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ビジネスモデルキャンバスとは?事例と作り方9ステップ・ポイントを紹介

(公開:2024/11/29)
ビジネスモデルキャンバスとは?事例と作り方9ステップ・ポイントを紹介

ビジネスモデルキャンバスとは、企業がどのようにビジネスを構築し、価値を提供するかを視覚的に整理するためのフレームワークです。本記事では、ビジネスモデルキャンバスの基本をわかりやすく解説します。記入方法の具体例や作成の際のポイントも紹介。ビジネス戦略を明確にし、効果的な計画作りに役立てましょう。

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ビジネスモデルキャンバスとは?

ビジネスモデルキャンバスとは、企業がどのようにビジネスを構築し、価値を提供するかを視覚的に整理するためのフレームワークです。9つの要素を組み込んだ一枚のシートを使って、ビジネスの全体像を整理します。

▼9つの要素

顧客セグメント(CS:Customer Segments)

価値提案(VP:Value Propositions)

チャネル(CH:Channels)

顧客との関係(CR:Customer Relationships)

収益の流れ(RS:Revenue Streams)

リソース(KR:Key Resources)

主要活動(KA:Key Activities)

パートナー(KP:Key Partners)

コスト構造(CS:Cost Structure)

この考え方は、アレックス・オスターワルダーとイヴ・ピニュールが著書『Business Model Generation』で提唱したものです(日本語訳『ビジネスモデル・ジェネレーション』は2012年発行)。

新しい商品やサービスを始めるとき、「誰に」「どんな価値を」「どのように」届けるのか悩むことも多いでしょう。ビジネスモデルキャンバスを使えば、これらの関係性や重要なポイントを整理して、ビジネス全体をスムーズに進めるための設計図が作れます。

また既存ビジネスの全体像を把握する際や、競合のビジネスモデルとの比較検討の際にも役立ちます。ビジネスモデルキャンバスは特に、新規事業の立ち上げ時や既存事業を見直す際に役立つフレームワークです。

 

リーンキャンバスとの違い

リーンキャンバスとは、アッシュ・マウリャによって提唱されたフレームワークで、新しいビジネスを効率的に調査するために使われます。

どちらもビジネスモデルを可視化するツールですが、リーンキャンバスは主に、新しいビジネスを始める「スタートアップ企業」に特化した項目を重視しており、「顧客は誰か」「どんな問題を抱えているか」「その問題をどのように解決するのか」といった、より初期段階の課題検証に焦点を当てています。

一方でビジネスモデルキャンバスは、既存のサービスを見直したり、優位性を確認したりする際に役立ちます。リーンキャンバスのように特化はしていませんが、新規事業のビジネスモデルを可視化する際にも有効です。目的に応じて使い分けましょう。

 

ビジネスモデルキャンバスを作る4つのメリット

主なメリットを4つ紹介します。

ビジネスの全体像を可視化できる

ビジネスモデルキャンバスを用いることで、複雑なビジネスの全体像を一枚のシートで整理できます。

新規事業を立ち上げる場合、顧客は誰か、どのような価値を提供するのか、どのように収益を得るのかなど、さまざまな要素を検討する必要があります。ビジネスモデルキャンバスの9つの要素に落とし込むことで、これらの要素をひとつのまとまりとして捉えて整理し、全体像を俯瞰できるようになるのがビジネスモデルキャンバスのメリットです。

 

競合他社の分析に役立つ

ビジネスモデルキャンバスは、競合他社との比較でも役立つツールです。競合のビジネスモデルを落とし込むことで、自社との違いを客観的にまとめられます。競合他社がどのような顧客層をターゲットにしているのか、どのようなチャネルで顧客にアプローチしているのかなどを分析して、差別化戦略を考えることも可能です。

 

認識共有に役立つ

ビジネスモデルの概要を関係者間で共有する際にも役立ちます。キャンバスを見せながら話を進めることで、複雑なビジネスをシンプルな情報に可視化して共有できます。社内メンバーや外部パートナーなどの関係者との認識のズレを防ぎ、スムーズな連携が実現できるでしょう。

 

顧客ニーズを取り入れて事業を考えられる

ビジネスモデルキャンバスには、「顧客セグメント」や「価値提案」に関する情報が盛り込まれています。これを利用することで、顧客のニーズを常に意識しながらビジネスモデルを考えることが可能です。顧客に寄り添ったビジネスを検討できます。

