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コンテンツマーケティングとは

2024/06/12 (公開:2020/09/16)

コンテンツマーケティングとは、Webマーケティングの施策としてよく知られる施策です。
コンテンツマーケティングはメールマガジンやビジネスブログをやることと思われがちですが、実は、MA(マーケティングオートメーション)と非常に相性のいいマーケティング施策のひとつです。
この記事では、コンテンツマーケティングの基礎知識と、MAとの相乗効果についてご紹介します。

コンテンツマーケティングとは

コンテンツマーケティングとは、見込み客の役に立つコンテンツを発信することで、見込み客の興味を引き付けたり、コンテンツを閲覧した人の情報をセールス活動に利用したりし、最終的に自社の利益に結び付けることを目指すマーケティング施策です。
ここでいうコンテンツとは、文字情報の記事(ホームページ、ブログ、SNS等)だけでなく、映像、セミナー(オンライン・オフライン含む)、ホワイトペーパーなどの資料、ニュースリリース、インフォグラフィックなどのデータ、ポッドキャストなどの音声、書籍など、媒体や形式に限らず消費者(見込み客)に向けて発信するすべての情報を指します。
そこでもっとも大事なのは、それらの情報が発信する企業のターゲット層のニーズに合っていることです。コンテンツマーケティングの最終的な目標は、将来的に自社の製品・サービスを購入してもらうことのため、製品のターゲット層のニーズを捉えた価値あるコンテンツを発信するこが重要です。

コンテンツマーケティングとコンテンツSEO の違い

コンテンツマーケティングと似た言葉として「コンテンツSEO」があります。
同じ意味として使われることもある2つの言葉ですが、その定義には少し違いがあります。

コンテンツマーケティングは、前述したさまざまなコンテンツを活用したマーケティング活動全般を指す広義の言葉です。一方、コンテンツSEOは、コンテンツマーケティングの施策の一部で、コンテンツをWeb上に発信することでSEO(検索エンジン最適化)効果を狙う活動を指します。
コンテンツSEOという言葉は、SEOの手法を区別して議論したいときによく使われます。
SEOの手法には、Webサイト内部のタグの最適化などを行う「内部対策」、被リンクの調査などを行う「外部対策」、そしてコンテンツの最適化を行う「コンテンツ対策」の3つがあり、とくにコンテンツ対策でSEOの施策を講じる場合などにコンテンツSEOという言葉が使われます。

コンテンツマーケティングのメリット・デメリット

では、コンテンツマーケティングを行うことで、企業にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。それぞれの項目でご紹介します。

コンテンツマーケティングのメリット

●見込み客・潜在客との接点を得られる
コンテンツマーケティングの基本は、企業が一方的に伝えたい情報を発信するのではなく、自社のターゲット層の興味のありそうな情報・役に立つ情報を発信することです。これにより、まだ出会ってない潜在層との接点を創出することができ、将来の顧客候補の母数が広がります。

●自然検索からの流入を強化できる
潜在層の興味のありそうなキーワードを含むコンテンツを発信することで、検索サイトから自社のホームページやSNSを訪れるターゲット層を増やすことが狙えます。

●広告費がかからず、導入ハードルが低い
自社のホームページやブログ、SNSなどからコンテンツを発信できるため、出稿費のかかる広告を中心とした施策に比べて導入のハードルは低いといえます。ただし、コンテンツの受け皿となるホームページやブログサイトの整備に費用がかかる場合もあります。

●コンテンツが蓄積され資産となる
コンテンツマーケティングは、継続的に行うことではじめて効果を発揮します。自社サイトなどで情報の発信を続けた場合継続すればするほどコンテンツは蓄積され資産となります。

●サードパーティークッキーに頼らない体制を構築できる
Googleはユーザーのプライバシー強化のためChromeでのサードパーティークッキーのサポートを2022年までに廃止すると発表しています。サードパーティークッキーはターゲティング広告などに利用される識別子で、これが使えない場合、デジタル広告業界は大きな影響を受けます。
Webマーケティング業界は、今後、自社メディアによって顧客の情報を収集することが重視されており、コンテンツマーケティングの重要性もさらに高まることが予想されます。

コンテンツマーケティングのデメリット

●すぐには効果が出ない
前述のように、コンテンツマーケティングは見込み客との接点をつくり、コンテンツの発信を継続することで見込み客を徐々にファン化させることを狙いとしています。短い期間で売り上げなどの直接的な効果にはつながりにくいため、計画時点で成果・評価をはかる基準を適切に定めておく必要があります。

