インサイドセールスの代行と内製化で早期に3件成約・ROAS300%!リソース不足を乗り越えた、MAとインサイドセールスの活用法とは|株式会社ええやん様


MAツール「BowNow(バウナウ)」とインサイドセールス代行サービスの導入事例を紹介します。この記事では、株式会社ええやんの副社長 室谷様に、導入前の課題や各ツール・サービスの選定理由、導入後の変化などについてお話を伺いました。
株式会社ええやん
- 業種
- BowNowライト・プレミアムプラン、インサイドセールス代行サービス
- 導入商材
- BowNowプレミアムプラン、MAコンサルティング
サマリー
- 中小企業向けのWeb制作事業を手がける株式会社ええやん様は、これまで既存顧客からの紹介や案件発注サービス、Web広告の活用によって、一定の新規顧客を獲得してきました。しかし、これらの施策にも徐々に頭打ちが来ていると感じ、今後の事業拡大に向けて新たなアプローチの方法を模索していました。 マーケティングは副社長の室谷様が兼任されており、情報発信を通じて見込み客を獲得する仕組みづくりをしたくても、当時は手が回らない状況が続いていました。
見込み客の獲得から受注まで、一貫して実行・管理する体制の必要性を感じた同社は、複数のツールを検討する中でBowNowの導入を決定。導入目的に合った機能が全て備わっていたことと、無理なく続けられる価格が決め手となりました。また、見込み客との接点をさらに強化するため、インサイドセールス代行サービスを活用し、見込み客への電話やメールでのアプローチも開始しました。 - インサイドセールス代行サービスを導入後、短期間で2件の受注を獲得。特に注目すべきは、1年前に資料をダウンロードした見込み客にアプローチしてから、約2週間で成約に至った案件です。お客様からも「忙しい中、ちょうど良いタイミングで連絡をしてくれた」という言葉をいただいており、インサイドセールスの効果を実感できる案件になりました。また、外部の支援を受けることで、社内でもインサイドセールスのノウハウが蓄積され、現在は一部の業務を内製化。獲得したリードからの商談化率は約30%と高水準を維持しており、成約も1件獲得することができています。
限られた人員の中でも外部リソースを活用し、並行して内製化にも取り組んだことで、合計3件の成約を早期に獲得することができました。今後は、新たなリード獲得施策も模索しながら、BowNowの活用とインサイドセールスの体制もさらに強化していきます。
目次
事業内容
株式会社ええやん様は、2014年に大阪市北区天満で創業したクリエイティブ企業です。中小企業向けのWebサイト制作を軸に、ブランディング支援やマーケティング施策の企画・実行までをワンストップで手がけています。前身のOKデザイン株式会社時代から続く「おうかがいしてナンボ!」の姿勢を大切にし、Web領域が初めての企業にも寄り添った支援体制を築いています。
同社の強みは、丁寧なヒアリングを通じてクライアントの魅力を引き出し、それをWebサイトやコンテンツへと落とし込む表現力です。コピー制作や写真・動画・イラストなどの制作を自社で担うほか、SEO対策やアクセス解析、ネット広告にも幅広く対応。300社を超える制作実績をもとに、それぞれの企業に合わせた「伝わる」サイトづくりを行っています。
また、「遊び心溢れるオアシスをつくる」というミッションのもと、事業は多方面へと広がっています。遊び心あふれる空間づくりを目指したラフスタイルバー「麦酒店まぁええやん」や、種々のプロジェクトやイベントも含めて、リアルな場でのブランド体験の提供にも力を注いでいます。Webとリアルの両面から企業や個人の魅力を発信し、多様なチャネルで「ええやん」と思ってもらえる体験を届けています。
導入前の課題
- 既存顧客からの紹介と、案件発注サービスに頼った営業スタイルで、新規顧客を獲得できる機会が限られていた
- マーケティング担当者が副社長1名のみで、マーケティングの施策に取り組むリソースが不足していた
- 新規顧客の発掘から育成、受注までの一貫したマーケティング体制が構築できていなかった
-まず、御社の概要について簡単に教えていただけますか?
