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BtoB営業とは?成功するための5つのポイントや進め方6ステップを紹介

(公開:2025/01/29)
BtoB営業とは?成功するための5つのポイントや進め方6ステップを紹介

BtoB営業は、企業同士の取引を対象とした営業スタイルで、ビジネスを支える重要な役割を担っています。製品やサービスの提供を通じて、クライアント企業の課題を解決し、業績向上に貢献することが主な目的です。  

ただ、BtoB営業はクライアント企業の担当者だけでなく、上長など複数の関係者が意思決定に関わるため、独特の難しさがあります。成功するためには、顧客のニーズを深く理解し、戦略的かつ計画的に行動することが求められます。  本コラムでは、BtoBとBtoC営業の違いや具体的な手法、成功の秘訣などをわかりやすく解説します。

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BtoB営業とは?BtoC営業との違い

BtoBとは、Business to Businessを略した言葉で、BtoB営業は「法人向けの営業」を指します。BtoBは、クライアント企業の担当者だけでなくその上長や隣接の部門など、多くのひとが意思決定に関わります。また、企業課題や業績状況などから合理的に検討を進めることから、検討期間が長期にわたることが多いことも特徴です。取引金額も数万円から数十万円のものもあれば、数億円といった高額になるケースもしばしばあり、クライアント企業の検討や意思決定をフォローするためにも、BtoB営業の活動は非常に重要なものとされています。

一方、消費者向けの営業はBtoC(Business to Consumer)営業と呼ばれます。BtoCでは、基本的に消費者自身が店舗やWebを訪れ、消費者自身の感情や考えに基づいて商品やサービスを選び、購入の意思決定をします。例外として不動産や証券といった取引金額が高額になるものは、営業担当者がついて提案やクロージングを行うことが多いです。

 

BtoB営業の手法3つ

BtoBにはさまざまな営業手法があります。ここでは、代表的な3つの手法をご紹介します。

新規開拓営業

新規開拓営業は、自社製品をまだ知らない企業にアプローチし、新たな取引きを生み出すことです。従来からある飛び込み営業だけでなく、電話やEメール、ダイレクトメール(DM)の送付など、さまざまな手法が活用されます。近年は、Webサイトを活用した効率的なアプローチ方法にも注目が集まっており、資料請求や問い合わせを促すことで、見込み顧客との接点の増加が期待されています。

 

フォロー営業

フォロー営業は、顧客と信頼関係を築き、成約率を向上させるための重要な手法です。Hubspot Japanの調査では、以下のようにフォロー営業の重要性を伝えています。

  • 顧客の60%は成約までに4回断る一方で、一度もフォローアップを試みない営業担当者は48%にものぼる。
  • 成約に至る商談の80%は、電話による5回以上のフォローアップが必要だが、44%の営業担当者は1回のフォローアップで諦めてしまう。

商談後の丁寧なフォローは、顧客満足度を高めるだけでなく、自社への信頼を強化する効果もあります。たとえば、お礼のメールを送る際に、顧客の課題解決に役立つ情報を添えることで「信頼できるパートナーだ」と感じてもらえるでしょう。さらに、フォローの内容は、顧客のニーズに合わせてカスタマイズすることがポイントです。新サービスの案内や関連イベントの情報を共有するだけでも、相手の興味関心をひくきっかけになります。ただし、連絡の頻度や内容には注意が必要です。「押し売り感」が出ないよう配慮し、相手にとって負担にならないアプローチを心がけましょう。

出典:【2021年版】営業活動の改善に役立つ、60の重要な統計データ

 

紹介営業

知人や家族、取引先など信頼できる人からの推薦は、営業担当者からの提案よりも説得力があります。特に、既存顧客からの紹介は、サービスについて深く理解している人からの推薦となるため、商談がスムーズに進みやすくなります。また、比較サイトへの掲載も有効な手段のひとつです。信頼性の高いプラットフォームに掲載された口コミは、紹介と同様の効果を発揮するでしょう。

紹介を受けやすくするには、日頃から顧客満足度を高める取り組みが必要です。新機能の追加やサービス品質の向上に努め、自然と「紹介したい」と思ってもらえるような関係づくりを目指しましょう。

 