●コンテンツ制作に工数がかかる
自社メディアに記事を公開するというと一見簡単そうですが、社内からターゲット層の興味のありそうなトピックや自社ならではのノウハウを吸い上げ、記事化し、継続的に更新していくにはしていくにはかなりの工数がかかります。せっかくのコンテンツマーケティングの施策が、いつのまにか更新されなくなっていた……とならないためにも、運用にかかる工数と人件費を見積もることも大切です。

●効果測定に専門的な知識が必要
コンテンツマーケティングの効果検証は、GoogleアナリティクスなどのWeb解析ソフトを使い、発信したコンテンツがどのくらい見られているか、どのくらいリード獲得につながっているかなどを確認します。しかし、解析ソフトを活用した分析はツールを使いこなす能力、正しい観点で数値を分析する能力が必要となり、社内に専門的な知識を持つ人がいない場合には難しい作業となるでしょう。

コンテンツマーケティングの実践方法や手順

次に、コンテンツマーケティングの実践方法を確認していきましょう。ここでは、コンテンツマーケティングの進め方の概要をご紹介します。

(1)ペルソナを設定する

ペルソナとは、自社の製品・サービスの典型的なユーザー像、ターゲット像のことです。企業がコンテンツを制作することは、いわばこれらのペルソナ像に対し「手紙」を書くことに例えられます。
誰に対して手紙を書くか決まっていなければ、書き出すことができないように、このペルソナ像をなるべく具体的に設定することで、コンテンツマーケティングの戦略がより明確になります。

(2)伝えるべき情報を考え、コンテンツの計画を立てる

ペルソナ像が定まったら、それらの人にどんな情報を伝えるべきかを計画します。
ターゲット層がどのような情報に興味を持ち、どのようなルートで自社のコンテンツにたどり着くのかを考察するには、カスタマージャーニーマップを作成するのもいいでしょう。また、どのような検索ワードで情報が収集されているかを知るには、各種ツールでキーワード調査を行うことも必要です。
これらの調査・分析をふまえ、文字情報の記事・動画・セミナー等、どのようなコンテンツの形式がふさわしいかも検討します。

(3)発信する媒体を決める

伝えるべきコンテンツ内容の計画ができたら、それらをどのメディアで発信するのがもっとも効果的かを考えます。
自社のホームページやメールはもちろん、近年では企業がSNSアカウントを運用することも一般的です。設定したペルソナ像との接点、更新頻度、情報の内容を加味し、最適な媒体を選ぶことが必要です。

参考記事:メールマーケティングとは

コンテンツマーケティングとMAツールの相乗効果

最後に、MAツールを運用する際にコンテンツマーケティングを行う場合の相乗効果についてご説明します。MAツールは、自社のコンテンツを発信するWebページにタグを埋め込むことで、「どの会社の」「誰が」コンテンツを見ているかを確認することができるため、それらの機能を活かした活動が可能になります。

成約前の商談の創出が見込める

前述のように、コンテンツマーケティングは長期的な施策ですが、売り上げなどの最終的な目標を達成する前の「商談機会を作る」ことに中間的なKPIを設定することで、コンテンツマーケティングの効果測定や運用改善がしやすくなります。
MAツールは、作ったコンテンツを誰が見ているかなどのログを分析することができます。それらのログデータに基づき、より興味度合いの高いアクションを起こしている潜在客にアプローチすることで、商談創出という中間的な成果を比較的短期間で見込むことができます。

コンテンツの検証・改善ができる

MAツールを活用することで、どのような人がコンテンツを見に来ているかがわかるため、コンテンツ内容の検証や改善を行い、より的確なコンテンツを制作することができます。
例えば、すでに発信しているコンテンツに対しては「狙い通りのターゲット層が見に来ているか」を確認し、相違があればコンテンツの内容や含まれるキーワードを調整します。また、Webサイトを訪れているユーザーを分析し、意外なターゲット層を発見したり、どのようなコンテンツを作るべきかを検討したりすることもできます。

まとめ

これまでご紹介してきたように、コンテンツマーケティングの活動は非常に広範であり、長期的な視点をもって取り組むことが重要です。また、コンテンツマーケティングの運用戦略にMAツールを加えることで、より効果的なコンテンツ制作や成果創出が期待できます。
コンテンツマーケティングをこれから実践しようという方や、コンテンツマーケティングの運用方法を見直したいという方は、ぜひMAを併用することをご検討ください。

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