弊社は「らしさをデザインして、独自のポジションをつくる力」を強みに、Webサイト制作を中心としたマーケティング支援の事業を手がけています。お客様それぞれの個性を的確に表現し、その魅力をエンドクライアントにわかりやすく伝えることを得意としています。
2014年に「OKデザイン株式会社」として創業し、2022年に私と現代表の川合が事業を承継しました。それに伴い、社名を「ええやん」に変更。私は副社長として、マーケティングをはじめ経営全般に携わっています。
-BowNowおよびインサイドセールス代行サービスを導入する前は、どのような課題を抱えていらっしゃいましたか?
私が入社した2020年当時、会社ではマーケティング活動をほとんど行っていませんでした。案件発注サービスや既存顧客からの依頼で業務は回っていましたが、新規の問い合わせの数は決して多くありませんでした。時にはテレアポを実施していた時期もあります。ただ、Web制作というサービスの特性上、本来はプル型で受注につなげるべきだと考えていましたし、能動的に売り込むよりも必要とする人が自然とたどり着く仕組みをつくることが重要だと考えていました。
ちょうどその頃、会社のリブランディングを進めており、自社サイトを刷新することになったのですが、それに合わせてマーケティングに取り組む体制も整備していくことにしました。
具体的には、Webサイト上に資料請求フォームを設置し、資料をダウンロードしてもらう。フォームで得た見込み客の情報をCRM(顧客管理システム)に記録し、見込み客の興味関心度に応じて段階的に接点を持っていく。こうした流れを作ることで、ニーズが潜在的であるお客様とも良好な関係を築いていきたいと考えていました。しかし、実際にその仕組みをどう整えていくのかが、当時の大きな課題でした。
BowNow・インサイドセールス代行サービス選定の理由
- メール配信機能やフォーム作成機能のあるツールを探していたところ、価格も機能も最適なBowNowを知り導入
- 既存のマーケティング施策が頭打ちとなる中、次のステップとしてインサイドセールスの体制をつくることを最優先すべきと考えていた
-BowNowはどのような経緯で導入したのでしょうか?
当初は、メールマーケティングのツールとフォーム作成ツールを別々に導入することを検討していたのですが、いろいろなツールを比較していく中で、両方の機能を備えているBowNowに出会いました。
この時、初めて「MAツール(マーケティングオートメーションツール)」というカテゴリーの存在も知ったのですが、自分たちが必要としている機能を1つでまかなうことができるツールであるというところに魅力を感じました。
-BowNowの導入を検討した際に、他社のMAツールとも比較されましたか?
はい、他社のツールもいくつか検討しました。しかし、多機能すぎて使いこなせるのかどうか不安だったり価格が高すぎたりと、もっと弊社のような中小規模の企業に合ったツールはないのだろうかと考えていました。
その点、BowNowは価格も非常に手頃で、必要な機能がきちんと揃っていました。私たちのような規模の組織にとってもちょうど良い選択肢だと感じ、「もうこれしかない」という1択でBowNowを導入する結論に至りました。
-2024年にインサイドセールス代行サービスをご導入いただいていますが、当時はどのような状況でしたか?