 

ビジネスモデルキャンバスの作り方・9つの要素

ビジネスモデルキャンバスは、9つの要素を埋めることで完成します。ここでは、それぞれの要素の説明と、書き方について詳しく解説していきます。

ビジネスモデルキャンバスは、これから紹介する要素を、①~⑨の順番に埋めることが大切です。順番に進めることで、まずはターゲット像を明確にして、次はターゲットに自社が提供できる価値を考え、ターゲットに価値を届けるための最適なチャネルを考える…というように、物事をひとつの流れとして整理して捉えられます。

ビジネスモデルキャンバスの作り方・9つの要素

 

①顧客セグメント(CS:Customer Segments)

「どのような顧客に価値を提供するのか」自社の主要なターゲットを明確にします。まず、顧客をニーズや課題ごとにグループに分けて、共通のニーズを持つ顧客群を特定します。そして、属性や利用目的などでセグメント分けしていき、自社のターゲットを導き出します。

「中小企業の広報担当」「30代ビジネスパーソン」など曖昧な表現ではなく、「こんなことを解決したい人」という具体的な言葉で言い表せるようにしましょう。具体的なターゲット像が定まっていない場合は、ペルソナを作成して進めましょう。

関連記事:ペルソナマーケティングとは?特典ワークシート付!メリットや設定方法解説

 

②価値提案(VP:Value Propositions)

ターゲットの「どのような課題」を「どのように解決するか」、自社は「どのような価値を提供するのか」を簡潔にまとめます。簡単に言うと、提供する製品・サービスの内容のことです。

製品・サービスの内容を書くのではなく、「それによって提供できる価値」「自社だからこその価値」などを記載します。ここでは特に、「顧客が自社を選ぶ理由となるもの」を明確にすることが大切です。ターゲットが複数いる場合は、それぞれに提供できる価値を考えましょう。

 

③チャネル(CH:Channels)

「どのチャネルを通して顧客に接触するのか」「そこで顧客にどのようにコミュニケーションをとり価値を提供するか」を書く項目です。チャネルは「モノの流れ」「カネの流れ」「情報の流れ」などに分けられます。それぞれを整理して書きましょう。

具体的に「SNS」「ウェブサイト」など簡潔に記載します。カスタマージャーニーマップを作成すると、必要なチャネルを検討しやすくなります。

関連記事:カスタマージャーニーマップとは|テンプレート付きで作り方解説!事例あり

 

④顧客との関係(CR:Customer Relationships)

ターゲットと「どのように関係を構築するのか」「関係をどう進展させるのか」を書きます。対面、電話、メール、ウェブなどの接点のほか、時間の長さ、関係の深さについて考えることも重要です。チャネルと混同しやすい箇所ですが、チャネルは顧客との「接触する場所」を考え、ここでは「関係構築」を考えます。

たとえば、長期的なリピート契約という関係性を目指すとします。そのための関係性を顧客と構築するには、定期的なフォローアップやサポート体制をしっかりと整えて、親密な関係になっておくことが大切でしょう。これらの内容を具体的にまとめていくのが、顧客との関係(CR:Customer Relationships)です。関係性構築には以下のような手段もあります。一人の顧客が企業にどのくらいの利益をもたらすのか、「LTV(ライフタイムバリュー)」をどのように最大化すべきか、といった点も考えながら検討すると良いでしょう。

  • 自動で顧客の課題解決を支援:Q&A、チャットボットなどを活用した自動対応
  • コミュニティを提供:勉強会、ユーザー間での交流の場を提供するなど

 

⑤収益の流れ(RS:Revenue Streams)

収益の流れは、企業が「どのように収益を得るのか」を書く項目です。細かく言えば、顧客が「どのような価値」に「どのくらいの対価」を「どのように支払うのか」を書きます。

収益の獲得方法は、サブスクリプション、固定価格、ダイナミックプライシング(変動価格制)、レンタル、広告、ライセンスなどさまざまです。たとえば、経費削減サービスを月額料金で提供する場合、固定の月額費用、成功報酬型の料金体系などが考えられます。複数の収益経路がある場合は、仲介料、物販など、収益の種別ごとに考えましょう。

 

⑥リソース(KR:Key Resources)

ここでは、活用に必要なリソースを書き出します。たとえば、以下のような資産が必要になるでしょう。全てを書くのではなく、利益創出や競合との競争で有利となるための「カギ」となるリソースを書きます。

