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MA(マーケティングオートメーション)ツール運用のためのカスタマージャーニーの作成方法

2024/10/19 (公開:2021/01/18)
MA(マーケティングオートメーション)ツール運用のためのカスタマージャーニーの作成方法

マーケティング活動で期待通りの成果を出すには、顧客の行動や心理を理解することが欠かせません。
MAツールを活用してより精度の高いマーケティング施策を立てるためには、精度の高いシナリオ設計につながるカスタマージャーニーマップの作成が重要になります。
本コラムでは、MAツール運用のためのカスタマージャーニーの考え方とメリット、また、カスタマージャーニーマップの作り方、作成する際の注意点について解説します。

カスタマージャーニーとは

カスタマージャーニーは直訳すると「顧客の旅」となり、ペルソナ(架空の顧客像)の動き(行動・感情・思考)を時系列で図示したものを指します。
ペルソナを設定すると、営業やマーケティングなどの各担当者間でターゲット像を具体的に理解し共有することができます。
また、カスタマージャーニーマップを作成すれば、ターゲットとなるペルソナの動きを具体的に可視化することができ、顧客とのタッチポイントを洗い出しやすくなります。それにより、顧客に対して適切なタイミング、適切な方法で適切な情報を届けることが可能になるのです。

なぜMA運用にカスタマージャーニーが必要なのか

MAツールはシナリオに沿って施策の実行をオートメーション化します。それゆえに、MAツールを効果的に活用できるか否かはシナリオの精度しだいです。
精度の高いシナリオとは「見込み客に対して適切なタイミングで適切な情報を提供できる」シナリオを指し、シナリオ設計の精度を高めるためにはカスタマージャーニーマップの作成が必要になります。MAツールを導入したが期待通りの成果が得られないという場合、シナリオ設計の精度が低いことも一因かもしれません。
顧客の感情や思考と行動とを紐づけたカスタマージャーニーマップは、「購買」や「お問い合わせ」などのゴールに対して顧客の行動と心理を客観的に分析するのに有効です。MAツールを運用する際にも、どのタイミングで、どのルートでアプローチするのが良いかといった戦略を練る際に役立ちます。

カスタマージャーニーのメリット

カスタマージャーニーを作成することには次のようなメリットがあります。

1、 顧客理解を深められる
顧客の行動はWebサイトやアプリの行動ログやアンケート回答などから断片的に把握することができますが、顧客が全体としてどのような動きをしているかを理解することは簡単ではありません。
カスタマージャーニーマップでは、ペルソナの動きを時系列で図式化することで「見える化」し、体験の全体像をシンプルなストーリーとして表現するので、マーケターは顧客の行動をより深く理解することができます。

2、顧客目線で発想できるようになる
顧客の体験の全体像を可視化することで、より顧客目線に立ち、顧客の感情やニーズに寄り添ったマーケティング施策を考えることが可能になります。
企業目線でのマーケティング活動や「なんとなく」で行うマーケティング施策を回避することにもつながります。

3、マーケティング施策の意思決定が迅速かつ高精度になる
カスタマージャーニーを作成する際には、マーケティング担当だけでなく、営業、開発、サポートなどとともに組織横断的なチームを組み、必要な項目を「カスタマージャーニーマップ」に落とし込んで図式化します。
ペルソナの体験を具体的に可視化することで、組織内の複数のメンバーが顧客の行動への共通認識を持つことができ、マーケティング施策の立案・検討をより高精度かつスムースに行うことができます。

カスタマージャーニーマップの作り方

カスタマージャーニーマップは、ペルソナが製品やサービスを認知するフェーズに始まり、製品やサービスの利用・購入に至るまでのフェーズを図示したものです。ペルソナが各フェーズでどのような行動をとるのか詳細に想定できるよう、できるだけ具体的に設定することが大切です。
ここでは、BtoBビジネスにおける一般的なカスタマージャーニーマップの作成方法をご紹介します。設定すべき項目はペルソナや扱う製品・サービスにより異なりますが、一例として下図もあわせてご参考になさってください。

カスタマージャーニーマップの作り方

カスタマージャーニーの考え方、マップの作り方。コンテンツ施策を考えよう!【※無料テンプレートあり】

【1】ペルソナ設定

カスタマージャーニーマップ作成の準備段階として、おもに下記のような観点でペルソナの設定を行います。

これらの項目を具体的に設定していくと、架空の人物の行動パターンが見えてくるでしょう。 なお、ペルソナは必ずしも1人である必要は無く、複数のペルソナが想定される場合は、それぞれのペルソナごとのカスタマージャーニーマップを作成します。 ただし、設定人物像がブレてしまうと顧客像もあいまいになってしまうので、それぞれのペルソナについてはあくまでも一人の顧客を特定するようにします。

