実際に読んだ人の率直な感想を知ることができ、自分と同じような立場や目的を持つ読者の意見は特に参考になるでしょう。

特に注目したいのは、「どのようなビジネスシーンで役立ったか」という点です。マーケティング未経験者がわかりやすいと評価している本なのか、ある程度知識のある人がステップアップに役立てているのか、業界や職種によって評価が分かれます。また、出版年を確認し、最新の情報が含まれているかどうかもチェックしましょう。

さらに、SNS上での評判やプロのマーケターによる書評も参考になります。複数のレビューを比較し、客観的な判断を心がけましょう。

 

【基礎編】初心者におすすめのBtoBマーケティング書籍6選

ここからは、BtoBマーケティングの基本を学べる初心者向けの書籍を紹介します。

事例で学ぶ BtoBマーケティングの戦略と実践

本書は、BtoB企業のWebマーケティング実践に特化した入門書です。著者の栗原氏は、早くからBtoBマーケティングに取り組み、高い実績を持つ株式会社才流の代表を務めています。

ビジネスシーンでよくある11の事例をピックアップし、それぞれの状況におけるアドバイスを掲載。理論だけでなく、具体的な成功事例をもとに解説されており、実務で直面する課題に対応しやすい構成になっています。また、解説内容にあわせた50点以上の図表が収録されており、視覚的にもわかりやすいのが特徴です。

▼こんな人におすすめ！ これまでテレアポや展示会出展が主流だったオフラインの営業手法から、Webマーケティングなどのオンラインへの転換を図りたい企業担当者におすすめ。特に、Web施策に取り組んでも成果が上がらない方、BtoB特有の商談プロセスに合わせたマーケティング手法を学びたい方にぴったりです。

参照元：事例で学ぶ BtoBマーケティングの戦略と実践 / Amazon

 

現場のプロが教える！BtoBマーケティングの基礎知識

BtoBビジネスの最前線で活躍する専門家が、知識やノウハウを一冊にまとめた実践的な入門書です。マーケティングの基本概念から、具体的な施策設計、効果測定のためのKPI設定まで、BtoBマーケティングの全体像を網羅的に解説しています。

プロモーション施策に適したKPIの設定方法や組織・体制作りについても詳しく紹介。部署間でスムーズに見込み顧客を引き渡すための条件など、実践的なKPIの作成方法も解説しています。マーケティングと営業の連携強化に役立つSLA（Service Level Agreement：サービスレベル合意書）についても紹介しています。

▼こんな人におすすめ！ BtoBマーケティングを任されたばかりで、何からはじめればよいか迷っている方に最適です。特に、効果的な施策設計の方法や、他社のKPI設定例を知りたい方、マーケティング部門と営業部門の連携に課題を感じている担当者におすすめです。

参照元：現場のプロが教える! BtoBマーケティングの基礎知識 / Amazon

 

BtoBマーケティング虎の巻 ツール・手法を導入する前にすべきこと

 

10年以上BtoBマーケティングに携わってきた著者・栗原氏が、ツールや手法を導入する前に整理すべき重要なポイントを解説。MAツール導入後に思うような成果が出ない、やるべきことが多すぎて何から手をつければよいかわからない、といった現場でよくある悩みに応える内容になっています。

特に、戦略立案から施策実行のフェーズでつまずきやすいポイントを重点的に取り上げ、成果につながる本質的なアプローチを提示。「やらないこと」の決め方や、コンバージョンポイントの階段設計など、実践的なプロセスも詳しく紹介しています。

▼こんな人におすすめ！ マーケティングツールを導入したものの、思うような成果が出ていない担当者におすすめ。さらに、自社のマーケティング部門を強化したい経営者や、新任のマーケターにとっても、BtoBマーケティングの本質を理解するための最適なガイドブックです。

参照元：BtoBマーケティング虎の巻（MarkeZine Digital First） ツール・手法を導入する前にすべきこと / Amazon

 

BtoBマーケティング&セールス大全

 

売上につながるプロセスや手法を体系的に解説しているBtoBマーケティングの入門書です。これまでの「人間関係重視」の営業手法から脱却し、変化する市場環境に対応するための新しい戦略を提案しています。