  • 財務
  • 有形資産(建物、商品など)
  • 無形資産(特許、商標、知的財産、アイデアなど)

 

⑦主要活動(KA:Key Activities)

「顧客に価値を提供し、ビジネスを維持していくうえで必要な活動」を書きます。サブスクリプションでソフトウェアを提供するのであれば、継続的なシステムのアップデート、保守業務が必要でしょう。さらに、新規顧客を獲得するためのマーケティング戦略策定も重要です。ビジネスを行う上で必ず実行しなければいけない、重要な活動を書き込んでください。

 

⑧パートナー(KP:Key Partners)

ビジネスの成功に必要な外部の協力者やサプライヤーを書き出します。どのようなパートナーがどのくらい必要なのか、どういった協力関係になるのかも書いていきます。

 

⑨コスト構造(CS:Cost Structure)

ビジネスモデルを運営するために必要なコストを洗い出します。どのようなコストが、どのくらいかかるのか、固定費や変動費を詳細に記述することで、収益とコストのバランスを見極めることが可能です。

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ビジネスモデルキャンバス作成のポイント

ビジネスモデルキャンバスの効果を最大限に引き出すためのポイントを3つ紹介します。

ビジネスモデルキャンバス作成のポイント

考えすぎず、まずは全体を埋める

ビジネスモデルキャンバスを作成する際、初めから完璧を求める必要はありません。まずは全体像を埋めることが大切です。各要素に詳細な情報を書き込む前に、大まかなアイデアを記入しましょう。

例えば、新規事業として「中小企業向け業務効率化ツールの開発」を考えているとします。この場合、「顧客セグメント」には「従業員数100名以下の製造業」といったように、ターゲットをざっくりと書き出します。「価値提案」では「業務時間20%削減を実現」などの提供価値を簡潔に表現します。

このプロセスにより、ビジネスの全体像を把握しやすくなります。後から細部を詰めていくことで、より良いビジネスモデルに進化させることが可能です。

 

内容はシンプルに

複雑な内容は、共有時に他のメンバーの理解を妨げてしまいます。各要素は必要最小限の言葉で表現し、できるだけ分かりやすく記述しましょう。複雑な表現と専門用語は避け、誰にでも理解しやすい具体的な言葉を選ぶことがポイントです。

例えば、「顧客との関係」を記述する際、「長期的な信頼関係の構築」といった抽象的な表現ではなく、「顧客向けオンラインコミュニティの運営」など、具体的な行動を明記することで、より分かりやすくなります。シンプルな記述を心がけることで、社内での共有がスムーズになり、共通認識を形成しやすくなるでしょう。

 

定期的に更新する

ビジネスモデルキャンバスは、一度作成したら終わりではありません。市場や顧客ニーズの変化に合わせて、定期的に見直し、更新することが重要です。

新たな製品やサービスの展開や、競争状況に変化があった場合には、すぐにビジネスモデルキャンバスを更新しましょう。顧客からのフィードバックを元に、価値提案や顧客セグメントを修正することも大切です。定期的な見直しと更新によって、変化に対応できる柔軟なビジネスモデルを維持できます。

 

ビジネスモデルキャンバスの活用方法

各要素をまとめるだけでは、ただ情報を羅列しただけにすぎません。ビジネスモデルキャンバスを有効活用するには、以下2点を意識して考える必要があります。

  • 各要素をまとめ、ひとつのストーリーとして考える
  • 競合他社との比較、自社の強み・弱みを考慮して戦略を考える

またビジネスモデルキャンバスは、ズームイン・ズームアウトという2つのステップを使ってブラッシュアップするのがおすすめです。

ズームイン

ズームインとは、ビジネスモデルキャンバスの特定の要素に焦点を当て、内容を深掘りする手法です。以下3つのステップで検証を進めます。

①特定要素の選定:ビジネスモデルキャンバスの中から、特に重要な要素(顧客セグメント、価値提案など)を選びます。

②詳細化:選んだ要素について、関連するフレームワークを使って要素を具体化させます。具体的なデータやインサイトを収集し、詳細を明らかにします。

③検証:詳細化した内容を基に、自社の提供価値が顧客のニーズと合致しているかを検証します。

 

