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3C分析とは?やり方やポイント、活用方法をわかりやすく解説

2024/09/04 (公開:2024/09/02)
3C分析とは?やり方やポイント、活用方法をわかりやすく解説

3C分析とは、マーケティング戦略を策定する上で欠かせないフレームワークの一つです。 市場・顧客(Customer)、 競合(Competitor)、 自社(Company) を分析することで、市場全体や競合との関係性を把握し、自社の強み・弱みを客観的に理解できるようになります。

本記事では、3C分析の目的や具体的なやり方、分析結果を活かすためのポイントなどを、わかりやすく紹介します。さらに、4C分析や6C分析についても解説。3C分析をマスターして、より良いマーケティング戦略の立案を目指しましょう。

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3C分析とは

3C分析とは、企業を取り巻く環境を分析するフレームワークです。「市場・顧客(Customer)」「競合(Competitor)」「自社(Company)」の3つの視点から分析を行うことで、自社の強みや弱み、市場機会、顧客ニーズなどを明確化し、効果的なマーケティング戦略立案へと導きます。

3C分析とは

 

3C分析の目的

3C分析の目的は、市場における成功要因(KSF:Key Success Factor)を特定して、自社の競争優位性を構築することにあります。それぞれの「C」を分析することで、以下のような情報を把握できます。

市場・顧客(Customer) 誰が、なぜ、どのように自社の商品やサービスを購入するのか?市場・顧客のニーズ、購買行動の変化などを分析して、求められている価値を明確にする。
競合(Competitor) 市場にはどのような競合が存在し、どのような戦略で事業を行っているのか? 競合他社の強み・弱みや、市場シェアなどを分析して、自社の市場でのポジションや競争力を把握す
自社(Company) 自社の強み・弱み、資源、能力、ブランドイメージなどの分析を通して、自社が成功できる要因を把握する。

これらの情報を組み合わせることで、顧客に選ばれる商品やサービスを開発し、市場で勝ち抜くための戦略が見えてきます。3C分析は、新規事業の計画や既存事業の見直し、新商品開発など、様々なビジネスシーンで活用できます。変化の激しい現代において、企業が成長し続けるための重要な分析手法と言えるでしょう。

 

3C分析の3つの要素

3C分析における3つの要素、「市場・顧客(Customer)」「競合(Competitor)」「自社(Company)」について紹介します。

 

市場・顧客(Customer)

市場・顧客分析では、自社の製品やサービスを取り巻く市場環境と、その市場で購入活動を行う顧客について分析します。

 

分析ポイント

市場や顧客の分析には、以下の4つのポイントがあります。これらの分析を行うことで、市場全体におけるビジネスチャンスや潜在的な顧客層を把握できます。

  • 市場規模:市場全体はどれくらいの規模か、また、その市場は成長傾向にあるのか、縮小傾向にあるのか。
  • 市場の成長性:将来的に市場はどのくらいの速度で成長が見込まれるのか。
  • 顧客属性とニーズ:顧客はどのようなニーズを持っているのか、市場には満たされていないニーズはあるのか。年齢、性別、職業、収入など。
  • 顧客の消費行動・購買行動:顧客はどのようなプロセスを経て商品を購入するのか、どのような情報に触れるのか、どのような基準で購入を決めているのか。

 

競合(Competitor)

競合分析では、市場で競合となる企業を分析し、自社の強みと弱みを明確化します。

 

分析ポイント

競合の分析には、以下の4つのポイントがあります。これらの分析を行うことで、競合との差別化ポイントや、自社が進むべき戦略的方向性を見出せます。

  • 競合各社の現状シェア:競合他社は市場でどれくらいのシェアを獲得しているのか。
  • 各競合の特徴:競合他社はどのような戦略で事業を行っているのか、どのような経営資源を持っているのか。
  • 競合の業界ポジション:競合他社は業界内でどのような位置づけにいるのか。
  • 新規参入・代替品の脅威:今後、新規参入企業や代替品が登場する可能性はあるのか。
  • 自社が特に注意すべき対象となる競合企業:自社の主要顧客層と重なる競合企業はどこか、商品やサービスが類似している競合企業はどこか。