見込み顧客を売上につなげる6つのステップと、購買行動に基づいた10の要素を軸に、各フェーズでの効果的なアプローチを解説。自社サイトの活用やSNS広告、展示会など、媒体別の実践的な施策も豊富な事例とともに紹介されています。

▼こんな人におすすめ！ 売上は上がっても、利益が伸び悩んでいる企業や、新規取引先の開拓に課題を感じている方に最適。特に「営業部門とマーケティング部門の連携がうまくいかない」「展示会やセミナーを実施しても商談につながらない」といった悩みを抱える担当者におすすめです。

参照元：BtoBマーケティング&セールス大全 / Amazon

 

BtoBマーケティングの定石 なぜ営業とマーケは衝突するのか？

 

『デジタルマーケティングの定石』の著者・垣内氏による第2作。BtoB企業が、マーケティングで苦戦する理由を「売上につながらない」と鋭く指摘し、その解決策として成果を最大化する組織・戦略・戦術の「勝ちパターン」を紹介しています。

3万6000サイトの定量分析とユーザー行動観察に基づく説得力ある内容で、「短期売上」から「顧客生涯価値」への意識変革を促します。著者の痛快で明快な「垣内節」と呼ばれる語り口は、マーケターから経営者まで幅広い層から支持を集めています。

▼こんな人におすすめ！ 「どうすれば成果を上げられるのか」「営業から理解を得るにはどうすればいいか」といった悩みを抱えるBtoBマーケターにおすすめです。社内の壁を越えて顧客視点で価値を提供したい方や、マーケティング施策を実行する組織づくりに課題を感じている方に最適な一冊です。

参照元：BtoBマーケティングの定石 なぜ営業とマーケは衝突するのか？ / Amazon

 

デジタル時代の基礎知識『BtoBマーケティング』

これからデジタルマーケティングをはじめる初心者にも実践しやすい入門書。オンラインを活用した「顕在リードの掘り起こし」からはじまる統合的なマーケティング手法を解説しています。見開きの片面図版の構成で、初心者でも理解しやすいデザインも特徴です。豊富な図解と親しみやすい解説で、「BtoBとBtoCのマーケティングの違い」「MAとは何か」といった基礎知識が身につきます。

デジタルマーケティングの導入による営業スタイルの変化も具体的に示され、効率的に売上を作る方法や、少人数でマーケティングを回す体制づくりなど、最新のノウハウが体系的にまとめられています。コラムでは、動画配信やオンラインセミナーの基礎知識も取り上げられ、実践に役立つ内容が充実しています。

▼こんな人におすすめ！ BtoBマーケティングの基礎から学びたい初心者にぴったりの一冊。特に、少ない人数で、効率よく組織を回しながら営業の売上を伸ばしたいと考えている方に最適です。デジタルマーケティングにはじめて取り組むBtoB企業の担当者にもおすすめします。

参照元：デジタル時代の基礎知識『BtoBマーケティング』 潜在リードから効率的に売上をつくる新しいルール / Amazon

 

【応用編】BtoBマーケティングを実践的に学べる本4選

次に、より実践的にBtoBマーケティングを学びたい担当者向けの書籍を紹介します。

究極のBtoBマーケティング ABM（アカウントベースドマーケティング）

「営業の視点で再設計されたマーケティング」として、欧米で注目されるABM（Account Based Marketing）を、日本ではじめて一冊にまとめた解説書です。従来のBtoBマーケティングからどう進化したのか、ABMの全体像をわかりやすく解説し、導入による組織間の連携変化や、日本企業のビジネスモデルへの影響について紹介しています。

日本のBtoBマーケティングの第一人者である著者が、ABMを採用する組織の幹部が理解すべき考え方や、導入時の具体的手順など、実践的なノウハウと注意点を詳しくまとめています。

▼こんな人におすすめ！ 営業部門とマーケティング部門の連携を推進したいと考えている方に最適。ターゲット企業からの売上を最大化するための手法を探している方や、社内の部門間連携を改善したい方にとって、具体的なヒントが満載です。また、海外の最新マーケティング手法を、日本企業に取り入れたいと考えている経営者にも参考になる内容です。