ズームアウト

ズームアウトでは、ビジネスモデルキャンバス全体を俯瞰し、外部環境や競合状況を考慮に入れます。以下3つのステップで検証を進めます。

①外部環境の分析:市場のトレンド、競合分析、顧客の変化などを調査し、ビジネスモデルに影響を与える外的要因を把握します。外部環境を把握するためのフレームワークを用いるのがおすすめです。

②全体像の把握:ビジネスモデルキャンバス全体を見渡しながら、外部環境と各要素の関連性を考えます。

③再構築:得られた情報を活用し、必要に応じてビジネスモデルを再構築します。

このように、ズームイン・ズームアウトのステップを繰り返すことで、ビジネスモデルキャンバスの理解を深め、実行可能な事業戦略を構築していきます。

 

その他のフレームワークと併用する

他のフレームワークと併用することも、ひとつの手です。

 

バリュープロポジションキャンバス

バリュープロポジションキャンバスは、顧客セグメントと価値提案に特化したフレームワークです。このキャンバスは、右側に「顧客セグメント」を、左側に「顧客への提供価値」を描き、それぞれの関係性を可視化します。

この方法によって、企業は顧客のニーズに対して自社の提供する価値がどれほど合致しているかを確認することができます。バリュープロポジションキャンバスは特に新規事業の開発や既存事業の改善の際に役立ちます。

▼顧客セグメント

  • 顧客が解決したい課題(カスタマージョブ)
  • 顧客の得られる利得(ゲイン)
  • 顧客が抱える悩み(ペイン)
  • 価値提案

▼提供する製品やサービスの具体的な特徴

  • 顧客に利得をもたらす要素(ゲインクリエイター)
  • 顧客の悩みを軽減する方法(ペインリリーバー)

 

アンゾフの成長マトリクス

アンゾフの成長マトリクスは、ビジネス戦略を考える際に有効なツールです。このフレームワークは、縦軸に「市場」、横軸に「製品」を設定し、それぞれ新規および既存の要素に分けた「2×2」のマトリクスで構成されています。このマトリクスを用いることで、企業は自社に適した戦略を選定しやすくなります。具体的には各要素ごと、以下のような戦略を考えていきます。アンゾフの成長マトリクスを用いることで、自社の成長戦略を具体的に定義できるでしょう。

  • 市場浸透:既存製品を既存市場で拡販
  • 新製品開発:新製品を既存市場に投入
  • 新市場開拓:既存製品を新市場に投入
  • 多角化:新製品を新市場に展開

 

事業環境マップ

事業環境マップは、外部環境を詳細に分析するためのフレームワークです。企業がビジネスモデルを設計する際、外部環境を軽視することが失敗を招く要因とされています。そこで事業環境マップでは、市場動向、業界動向、トレンド、マクロ経済の4つの外部環境を評価・分析します。

これにより、企業は外部環境の変化を敏感に捉えた柔軟なビジネスモデルを考えられます。急速に変化する現代の流れをつかむために効果的なツールです。

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ビジネスモデルキャンバスの作成事例

ビジネスモデルキャンバスの成功事例を紹介します。

Amazonの事例

世界最大のECプラットフォームであるAmazonを例に、そのビジネスモデルをビジネスモデルキャンバスを用いて分析していきます。

要素 内容
顧客セグメント

- 一般消費者(個人): 幅広いニーズを持つ顧客層。購買力や商品の好みは多岐に渡る。
- ビジネス顧客(法人): 企業の規模や業種を問わず、オフィス用品から業務用機器まで幅広いニーズに対応。
- プライム会員: よりお得な配送やエンターテイメントサービスを求める、Amazonの収益基盤となるロイヤルカスタマー。

価値提案

- 豊富な品揃え: 書籍、家電、日用品からデジタルコンテンツまで、ありとあらゆる商品をワンストップで購入可能。
- 低価格と割引: 規模の経済を活かした低価格販売や、定期的なセール、クーポン提供による価格競争力。
- 迅速かつ便利な配送: 独自の物流網と配送システムによる、当日配送や翌日配送など、顧客のニーズに合わせた柔軟な配送オプション。
- パーソナライズされた顧客体験: 購買履歴や閲覧履歴に基づいた商品レコメンドや、パーソナライズされた広告配信。