2021年にWebサイトをリニューアルし、SEO対策を実施したことで、一定数まで新規の問い合わせは増えました。しかし、2023年頃からリードの獲得が鈍化し始めたんです。
社内で訴求内容の見直しなども考えましたが、日々の業務が立て込んでおり、なかなか手が回らない。また、リード獲得だけでなく、獲得したリードにアプローチするインサイドセールスの活動に手が回らなくなっていたことも大きな課題でした。
資料ダウンロードがあったら即電話、といった対応も以前は実施できていたのですが、効果検証が不十分なまま別業務に時間を取られ、次第に「やらない」のではなく「できない」状態に変わってしまっていました。
-もともとは自社でインサイドセールスを内製化しようと考えていたんですね。
はい、当初はコストの面からも自社で試してみようと考えていました。たとえば、「どんな動きをどのくらいの時間行えば、何件のリードが取れて、何件が受注に至るのか」。そうしたデータを自分で検証した上で、業務委託や外注に踏み切ろうと考えていました。
ただ現実は甘くなく、あらゆる業務を抱える中で検証の時間を確保できずにいました。そんなときに、クラウドサーカス社からBowNowのインサイドセールス代行サービスの案内をいただきました。
最初は「自分でやる」と決めていたのですが、クラウドサーカス社の担当者の方から「純粋にリソースが足りていないだけでは?」と指摘されて、ハッとしました。確かにその通りで、インサイドセールスの効果検証には最低でも3ヶ月必要で、その間の機会損失のコストも大きいです。それなら、外部の力を借りた方が賢明だと判断しました。加えて、SEOや広告といった他の施策はある程度やり切っていたんです。次に着手すべきは、既存リストへの再アプローチや、新規の見込み客への能動的な接点づくりだと考えていました。
結果的に、外部に依頼することで、検証にかける時間を省けたことはもちろん、人的コストや機会損失の面でもメリットがありました。社内には営業専任体制もなかったため、営業とマーケティングの両立をどう進めるかという点でも、アドバイスをもらえたのは大きかったです。また、クラウドサーカス社の担当者とはBowNowの導入時からやり取りがあり、私たちの状況や課題感を理解してもらえていた点も安心感につながりました。単にサービスを提供するだけでなく、こちらのフェーズや方針に寄り添って提案してくれる姿勢は、非常に心強かったですね。
施策
-インサイドセールス代行サービスを導入し、どのような施策を実施されましたか?
メールと電話を組み合わせたアプローチを実施しました。リストは大きく3つ。既存顧客、過去の資料ダウンロード者、そして営業活動で獲得した名刺情報です。
最初の施策では、名刺情報のリストに対して、Webサイトの制作実績を紹介するメールを送り、クリックや開封があった20件に電話でフォローを行いました。次に、過去1年以内に資料をダウンロードしてくれた方々に対して、お客様の声として事例インタビューを紹介するメールを配信。こちらも開封者から20件を選び、電話でアプローチを行いました。
BowNow・インサイドセールス代行サービスの導入による成果
- 導入後わずか2回の施策で、早速2件の成約を獲得。それぞれ130万円と150万円のWeb制作案件で、特に後者はリードタイム2週間で成約に至った。
- インサイドセールスを外部に委託したことで、社内にもノウハウが蓄積され、Webサイトで資料請求のあった見込み客のフォローを、内製で行えるようになった。商談化率は30%という高い水準を維持しており、成約も1件生まれている。
- 長期検討顧客への早期アプローチがもたらす効果や、地道な関係構築がコスト効率の良いマーケティングを実践できることを実感
- サービスの利用にかかっている費用に対しROAS300%で成果が出ている
-BowNowとインサイドセールス代行サービスの導入後の成果について教えてください。
1回目の施策では、メール送信の段階で問い合わせが1件あり、そのまま130万円のWeb制作案件を受注できました。
2回目のアプローチでは、電話によるフォローから2件の商談を獲得し、うち1件が150万円の案件として成約に至っています。この案件は、実は1年前にWebサイトから資料をダウンロードしてくださったお客様でして、弊社から電話でアプローチするまで、机の引き出しにその資料をずっと置いてくださっていたそうです。「いますぐ問い合わせるほどではないが、そのうち声をかけたい」と考えていらっしゃったところ、弊社からタイミングよく接点をつくることができたため、アプローチ後わずか2週間という短いリードタイムで成約に至ることができました。
-短期間で受注が決まったんですね。
お客様からも、「ちょうど良いタイミングで連絡をもらえて嬉しかった」という言葉をいただきました。担当の方が多忙で、こちらから連絡しなければ、接点を持てない状況でした。電話でのアプローチがなければ、この案件は成約につながっていなかったかもしれません。商談もスムーズに進み、無事にご依頼いただくことができました。現在、サービスの利用にかかっている費用に対してROAS300%で、売上を獲得することができています。
-インサイドセールス代行サービスを利用して、それ以外に得られた成果や変化はありましたか?