関連記事:競合分析とは?よく使うフレームワーク9選や分析手順をわかりやすく解説

 

自社(Company)

自社分析では、自社の現状を客観的に分析し、強みと弱みを把握します。

 

分析ポイント

自社の分析には、以下の4つのポイントがあります。これらの分析を通して、自社の強みを活かせる分野や、弱みを克服するための改善点などを明確にできます。

  • 自社の企業理念・ビジョン:企業としてどのような価値観を重視しているのか、どのような未来を目指しているのか。
  • 既存事業・自社製品の現状:現在の売上やシェア、商品ラインナップ、販売戦略など。
  • 既存ビジネスの特徴、強み、弱み:自社のビジネスモデルや商品・サービスは、どのような点に強みがあり、どのような点に弱みがあるのか。
  • ヒト・モノ・カネの現有リソース:人材、技術力、資金力など、自社が保有する経営資源はどのようなものか。
  • 資本力・投資能力:新規事業や設備投資にどの程度の資金を投入できるのか。

また、強みと弱みを客観的な視点で分析することも重要です。自社の強みと弱みを正しく認識することで、市場で勝ち残るための戦略を立てられます。

3C分析では、3つの要素を総合的に分析することで、市場における自社の立ち位置や、顧客ニーズとの適合性、競合との関係性を明確に理解できます。この分析結果を基に、効果的なマーケティング戦略を立案できます。

 

3C分析のやり方とポイント

3C分析は、以下3つのステップで進めます。

  • 情報収集
  • 分析
  • 考察

まず情報収集を行います。定量的なデータ(市場調査、顧客アンケート、販売データなど)と定性的なデータ(インタビュー、顧客との会話、競合企業の製品・サービスのレビューなど)を収集してください。正しく分析を行うために、信頼できる情報源から情報を集めることが大切です。

次に、収集した情報を分析し、要素の特徴を明らかにします。最後に、分析結果を踏まえて、自社のマーケティング戦略を策定します。これが3C分析の一連の流れです。
以下で、3つのCの具体的な分析方法を紹介します。

 

①市場・顧客の分析

3C分析は、市場・顧客の分析からはじめます。市場全体を分析した後に、その市場を構成する個々の顧客について分析を行いましょう。市場全体の動向を把握した上で、顧客ニーズや購買行動を詳細に分析することで、市場における機会と課題を明確にできます。

市場分析では、市場規模や成長性を把握することが重要です。市場規模が小さくても成長性が高い市場は、将来的な収益拡大が見込めます。逆に、市場規模が大きくても成長性が低い市場は、今後の収益拡大が難しい可能性があります。

顧客分析では、顧客のニーズ、購買行動、消費行動などを把握します。顧客がどのような商品やサービスを求めているのか、どのような購買プロセスを経るのか、どのような価値観やライフスタイルを持っているのかを理解することで、顧客のニーズに合致した商品提供や販売戦略が立てられます。市場・顧客の分析には、PEST分析やファイブフォース分析が有効です。

 

PEST分析:市場のマクロ環境を理解

PEST分析は、市場に影響を与える「政治(Politics)」「経済(Economy)」「社会(Society)」「技術(Technology)」の4つの要素を分析するフレームワークです。企業にとって制御不可能なマクロ環境を理解することで、市場機会や潜在的なリスクを早期に発見できます。

  • 政治(Politics): 法律や税制、規制の変化など。これらの変化は、市場に大きな影響を与える可能性があります。
  • 経済(Economy): 景気動向、経済成長率、為替や株価、原油価格など。経済指標を分析して、将来予測を立てられます。
  • 社会(Society): 流行や世論、少子高齢化などの社会的な変化。これは消費者のニーズや行動に影響を与えます。
  • 技術(Technology): 技術革新、新技術の普及、インフラ整備など。技術革新は、新たな製品やサービスを生み出し、市場や自社のビジネスに大きな変化をもたらします。