BtoB営業とBtoC営業の6つの違い

BtoBとBtoC営業では、どのような違いがあるのでしょうか。主な違いとしては、以下の6つが挙げられます。

  BtoB BtoC
購入目的 企業の課題解決 個人の消費
購入意思の決定者 担当者、上長、決裁権者 消費者自身
購入の判断基準 企業全体の利益や効率性を重視 購入者の感情や好み
検討期間 数か月〜1年以上 比較的短い期間

購入目的

BtoBの場合は、企業の課題を解決し、業務の効率化や利益向上を図ることです。提案された製品やサービスが、自社にどのような効果をもたらすのか、費用対効果を含めて購入を慎重に検討されます。合理性や信頼性が重要視されるため、BtoB営業には説得力のあるプレゼンテーションや、信頼関係を構築する能力を求められるでしょう。

一方で、BtoCの場合は、消費者の願望やライフスタイルに応えることが中心です。デザインやブランドイメージ、価格など感覚的な要素が大きく影響します。購入動機が個人によって異なるため、魅力的な広告やキャンペーンで購買意欲を高める手法が有効です。

 

購入意思の決定者

BtoBはBtoCと比べて、意思決定のプロセスが複雑です。まず担当者が製品・サービスの性能や価格、導入後の効果を評価し、上長や決裁権者に提案します。その後、部門間での調整や稟議を経て、最終判断に至ります。購入を決める役職者と実際の利用者が異なる場合が多いため、現場従業員にも配慮した提案が望ましい結果につながるでしょう。

BtoCでは、消費者自身が購入を決め、そのまま利用者となるパターンが一般的です。購入までのステップが少なく、個人の判断で素早い意思決定が行われます。

 

購入の判断基準

BtoBでは、企業全体の利益や効率性を重視し、合理的な判断が行われます。たとえば、業務効率の改善にどれほど効果があるか、具体的なデータや根拠に基づいて検討が行われます。複数の部門が関与するため、説得力のある説明が欠かせないでしょう。

一方、BtoCでは感情や好みが大きな判断基準となります。デザインやブランドのイメージ、さらには購入するときの体験も大きな影響を与えます。購入動機がさまざまあるため、いかに消費者の気持ちを動かし、共感を引き出せるかがポイントです。

 

検討期間

BtoBでは、複数の関係者が意思決定に携わるため、契約締結まで数カ月から1年以上を要する場合も少なくありません。提案した製品やサービスについて、会社の方針や状況において適しているのか慎重に検討され、社内稟議や上層部の判断を経て、意思決定されます。

BtoCでは、購入を決めるのが個人のため、比較的短時間で購入が決まります。商品のデザインや価格はもちろん、口コミを参考にするなど、感覚的な基準で選択されるケースが多く見られます。その場での購入判断も珍しくありません。

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BtoB営業の手順6つのステップ

ここからは、BtoB営業を進める手順を6つのステップに分けて解説します。

BtoB営業の手順6つのステップ

STEP1. リストの作成

BtoB営業の最初のステップは、ターゲット企業を明確にし、リスト化することです。営業戦略で設定した条件をもとに、見込み顧客となる企業を選び出します。リスト集めには、以下のような方法が挙げられます。

  • 展示会やセミナーでの名刺収集
  • 自社Webサイトの問い合わせフォームや資料請求ページの活用
  • 帝国データバンクや東京商工リサーチなどのデータベース活用
  • 業界や企業規模に応じたインターネット検索

 

STEP2. アポイントの獲得

リストが完成したら、次にアポイントを取り付けます。一般的な方法は、電話を活用したテ開拓方法です。社名や部署、氏名を伝える簡潔な自己紹介の後、相手のニーズに合わせた提案の概要を説明し、訪問やオンライン商談を取得します。

メールでのアプローチも可能ですが、短期間に大量のメールを送ったり、無差別に配信することは特定電子メール法に抵触する可能性があります。規制を遵守し、適切な手段を選びましょう。

 

STEP3. 商談準備

商談の準備では、製品資料を用意するだけでなく、訪問企業のサイトや最新ニュースを確認し、業界動向や課題をリサーチしましょう。「このような課題を抱えているのではないか」と仮説を立て、それを解決するための提案を練ることが大切です。準備不足は信頼を損ねる可能性があるため、商談の準備段階でわかるところまでで構いませんので、できる限り配慮した準備をするよう心がけましょう。