インサイドセールスの取り組みを通じて、見込み客へのフォローの重要性に改めて気づかされました。外部の支援を受けたことでノウハウが蓄積され、いまでは資料ダウンロード後のお客様に対して、自社のリソースでもすぐにコンタクトを取れるようになったのです。その結果、資料請求で獲得したリードからの商談化率は約30%と高い水準を維持しており、成約も1件生まれています。
特に印象的だったのは、長期的に検討しているお客様への早期アプローチの有効性です。たとえば、リニューアルの検討に時間をかけていらっしゃる企業様が、料金資料をダウンロードしてくださった際に、「弊社はお客様ごとに見積もりをお出ししています。予算組みの検討材料として、一度ヒアリングさせてもらえませんか?」と連絡したことがありました。
この一言がきっかけとなり、当初は数カ月先にスタートする予定だった案件が、先方の予算編成の段階で早めに発注に至りました。契約書も早々に取り交わす運びとなり、スピード感を持って進行させることができました。このパターンは、インサイドセールスに取り組んだからこそ生まれたものだと思っています。
-他にも取り組んでいることや、気づかれたことがあれば、教えていただけますか?
見込み客の検討タイミングを見計らい、再度接点を持ちやすくなるよう、メルマガによる定期的な情報発信に取り組んでいます。「この前のメルマガ見たよ」とお客様からお声がけいただくことも増えてきており、中長期的な関係構築にもつながっていると感じています。既存のお客様ともメルマガをきっかけに定期的に接点を持ちやすくなるので、細かな状況の変化に気づきやすくなり、解約阻止などにもつながると考えています。
新規の獲得ばかりを追って広告などで直接リードを獲得しようとすると、獲得コストがどんどん上がってしまいます。このように地道な活動を積み重ねる方が、全体的なマーケティングコストを抑えられることにも気づかされました。
-弊社の支援を受けるなかで、印象に残っている出来事はありましたか?
BowNowやインサイドセールスの支援を通じて得られたものも多々ありますが、今でも強く印象に残っているのが、最初のキックオフミーティングでのやり取りです。担当コンサルタントの町田さんから、「御社の強みは、お客様の『らしさ』を引き出して、それを具体的な言葉で表現できるところにありますよね」と言われたときに、はっとさせられました。私たち自身では気づいていなかった観点だったからです。
実はちょうどその頃、自社のWebサイトのトップページをリニューアルしようとしていて、「どんな打ち出し方がいいのか」と悩んでいたタイミングでした。その数週間後には実作業が始まる予定だったこともあり、この一言は非常に大きなヒントになりました。
「違いをつくる」と「らしさを伝える」。この2つを軸にすることで訴求内容がよりはっきりしましたし、Webサイトだけでなくセールスコピーや営業資料にもこの考え方を取り入れています。
今振り返ると、社内だけで考えていると視点が偏りがちだと痛感します。私たちも日頃、他社の魅力を言語化する支援をしていますが、自社のこととなると意外と盲点が多いものです。丁寧な事前リサーチに基づいた的確なコメントをいただけたことは、プロジェクトの初期段階で得られた大きな財産でした。
今後の展望
-これからさらに展開したい施策や取り組みについて教えてください。
これからも、商談獲得の支援は継続してお願いしたいと考えています。新たなリード獲得施策も模索しながら、インサイドセールスの体制をさらに強化していくことも視野に入れています。BowNowについては、SFAツールとしても活用の幅を広げ、社内の営業活動により活かしていければと考えています。
お客様の声
-最後に、BowNowやインサイドセールス代行サービスの導入を検討されている方に向けて、メッセージをお願いします。
営業やマーケティングの施策は、実際にやってみないと見えてこないことが多いものです。弊社でも、あれこれ考えるよりもまず試してみる、というスタンスで取り組んできました。そのなかでも、インサイドセールスは早い段階で導入して本当によかったと感じています。少ないリソースでも、成果につながる手応えがありました。
人手やノウハウが足りないと感じている企業様ほど、一度チャレンジしてみることをおすすめします。最初は小さな一歩でも、それがやがて大きな変化のきっかけになるかもしれません。
担当CSからのコメント:古髙優季