カスタマージャーニーマップの無料テンプレート7選|BtoB・BtoC別で作るポイントも紹介
カスタマージャーニーマップの無料テンプレートを7つ、カスタマージャーニーマップの無料作成ツールを3つ紹介します。さらに、マップ作成の手順、BtoB・BtoC別でマップを作るときのポイントなども解説。カスタマージャーニーマップを作る際はぜひ参考にしてください。
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目次
無料で使えるカスタマージャーニーマップのテンプレート7選
無料でダウンロードできる、カスタマージャーニーマップのテンプレートを7つ紹介します。
イノーバ
コンテンツマーケティングに関わる様々なサービスを展開している、株式会社イノーバが配布するカスタマージャーニーマップの無料テンプレートです。テンプレートはBtoBとBtoC(EC)の2種類が用意されており、氏名やメールアドレスの入力でダウンロードできます。またカスタマージャーニーマップとペルソナに関するeBookへのリンクも入手できます。
15VISION
UI設計・プロダクト開発を行うデザインユニット「15VISION」が配布しているテンプレートです。横軸は「認知・興味」「情報収集」「比較・検討」「行動」「体験後」、縦軸は「行動」「思考」「感情」「課題」に分かれています。会員登録不要で、ダウンロードボタンを押せば即座にダウンロード可能。拡張子は「.key」で、Macのみで使えます。
ミエルカSEO
SEOツール「ミエルカSEO」のサイト上で配布されているテンプレートです。ダウンロードするには企業名や氏名、メールアドレス、電話番号などの入力が必要。マップテンプレートとペルソナシート(どちらも記入例つき)の2種類がダウンロードできます。「初心者向け」とあることから、カスタマージャーニーマップの制作に慣れていない人でも安心して使えそうです。
DESIGN α
UXを軸に、アプリ開発やWebサイト制作などを行うDESIGN αが配布する無料テンプレートです。企業名や氏名、メールアドレス、電話番号などいくつかの項目を入力するとテンプレートがもらえます。テンプレートは現在の課題・ニーズを抽出する「AsIs」と、それを元に解決策を見つける「ToBe」の2パターンが用意されています。
bizocean
ビジネス用の様々なテンプレートを提供している、bizoceanが配布するカスタマージャーニーマップテンプレートです。会員登録を行うと入手できます。DESIGN αと同様に「AsIs(現状)」と「ToBe(理想)」2パターンのテンプレートが用意されており、2段階に分けて分析可能。横軸が10段階のステージに分かれており、詳細に分析できるのも特徴です
ラクプレ
様々なパワーポイントのテンプレートを配布する、ラクプレが配布しているカスタマージャーニーマップテンプレートです。記事の最終見出しに、テンプレートのダウンロードボタンがあります。会員登録やフォーム入力は必要なく、クリックするだけでダウンロードが可能。拡張子は「.pptx」のため、開くにはMicrosoft PowerPointなどのソフトが必要です。
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カスタマージャーニーマップ作成ツール3選
カスタマージャーニーマップを作成できるツールを3つご紹介します。
Lucidchart
Lucidchartは、米国に本社を置くLucid Software Incが提供するカスタマージャーニーマップ作成ツールです。ドラッグ&ドロップで簡単に図が作れます。カスタマージャーニーマップのテンプレートが豊富に用意されており、自由にカスタマイズして使えるのも特徴。初心者でも扱いやすいでしょう。無料で使えますが、アカウントの作成が必要です。
参照元:Lucidchart公式サイト
miro
オンラインホワイトボードを提供するMiroのカスタマージャーニーマップ作成ツールです。用意された無料テンプレートを活用することで、マップ制作をスピーディーに行えます。使用するには、無料登録が必要です。オンラインボードを使って作業を進めるため、チームメンバーを招待して共同編集ができます。付箋ツール、@メンション機能、コメント機能も使えるため、複数人でカスタマージャーニーマップを管理したいときに役立ちます。
参照元:miro公式サイト
canva