エムタメ!参考記事:
ペルソナ設定って?~顧客の心がちゃんと!動くマーケティング~

【2】フェーズの想定

ペルソナの設定ができたら、カスタマージャーニーマップの軸となる他の項目を設定していきます。
「フェーズ」はステップを指し、見込客が商品やサービスを認知する前の段階から購入・利用に至るまでの各段階を時系列で想定して具体的に設定します。BtoBビジネスの場合の例は次の通りです。

「無関心→課題認識→ニーズ高まる→解決模索→要件定義→導入検討→業者選定→購入」

【3】導入フローの想定

設定したフェーズに沿い、見込み客が取るであろう行動を時系列で詳細に設定します。
BtoBビジネスの場合、情報収集・検討から社内での稟議・承認を経て購買に至るまでの細かいフローを設定します。

【4】行動の想定

「情報収集」のフローに対応するものとして「ネット検索」「資料請求」「問い合わせ」、「導入検討」のフローに対応するものとして「比較資料作成」「要件定義書作成」など、ペルソナの行動を細かく想定して設定します。

【5】思考・感情の想定

顧客の行動を整理し、ある程度体系化できたところで、顧客が何を思い、何を感じたのかについての情報を集め、紙に書き出してマップに貼っていきます。
行動と思考・感情をセットで分析することにより、顧客の体験により共感を深めることができ、具体的なアイデアが出しやすくなります。

【6】求める情報と具体的なコンテンツの想定

顧客の行動と感じていること、考えていることについての情報を収集することで、顧客が抱えている課題や問題、お悩みなどの事実が見えるようになります。それにより、各行動フェーズ別に顧客が求めている情報が異なる点に気づくことができるでしょう。
顧客の行動と心理をわかりやすくマップ化したカスタマージャーニーマップから、見込み客とのタッチポイントがそれぞれどう機能しているのかを把握することもできます。
これらを俯瞰して見ることで、自社に求められる情報と、発信するべき情報が整理しやすくなり、具体的なマーケティング施策が策定できるようになります。

カスタマージャーニーマップ活用の際の注意点

MAツールの運用により役立つものとするため、作成したカスタマージャーニーマップを実際に活用するにあたっての注意点を解説します。

本来はペルソナを軸として作成するカスタマージャーニーマップのはずが、作業を進めていくうちに、自社としての希望や思い込み、憶測など作成者の主観が入ってしまうことがあります。
顧客視点に立つための材料は、顧客のリアクションを計測した数値や問い合わせ、ヒアリングなどの情報データです。
ペルソナに立ち返ってマップを作成するには、データと事実に基づいて作業を進めること、複数部門の人員でチェックする場を持つなどして作成者の主観を排除することが大切です。活用の際には、このような主観が排除されたものになっているかチェックしましょう。

カスタマージャーニーマップは最初から完璧に作り込もうとする必要はありません。必要な情報が集まり切らない項目はブランクにしておき、PDCAを回すなかで順次項目を埋め、精度を高めていくという考え方が一般的です。
最初はシンプルなもので良いのでひと通り仕上げることが大切です。シンプルであってもスタートからゴールまでの一連の動きを俯瞰できるものであれば、不足要素も把握しやすく、徐々にアイデアを加えながら結果的に精度の高いものにすることが可能です。

カスタマージャーニーはWebやデジタル技術の進歩、また社会情勢の変化を受けてつねに変化していくものです。完成したカスタマージャーニーマップは、定期的に見直しをし、ブラッシュアップしながら活用します。
とくに購買活動については新しいチャネルの登場や顧客の新たなニーズを意識しましょう。顧客の「今」に沿ったカスタマージャーニーであるよう、つねにアップデートしていくことが必要になります。

まとめ

WebサイトやSNS、ブログなど、顧客との接点が多様化・複雑化するデジタル環境下で顧客の行動や心理を的確に把握することは難しくなっています。
最適な情報を最適なタイミングで顧客に届けるには、それぞれのタッチポイントでの効果的なマーケティング施策が必要です。MAツールを運用する場合でも、精度の高いシナリオ設計がオートメーション(自動化)の基盤となります。
MAツールを効果的に活用するためには、シナリオ設計の精度を高める「カスタマージャーニー」を設定することが有効です。顧客の情報を反映したカスタマージャーニーマップを作成すればより効果的なものになるでしょう。

関連記事:MA(マーケティングオートメーションツール)とは?





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