参照元：究極のBtoBマーケティング ABM(アカウントベースドマーケティング) / Amazon

 

THE MODEL マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスの共業プロセス

日米のオラクル、セールスフォース・ドットコムでSaaSビジネスの急成長を経験した著者の福田氏が、新たなビジネスモデルを紹介するBtoB企業のバイブル的な一冊です。マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスという4つの部門が連携する「共業」プロセスの全体像を解説。営業支援ツールのSFAやMA（マーケティングオートメーション）ツールの基本から組織間での連携まで、実践的なノウハウを丁寧に紹介しています。豊富な事例と明解な語り口で、ビジネスの成長に必要な理論とフレームワークを学べます。

▼こんな人におすすめ！ デジタル化に伴う顧客購買行動の変化に対応したい営業担当者やマーケティング担当者におすすめです。特に、インサイドセールスやカスタマーサクセスといった、新たな組織の導入を検討している方に適しています。部門間の連携に課題を感じている方や、SFAやMAツールを効果的に活用したい方にとって、実践的な指南書となるでしょう。

参照元：THE MODEL（MarkeZine BOOKS）/ Amazon

 

BtoBマーケティング偏差値UP

本書では、BtoB企業のマーケティング活動が売上に結びつかない本質的な課題に向き合い、成果を出すための方法を紹介しています。MAやインサイドセールスなどの施策が導入されているものの、効果を発揮できていない現状を指摘。著者は、既存ツールを効果的に活用するための基本的なマーケティングフレームワークの再学習を提案しています。

「STP」「イノベーションのベルカーブ」「ホールプロダクト」「キャズム」といった基本概念を丁寧に解説し、企業全体でマーケティングの知識を共有することの重要性を説いています。世界に追いつくための戦略的思考や、デマンドセンター構築など、BtoB企業の「マーケティング偏差値」を上げるための実践的なアプローチが満載です。

▼こんな人におすすめ！ 「ツールは導入したけれど、売上に結びついていない」と悩むBtoB企業の経営者や役員におすすめです。マーケターだけでなく、企業全体でマーケティングの知識を共有したいと考えている方にもぴったり。基礎を理解したうえで、次のステップに進みたい方にとって、より実践的なスキルが身につきます。

参照元：BtoBマーケティング偏差値UP / Amazon

 

マンガでわかるWebマーケティング

メディアサイト「Web担当者Forum」発の人気漫画「Webマーケッター瞳」を書籍化。マンガとストーリーに沿った解説で、Webマーケティングの本質をわかりやすく学べます。近年のデジタルマーケティングに対応した内容に刷新され、「デジタルマーケティングとは何か」という基本概念から、DMP（データマネジメントプラットフォーム）や、MAといったマーケティング用語まで網羅しています。著者の実体験やインタビュー取材に基づく実践的なノウハウが満載で、単なるWeb施策にとどまらず、事業活動に必要なマーケティングの基本が理解できる構成になっています。

▼こんな人におすすめ！ Webマーケティングに苦手意識がある初心者や入門者にぴったりの一冊です。マンガと解説がセットになっているため、専門書が苦手な方でも楽しみながら学習できます。実例が豊富に紹介されているので、理論だけでなく実践に役立つ知識が身につきます。

参照元：マンガでわかるWebマーケティング 改訂版 ―Webマーケッター瞳の挑戦! ― / Amazon

 

まとめ

BtoBマーケティング関連の書籍を通じて、基礎知識から最新トレンドまで幅広く学ぶことができます。今回ご紹介した10冊は、どれもBtoBマーケティングの実践に役立つ知識が詰まっています。初心者向けの基本書から、ABMなどの専門分野に特化した応用書まで、自分のレベルやニーズに合わせて選んでみてください。

書籍を選ぶ際は、学びたいテーマを明確にし、著者の経歴やSNSをチェックすると、より信頼性の高い情報源を見極めやすくなります。また、レビューも参考にすることで、自分に合った一冊が見つかりやすくなるでしょう。本から得た知識は、実際のビジネスシーンで活用してこそ価値があります。理論と実践を繰り返しながら、自社のBtoBマーケティングに最適な戦略を見つけ出してください。

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