グラフィックデザインツール「canva」には、カスタマージャーニーマップのテンプレートが多数あります。テンプレートは英語表記ですが、デザインや文章内容をカスタマイズして、自社の特徴に合わせたカスタマージャーニーマップが作成できます。日本での知名度が高いツールのため、使い慣れている人がいればスムーズに作業が進められるでしょう。
参照元:canva公式サイト
カスタマージャーニーマップの特徴!BtoBとBtoC別で解説
BtoBかBtoCかで、カスタマージャーニーマップの内容が変わります。自社のサービスに合わせて作ることが大切です。ここでは、それぞれの特徴や作る際に意識したいポイントを紹介します。
BtoBの特徴
BtoBの商品は、複数人の意思決定により購入が決まります。そのため、BtoCよりもフェーズ(横軸)が複雑です。例えば以下のようなフェーズが考えられます。
- 認知→情報収集→比較検討→意思決定→社内稟議・承認→購入→評価→リピート
- 課題発見→解決策模索→要件定義→導入検討→業者選定→購入
BtoBのカスタマージャーニーマップを作る際は、BtoBに特化したペルソナを作ることも大切です。所属部署や業務の内容、役職、業務で感じる課題などを考えて「ビジネスにおける人格」を設定します。ビジネスに対する意識、どのような考えで仕事に取り組んでいるのか、ポジティブなのかネガティブなのかで行動が変わるため、ペルソナの性格や思考も考えましょう。
また、情報収集をする人、営業を受ける人、決算権を持つ人、導入後に使用する人など、各フェーズにおけるキーパーソンを設定する必要があります。購入には企業の意思が強く影響するため、企業の特徴、事業内容、従業員規模、文化、資金力、価値観なども合わせて考えます。
BtoCの特徴
BtoCの場合は、個人を対象としたカスタマージャーニーマップを作成します。
- 認知→情報収集→比較検討→購入→評価→拡散→リピート
- 認知→情報収集→来店→購入
ペルソナは「個人の人格」にフォーカスし、年齢、家族構成、ライフスタイル、貯蓄、消費の傾向などを設定していきます。BtoCの場合は、興味関心、趣味趣向が購入に大きな影響を与えます。好みのファッションや雑誌、趣味、趣味に費やす金額など具体的に考えましょう。
カスタマージャーニーマップ作成の手順
カスタマージャーニーマップ作成の手順を紹介します。全部で5つのステップにわかれています。
STEP1. ペルソナを設定する
カスタマージャーニーマップに登場する、「典型的な自社の顧客像」を設定します。BtoB、BtoCによってペルソナの設定が異なるため注意しましょう。迷ったら、見出し「カスタマージャーニーマップの特徴!BtoBとBtoC別で解説」の内容を参考にしてください。
カスタマージャーニーマップは商品を認知する段階から考えるため、どのように情報収集をしているのか、良く見るメディア、興味を持っていることなど、普段の生活も具体的に考えます。作り込みすぎると限定的なカスタマージャーニーマップになり、途中修正もしにくくなるので、ある程度余裕を持たせて作りましょう。
卓上の空論にならないように、顧客アンケートや社内での聞き取りなどを行って、具体的な情報やデータを元に作成していきます。
STEP2. 横軸を決める
横軸は、ニーズを発見しリピーターになるまでの時間軸を表します。「認知→情報収集→比較検討→行動」の4つの流れを軸に、自社商材に当てはまる項目を考えましょう。例えば、以下のような分類ができます。
- BtoB:認知→情報収集→比較検討→意思決定→社内稟議・承認→購入
- BtoC:認知→情報収集→比較検討→購入
「認知→興味関心→比較検討→購入→体験後」などシンプルに作るパターンもあります。自社の商材にあわせてフェーズを設定してください。購入後の運用、評価、拡散といったフェーズまで定義するのも良いでしょう。
STEP3. 縦軸を決める
「次のフェーズへ行くために必要なこと」がまとめられるように、縦軸を決めていきます。よく取り入れられるのは以下4つの要素です。
- タッチポイント
- 行動
- 思考
- 感情
施策を考えたい場合は「施策」の項目を、顧客の課題を明らかにしたければ「課題」の項目を追加します。オウンドメディアのカスタマージャーニーマップを作るなら「対策キーワード」「必要なコンテンツ」を追加するのも良いでしょう。