 

STEP4. 提案・交渉

商談では、顧客のニーズや課題を正確に把握し、自社製品・サービスを活用した解決策を提案します。単なる製品・サービスの説明ではなく、顧客が抱えている課題を解決できることを強調しましょう。

見積もりや契約条件に関する交渉もこの段階で行われます。柔軟かつ誠実な対応を心がけることで、顧客との信頼関係も強化できます。対面だけでなく、オンライン商談や電話など、多様な手段を適切に活用することも有効です。

 

STEP5. クロージング・受注

商談の最終段階では、顧客の意思を確認し、契約を取りまとめます。提案内容や条件について十分に納得してもらい、最終的な合意に導くことがポイントです。

金額や契約条件の最終調整が必要な場合には、迅速かつ丁寧に対応することが求められます。クロージングの際には、顧客の不安を解消し、信頼をさらに深める姿勢が成約率を高めます。この段階での誠実な対応が、長期的な関係構築にもつながります。

 

STEP6. アフターフォロー

契約が成立した後も、BtoB営業は終わりません。顧客が製品やサービスをスムーズに利用できているかどうかを確認し、必要に応じたサポートを提供しましょう。利用状況を把握することで、新たな提案やアップセルの機会を見つけることも可能です。丁寧なアフターフォローは、顧客との信頼関係を深め、長期的な取引やリピート契約につながります。さらに、顧客満足度の向上が、新規紹介の案件を生むきっかけにもなります。

 

BtoB営業を成功させるための5つのポイント

最後に、BtoB営業を成功に導くためのポイントを紹介します。

BtoB営業を成功させるための5つのポイント

営業プロセスを構築して顧客ニーズに合わせる

BtoB営業では、顧客それぞれのニーズに対応するための仕組みづくりが重要です。商談から成約まで時間を要するため、段階的なコミュニケーション設計が求められます。

近年は、「マーケティング」「インサイドセールス」「フィールドセールス」「カスタマーサクセス」という4つのフェーズで進める営業手法が注目を集めています。各部門が密接に連携しながら、顧客満足を第一に考えた営業体制を作り上げることで、成果にもつながりやすくなります。

BtoBの営業手法4つのフェーズ

関連記事:本当は教えたくない!営業戦略~マーケティング施策、アプローチ体制まで見直せる確認項目一覧(チェックシート付)

 

見込み顧客の量ばかりを意識しない

見込み顧客(リード)を増やすことに集中しすぎると、営業活動が非効率になる恐れがあります。成約の可能性が低い案件に時間を費やしても、大きな成果にはつながりません。一方で、質を重視しすぎて顧客数が不足すると、目標の達成が困難になる場合もあります。

大切なのは、営業活動における「量」と「質」のバランスを取ることです。たとえば、成約の可能性が高い顧客を優先的にアプローチすれば、効率的な営業が実現します。見込み顧客の質を高めながら、適切な数を確保することで、ムダを減らし、持続可能な成果を得ることができます。

関連記事:リードとは?マーケティングでリード獲得から売上を作る施策11選

 

BANTを意識してヒアリングを行う

BtoB営業のBANTを意識したヒアリング

BANTは、BtoB営業で役立つヒアリングのフレームワークで、「Budget(予算)」「Authority(決裁権)」「Needs(ニーズ)」「Timeframe(導入時期)」の頭文字を取ったものです。このフレームワークを意識しながらヒアリングをすることで、顧客の状況を深く理解し、より的確な提案が可能になります。

具体的には、まず「予算」を確認することで、提案が顧客の資金や予算計画に適しているものであるのかを把握します。また、「決裁権」を持つ人を特定することで、交渉を効率的に進めることが可能になります。「ニーズ」を詳しく聞き出せば、自社製品がどのように顧客の課題を解決できるかを明確に説明できます。さらに、「導入時期」を把握することで、タイミングを逃さず提案やフォローを行えます。BANTを活用することで、商談の質を高めるだけでなく、ムダな活動を減らす効果も期待できるでしょう。

 