例えば、政府の新規事業への補助金制度や法規制の緩和は、市場参入の機会となりえます。一方、景気後退や原材料価格の高騰は、事業活動のリスク要因となり、何らかの対策が必要になります。

 

ファイブフォース分析:市場のミクロ環境を評価

ファイブフォース分析は、「新規参入業者」「買い手」「供給業者」「代替品」「既存競合」の5つの競争要因を把握して、業界全体の収益構造や競争優位性を分析する手法です。ファイブフォース分析を行うことで、自社の競争優位性を把握し、効果的な戦略を立てられます。

  • 新規参入企業: 参入者の技術力やブランド力など。参入障壁の高さを分析し、新たな競合の出現に備えます。
  • 代替品: 代替品の存在、品質、乗り換えコストなど。魅力的な代替品は、自社の製品やサービスの需要を奪う可能性があります。
  • 買い手の交渉力: 買い手の交渉力が強い場合、価格交渉や納期短縮などの要求に応じる必要が出てきます。顧客の動向を把握し、良好な関係を築く施策が求められます。
  • 売り手の交渉力: 売り手の交渉力が強い場合、原材料価格の高騰などにより、自社の収益が圧迫される可能性があります。複数の仕入先を確保するなど、リスク分散が必要です。
  • 既存競合他社: 競合他社のブランド力や資金力など。既存競合との競争は、顧客獲得や価格競争などを招き、収益を圧迫する可能性があります。

 

②競合の分析

次に競合分析を行います。

  • 競合企業は誰か?市場シェアや業界でのポジションは?
  • 競合企業の強みと弱みは何か?開発力、資金力、宣伝力は?
  • 競合企業の製品・サービスと自社を比較。強みと弱みは何か?
  • 競合企業はどのようなマーケティング戦略をとっているのか?

このような情報を収集して分析することで、自社が狙うべきポジションを明確にして、競合に負けない戦略を考えられます。自社とターゲット顧客層が重なる競合企業、製品やサービスの価格帯が近い競合企業、事業展開している地域が近い競合企業などを重点的に分析しましょう。これらの競合企業は、顧客獲得競争において直接的に影響を与える可能性があります。

 

③自社の分析

自社分析では、自社の経営資源、事業プロセス、組織文化などを分析します。市場環境や競合状況を理解したうえで自社の特徴を分析すれば、より効果的な戦略立案が可能になります。自社分析では、VRIO分析のフレームワークを活用するのがおすすめです。

 

VRIO分析:自社の競争優位性を判断

VRIO分析とは、「価値(Value)」「希少性(Rarity)」「模倣困難性(Inimitability)」「組織(Organization)」の4つの視点から自社の経営資源を分析し、競争優位性を評価する手法です。自社の強みが競争優位性に繋がるものかどうかを判断することで、より効果的な経営資源の活用方法を検討できます。

  • 経済価値(Value): 顧客に価値を提供できる製品やサービス、技術を持っているか?
  • 希少性(Rarity): 競合他社にない資源や能力を持っているか?
  • 模倣困難性(Inimitability): 競合他社が簡単に真似できない独自の強みを持っているか?
  • 組織(Organization):資源を有効活用し、 強みを生かせる組織体制や企業文化が構築されているか?

関連記事:マーケティング分析とは?目的別のフレームワーク10選と手法、役立つツールを解説

 

関連記事:マーケティングフレームワーク14選!使い方や選ぶポイントをまとめて解説

 

3C分析の活用方法

3C分析はあくまで情報を整理するためのツールです。分析を行って得た情報を具体的なマーケティング戦略へと落とし込むには、もう1ステップが必要になります。ここで使われるのがSWOT分析です。

 

3C分析とSWOT分析

3C分析とSWOT分析

SWOT分析とは、「強み(Strengths)」「弱み(Weaknesses)」「機会(Opportunities)」「脅威(Threats)」の4つの要素を分析するフレームワークです。3C分析で得られた情報をSWOT分析に活用することで、具体的な施策へと落とし込めます。SWOT分析を行う場合はまず、3C分析で得られた結果をSWOTの各要素に当てはめます。