最終的にマップを見たとき、「各フェーズで顧客がどのような課題を感じているか」「その解決策として自社は何ができるのか」「次のフェーズへ進めるために必要なこと」を考えられるように項目を決めていきます。
STEP4. タッチポイントを設定する
縦軸と横軸を設定したら、内容を整理し、マップを埋めていきます。
タッチポイントとは、「顧客と商品・サービスの接点」という意味です。オンラインなら、Google検索やSNS、自社サイト、問い合わせなど。オフラインなら店舗、展示会、対面商談などがタッチポイントにあたります。
例えば、「認知」のフェーズでは、オウンドメディア(自然検索、SEOでの流入)、展示会などが考えられます。「情報収集」はコーポレートサイト、「比較検討」は口コミ、商談、商品カタログなどが考えられるでしょう。このような形で、各項目のタッチポイントを埋めていきます。
STEP5. 残りの項目をマッピングする
残りの項目を埋めていきます。何が原因で顧客の態度が変化するのか、その時の顧客の行動、思考、感情などを洗い出して整理していきます。
マッピングをしやすくするために、事前に顧客アンケートや、顧客との接点が多い担当者へのヒアリングなどを行うのもおすすめです。企業側の憶測・希望でつくらないように意識して、現実に即した顧客の行動をマッピングしてください。
カスタマージャーニーマップ作成時に注意すること
カスタマージャーニーマップを作成する際の注意点を、大きく3つご紹介します。
目的とゴールを設定する
「新規顧客を増やす」と「リピーターを増やす」ではとるべき施策も、ターゲットも異なります。ゴールによって、ペルソナの行動、カスタマージャーニーマップの内容が変わるため、マップを作り込む前に、目的とゴールを明確にしておくことが大切です。
企業視点にならないようにする
「こう行動してくれたら良いな」という企業の希望や憶測でマップを作ると、正しい情報を見落としてしまいます。カスタマージャーニーマップは、顧客の行動を正しく把握するためのもの。企業視点やひとりの意見に偏った内容にならないよう注意しましょう。
解決策としては、複数人でマップを制作する、調査を行い定量的なデータを収集する、接客を行う担当者にヒヤリングするなどが挙げられます。
カスタマージャーニーマップの各フェーズには、マーケティング、営業、カスタマーサポートなど様々な部門が登場するため、各部門の意見を聞きながら進めていくのも大切です。
定期的にアップデートする
市場の変化、流行の変化により、顧客の行動は変わります。カスタマージャーニーマップを定期的に見直し、改善しましょう。少なくとも、年に1回はアップデートをしておくと安心です。
カスタマージャーニーマップをMAツールで活用しよう!
SNS、Webサイト、広告、実店舗など、タッチポイントが増えたデジタル社会では、顧客が購入に至るまでのストーリーが複雑化しています。カスタマージャーニーマップで一連の購買プロセスが判明しても、顧客ごとに今どのフェーズにいるのかを見分けて、効果的なアプローチを行うのは難しいでしょう。
このような悩みを解決するのが、MAツール(マーケティングオートメーション・ツール)です。MAツールには、顧客の行動データを取得し、顧客の検討度が高まったフェーズで自動で通知するといった機能があり、一定の条件に到達した顧客は「このフェーズにいる」とデータや通知で判断できるようになります。顧客がいま何を求めているのか、簡単にわかるようになるため、最適なアプローチができるようになるでしょう。
まとめ
無料で使えるカスタマージャーニーマップのテンプレートは多数ありますが、それぞれ内容が異なります。BtoBかBtoCかで必要な項目も異なるため、自社のビジネスモデルにあったものを選びましょう。
また、カスタマージャーニーマップを設計し終わり、実務に移った際には、先述でご紹介したMAツールの活用もおすすめですので、よろしければぜひ検討してみてください。
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監修者
クラウドサーカス株式会社 石本祥子
新卒でコンサルティング会社に営業職として入社。3年で営業所長代理を経験後、ベンチャー企業を経て、クラウドサーカス社にマーケティング職として入社。
営業とマーケティング、いずれの経験もあることを活かし、クラウドサーカス社が提供しているMAツール『BowNow』において、マーケティングと営業に関するメディアの監修を含む、Webマーケティングの全域を担当している。