意思決定者を分析する

BtoB営業では、意思決定に複数の人が関わるケースが一般的です。全員を一度に説得することは難しいため、意思決定に影響を与える「DMU(Decision Making Unit)」を特定することが重要です。

DMUとは、意思決定プロセスに関わる役職者や担当者を指します。たとえば、現場担当者、プロジェクト責任者、予算管理者などが該当します。それぞれが重視するポイントを把握することで、提案内容を適切に調整できます。稟議を進めるためにも、DMUをしっかりと分析し、協力を得ることが必要です。意思決定者に響く提案を行い、購買プロセスを主導できるようにすることで成約につながりやすくなるでしょう。

 

見込み顧客を育成して信頼関係を築く

BtoB営業におけるリードナーチャリングの手法

BtoB営業では、見込み顧客を獲得するだけでなく、購入意欲を高める「育成(リードナーチャリング)」が必要です。顧客が抱える悩みやニーズに寄り添いながら、適切な情報提供を行うことで、信頼関係を構築できます。代表的な育成手法は以下のとおりです。

フォローアップや有益な資料の共有を通じて、「信頼できる会社」という印象を与えることが大切です。 また、具体的な成功事例を示せば、顧客に自社製品やサービスの価値をより深く伝えることも可能になります。

①ナーチャリングメール:必要な情報を最適なタイミングでメール配信
②セミナー・イベント:製品やサービスに関連する知識の提供
③オウンドメディア:課題解決に役立つ情報を公開して認知度を向上
④リターゲティング広告:サイト訪問者に再アプローチ
⑤フォローコール:定期的に電話で状況を確認し、新たな提案を実施

関連記事:リードナーチャリングとは?成果につながる7ステップと事例解説

 

MAツールで見込み顧客の育成を効率化

見込み顧客の育成を効率よく進める際に役立つのが、MA(マーケティングオートメーション)ツールです。活用することで、見込み顧客の行動や興味関心を推測できるデータをもとに、最適なタイミングで見込み顧客との接点をつくることができます。例えば、見込み顧客がWebサイトのどのようなページを閲覧したのか、どのような資料をダウンロードしたのか、どのようなメールを開封しているのかといったデータです。

このようなデータに基づいたアプローチを行うことにより、顧客に「自分たちの状況をよく理解してくれている」という信頼感を与えられるでしょう。また、MAツールを活用して見込み顧客の育成プロセスを最適化することで、営業活動の精度をさらに高めることができます。

MAツールでBtoB営業を効率化

関連記事:MAツールとは?基礎知識から機能・事例までわかりやすく解説

 

「BowNow」で営業の商談数を最大化!

クラウドサーカス株式会社が開発・提供するMAツール『BowNow(バウナウ)』は、マーケティングに初めて取り組む企業でも使いこなせる、シンプルな機能と操作性が特徴です。各種テンプレートを搭載しているので、スコアリングやシナリオの設計といったMAツールの運用で問題となる難しい設定をしなくてもホットリードを抽出でき、すぐに成果へつなげることができます。

中でも、『ABMテンプレート』機能は、ポテンシャルやステータスごとにリードを自動で分類・可視化でき、商談の最大化を実現します。さらに、商談履歴の管理機能を搭載しているので、業務効率化も期待できます。

詳しくはこちら:MAツール『BowNow(バウナウ)』 公式サイト

 

まとめ

BtoB営業は、企業の課題を解決し、信頼関係を築くことが最も重要です。営業プロセスの構築や意思決定者の分析、見込み顧客の育成などを実践することで、商談数の増加や受注率の向上が期待できます。

営業プロセスがうまく構築できない、効率化を図りたいという場合には、MAツールの活用もおすすめです。導入により、作業負担を軽減しながら精度の高い営業活動を実現することができます。ご興味がある方は、ぜひ一度導入を検討してみてください。

 

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監修者
クラウドサーカス株式会社 石本祥子

新卒でコンサルティング会社に営業職として入社。3年で営業所長代理を経験後、ベンチャー企業を経て、クラウドサーカス社にマーケティング職として入社。
営業とマーケティング、いずれの経験もあることを活かし、クラウドサーカス社が提供しているMAツール『BowNow』において、マーケティングと営業に関するメディアの監修を含む、Webマーケティングの全域を担当している。

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