  • 強み(Strengths):自社の強み。競合他社と比べて優れている点、顧客に評価されている点など。
  • 弱み(Weaknesses):自社の弱み。競合他社と比べて劣っている点、顧客から不満の声が上がっている点など。
  • 機会(Opportunities):自社を取り巻く事業環境における「追い風」となるもの。市場の成長、競合の衰退など。
  • 脅威(Threats):自社を取り巻く事業環境における「逆風」となるもの。市場の縮小、競合の参入など。

 

そして、強み×機会など各要素を掛け合わせて分析し、具体的な戦略を計画します。例えば、以下のように組み合わせることが可能です。

  • 強み×機会:強みを活かして機会を最大限に活かす戦略。
  • 強み×脅威:強みを活かして脅威の影響を最小限に抑えたり、逆に優位性を築く戦略。
  • 弱み×機会:機会を活かすために弱みを克服する戦略。
  • 弱み×脅威:弱みが脅威につながることを防ぐための戦略。

例えば、健康志向の高まりという「機会」を発見したとします。もし自社に健康食品の開発ノウハウという「強み」があれば、この機会を活かして新商品開発に注力し、市場シェアの拡大を狙うといった戦略が考えられます。

SWOT分析で重要なのは、それぞれの要素を組み合わせて考えることです。「強み」を活かして「機会」を掴む、「弱み」を克服して「脅威」を回避するなど、各要素を組み合わせることで、具体的な戦略を立案できます。

関連記事:SWOT分析とは?やり方やコツ、分析例まで詳しく解説

 

3C分析の注意点

3C分析を実施する上で押さえておきたい注意点を紹介します。

 

BtoBは6C分析

BtoB企業の場合は、6C分析を行いましょう。BtoB企業の顧客が企業です。そして、顧客企業にも顧客や競合がいます。3C分析で「自社にとっての顧客や競合」を分析するだけでは、顧客企業を深く理解することができません。

顧客企業のニーズを深く理解し、より効果的なマーケティング戦略を立案するなら、自社の分析に加え、顧客企業の3C分析を行う、6C分析が有効です。6C分析については、「3C分析から発展:4C分析、6C分析」の見出しで詳しく紹介しているため、参考にしてください。

 

BtoBとBtoCの違い

BtoCとBtoBでは、顧客の特性や購買行動が異なります。自社がBtoBで、顧客がBtoCの場合は、着原点を変えながら分析を行う必要があるため注意しましょう。具体的には以下のような違いがあります。BtoBとBtoCの違いを混合しないように注意しましょう。

  BtoC BtoB
市場・顧客
  • 顧客は個人消費者
  • 感情や衝動に基づいて購買することが多い
  • 多様なニーズや価値観を持つ
  • 個人単位での購買が中心
  • 価格やデザイン、ブランドイメージなどに敏感
  • 顧客は企業
  • 論理的な判断に基づいて購買する
  • 複数の関係者が意思決定に関与する
  • 購買単価が高い
  • 長期的な取引関係を構築
  • 製品・サービスの機能性や性能、コストパフォーマンスなどを重視
競合
  • 競合企業は多い。商品やサービスの差別化が求められる
  • 価格競争が激しい
  • 顧客の獲得と維持のために、積極的なマーケティング活動が必要
  • 競合企業は限られていることが多い
  • 技術力や顧客基盤が競争の焦点となる
  • 長期的な視点に立った顧客との関係構築が大切
自社
  • ブランド力やマーケティング力が強みになりやすい
  • 顧客ニーズを的確に捉え、魅力的な商品・サービスを開発することが重要
  • 効率的な販売チャネルの構築も重要
  • 技術力や製品・サービスの品質などが強みになりやすい
  • 顧客との信頼関係を築き、長期的な・取引関係を維持することが重要
  • 迅速かつ丁寧な顧客対応も重要

 

客観的な視点を持つ

3C分析を行う上で重要なのは、客観的な視点を持つことです。自社にとって都合の良いように分析するのではなく、事実ベースで分析を進めるように心がけましょう。

自社のデータだけに頼らず、第三者のデータや官公庁、研究機関の調査結果を活用するのも良いでしょう。主観的な意見や希望的観測を排除し、事実に基づいた分析を心がけることが大切です。

 

定期的な見直しを行う

市場環境は常に変化します。3C分析も一度行えば終わりではなく、定期的な見直しが必要です。最新の情報を取り入れ、現状を再評価することで、常に効果的な戦略を維持できます。目安としては、3ヶ月〜半年に一度、または市場環境が大きく変化したタイミングで見直しを行うのが効果的です。

 

分析結果を共有・活用する

3C分析は、分析結果を基に具体的な施策を立案・実行して初めて意味を持ちます。分析結果をもとに、具体的なアクションプランを立て、全員が協力して実行する体制を作りましょう。分析内容を共有して、全社員が共通の認識を持つことで、一貫した戦略を実行できます。

 

3C分析から発展:4C分析、6C分析

近年は、顧客目線をより重視した4C分析や、BtoB取引特有の構造に焦点を当てた6C分析も注目されています。

 

4C分析

3C分析と4C分析

4C分析は、顧客視点に立ったマーケティング戦略を立案するためのフレームワークです。3C分析の「顧客」をさらに掘り下げ、「顧客価値(Customer Value)」「コスト(Cost)」「利便性(Convenience)」「コミュニケーション(Communication)」の4つの要素から分析を行います。

  • Customer Value(顧客価値): 顧客が商品やサービスに期待する価値
  • Customer Cost(顧客コスト): 顧客が商品やサービスを購入するために必要なコスト
  • Convenience(利便性): 顧客が商品やサービスを購入・利用する際の利便性
  • Communication(コミュニケーション): 顧客とのコミュニケーション方法

4C分析を行うことで、「顧客が商品やサービスにどのような価値を期待しているのか」「どのようなコストを負担するのか」「どのような利便性を求めているか」「どのようなコミュニケーション方法を好むのか」などが把握できます

関連記事:4C分析とは?意味や4P・5C分析との違い、活用方法など徹底解説

 

6C分析

6C分析は、BtoBビジネスにおけるマーケティング戦略を立案するためのフレームワークです。3C分析の「Customer(顧客)」「Competitor(競合)」「Company(自社)」に加え、顧客企業の「Customer(顧客)」「Competitor(競合)」「Company(自社)」を分析対象とすることで、顧客企業のニーズをより深く理解し、顧客企業の顧客にまで価値を提供できるような戦略を策定できます。6C分析の6つの要素は以下の通りです。

  • Customer(顧客):自社の顧客
  • Competitor(競合他社):自社の競合他社
  • Company(自社):自社
  • Customer(顧客の顧客):自社の顧客の顧客
  • Competitor(顧客の競合他社):自社の顧客の競合他社
  • Company(顧客の会社):自社の顧客の会社

6C分析を行うことで、顧客企業が置かれている状況や顧客企業の顧客のニーズを把握できます。顧客企業のニーズを深く理解し、顧客のビジネスに貢献できる提案を行う上で有効なツールとなるでしょう。

 

3C分析の事例

どのように分析するのか、3C分析の事例を紹介します。ここではトヨタ自動車株式会社を例に3C分析を行います。

 

トヨタ自動車株式会社の3C分析例

トヨタ自動車は、世界トップクラスの自動車メーカーとして、強固な事業基盤を築いている企業です。しかし、自動車業界は変革期に突入しており、変化の波に乗り遅れれば、10年後、20年後には生き残ることが難しく、競争が激化している状態です。
では具体的にどのような現状にあるのか、トヨタ自動車の3C分析を紹介します。

 

市場・顧客(Customer)

トヨタ自動車の顧客層は多岐にわたり、個人消費者から法人顧客まで幅広く対応しています。個人向けには、セダン、SUV、ハイブリッド車、電気自動車など多様なラインナップを提供し、企業向けには商用車やフリート車両の提供も行っているのも特徴です。地域ごとのニーズに合わせた製品とサービスを提供することで、グローバル市場でも成功を収めています。

市場規模と動向

  • 世界の新車販売台数は、約8,000万台(2022年)と巨大な市場規模を誇る
  • 環境規制強化やCASE(Connected, Autonomous, Shared & Services, Electric)の進展、SDGsへの意識の高まりにより、従来の自動車市場は大きな変化の渦中にある

顧客ニーズ

  • コンパクトカーからSUV、ミニバン、スポーツカーまで、多様なライフスタイルに合わせた車種が求められている
  • ハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)など、環境性能に優れた車への需要が高まっている
  • 自動運転技術やコネクティッド技術など、快適性や安全性を向上させる先進技術を搭載した車への期待が高まっている
  • カーシェアリングやライドシェアなど、車を所有せずに利用するサービスへのニーズがある
  • 新興国市場は低価格で燃費の良い車、先進国市場は環境性能の高いハイブリッド車や電気自動車が選ばれる傾向にある

 

競合(Competitor)

トヨタ自動車の競合には、ホンダ、日産、フォード、GM、フォルクスワーゲン、テスラなどの自動車メーカーが挙げられます。これらの企業も革新的な技術と豊富な車種ラインナップを持ち、世界市場で熾烈な競争を繰り広げています。電動化技術、自動運転技術、コネクティッドカー技術において先行することで、競争優位を確立していますが、EV市場において、テスラなどの新興メーカーに先行を許しています。

  • 既存自動車メーカー(フォルクスワーゲン、GM、フォード、ホンダ、日産など)
  • 新興EVメーカー(テスラ、BYD、NIOなど)
  • 異業種からの参入(Google、Apple、Sonyなど)

 

自社(Company)

トヨタ自動車は、世界トップクラスの総合自動車メーカーとして、幅広い車種と先進技術を提供しており、長年の積み重ねによる強みを多く持っています。市場では、新技術を活用した新しい車へのニーズが高まっていることから、新興メーカーや新規参入企業に遅れをとらないための強化が求められています。

強み

  • 世界シェア10%を超える圧倒的な販売台数を誇る
  • 世界170以上の国と地域で事業を展開し、地域に密着した車づくりを行っている
  • ハイブリッド技術のパイオニアとして、長年培ってきた環境技術を持つ
  • 高品質な車両を効率的に生産するトヨタ生産方式(TPS)を確立し、世界中の工場で導入されている
  • 高品質な車両を生産することで、世界中の顧客から信頼を得ている
  • 長年のモータースポーツ活動を通して、スポーティなイメージも確立している

課題

  • EV市場において、新興メーカーに先行を許している
  • 自動運転やコネクティッド技術など、ソフトウェア技術の重要性が高まっている中、異業種からの参入に遅れをとらないための強化が必要
  • 成長する新興国市場においては、ニーズに合致した製品と戦略が必要

 

まとめ

3C分析は情報整理の側面が強い手法です。分析はあくまでスタート地点。分析結果を活用して戦略を策定し、具体的な施策に落とし込んで実行していくことが大切です。

分析結果に基づいたマーケティング戦略を成功させるには、現状を正しく把握し、適切な施策を継続的に実行していく必要があります。しかしリソースが限られる中で、多くの施策を実行するのは難しいと感じる方も多いでしょう。その際は、MAツール(マーケティングオートメーションツール)の利用を検討してみてください。

MAツールは、顧客データの一元管理、顧客属性に合わせた最適な情報配信、Webサイト上での行動履歴に基づいた顧客一人ひとりに最適化されたコミュニケーションなどを可能にする、マーケティング支援ツールです。分析結果を最大限に活かし、戦略を成功へと導くためのパートナーとなるでしょう。

 

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監修者
クラウドサーカス株式会社 石本祥子

新卒でコンサルティング会社に営業職として入社。3年で営業所長代理を経験後、ベンチャー企業を経て、クラウドサーカス社にマーケティング職として入社。
営業とマーケティング、いずれの経験もあることを活かし、クラウドサーカス社が提供しているMAツール『BowNow』において、マーケティングと営業に関するメディアの監修を含む、Webマーケティングの全域を担当している。

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