チャネル

- Amazonウェブサイト: PC、スマートフォン、タブレットなど、あらゆるデバイスに対応したオンラインストア。
- モバイルアプリ: 外出先でも手軽に商品検索や購入ができる。プッシュ通知によるタイムセール情報など、顧客エンゲージメントを高める機能も充実。
- 第三者販売者のプラットフォーム: マーケットプレイスへの出店を促すことで、更なる商品拡充と顧客獲得を実現。

顧客との関係

- セルフサービス: ウェブサイトやアプリ上で、顧客自身が商品情報や配送状況を確認できるシステム。
- カスタマーサポート: 電話、メール、チャットなど、多様なチャネルを通じて顧客からの問い合わせに対応。
- コミュニティ: 商品レビューや評価システム、フォーラムなど、顧客同士が情報交換できる場を提供。
- プライム会員プログラム: 会費制プログラムによる優良顧客の囲い込みと、継続的な収益確保。

収益の流れ

- 商品販売: 自社販売による直接的な収益。
- 手数料収入: マーケットプレイスに出店する第三者販売者からの手数料。
- プライム会員費: 会員制プログラムによる安定収入。
- 広告収入: ウェブサイトやアプリ上での広告掲載による収益。
- クラウドサービス(AWS): 企業向けクラウドサービスの提供による収益。

主要資源

- ブランド価値: 世界的に認知されたブランド力と顧客からの信頼。
- テクノロジー: ECサイト、物流システム、レコメンデーションエンジンなど、独自のテクノロジーによる競争優位性。
- 物流インフラ: 世界中に広がる倉庫網、配送センター、配送ネットワーク。
- 顧客データ: 膨大な顧客の購買履歴や行動データに基づく、パーソナライズされたサービス提供。

主要活動

- 商品調達・在庫管理: 魅力的な商品を、適切な価格で、必要な時に供給するためのサプライチェーンマネジメント。
- ウェブサイト・アプリ開発・運営: 顧客にとって使いやすいプラットフォームの開発と、安定的なサービス提供。
- マーケティング・プロモーション: 新規顧客獲得と既存顧客の維持のための広告宣伝活動。
- カスタマーサポート: 顧客満足度向上のためのサポート体制の構築と運用。

主要パートナー

- 商品供給業者: 多種多様な商品を供給するメーカーや卸売業者との連携。
- 物流パートナー: 商品配送を担う運送会社や配送業者との協業。
- テクノロジーパートナー: システム開発やデータ分析など、技術的なサポートを提供する企業との連携。
- 広告代理店: 効果的な広告展開を支援するパートナー。

コスト構造

- 物流コスト: 倉庫運営費、配送費、人件費など、巨大な物流網を維持するためのコスト。
- テクノロジー投資: ウェブサイトやシステムの開発・運用、データ分析などへの投資。
- マーケティング費用: 広告費やプロモーション費用。
- カスタマーサポート費用: サポートセンターの運営費や人件費。

現在は閉鎖されていますが、Amazonは過去に、Amazon Go、Amazon Books、Amazon 4-starなどリアル店舗展開による新たな顧客体験の創出にもチャレンジしてきました。時代の流れを見ていち早くテクノロジーを取り入れようとする動きが見えます。

Amazonのビジネスモデルは、顧客中心主義であり、テクノロジーを活用することで、顧客体験を常に進化させて今日の成功を収めていると言えるでしょう。顧客セグメント、価値提案、チャネル、収益源など、それぞれの要素が有機的に結びつき、巨大なエコシステムを構築しています。

 

ビジネスモデルキャンバス作成ツール

ビジネスモデルキャンバスを作るツールを提供しているサイトもあります。どちらも無料で使えますが、使用には会員登録&ログインが必要です。

Miro

世界最大のECプラットフォームであるAmazonを例に、そのビジネスモデルをビジネスモデルキャンバスを用いて分析していきます。

ビジネスモデルキャンバス作成ツールMiro

オンラインでコラボレーションが可能なホワイトボードツールを提供するMiroも、ビジネスモデルキャンバスのテンプレートを提供しています。コメント機能や投票機能などさまざまな機能があり、複数人に共有しながら運用できます。

参照元:ビジネスモデルキャンバステンプレート | Miro

 

Lucidchart

ビジネスモデルキャンバス作成ツールLucidchart

Lucidchartは、図表作成に特化したオンラインツールです。ビジネスモデルキャンバスも簡単に作成できます。 チームメンバーとコメントやチャット機能でのコミュニケーションを取りながら、リアルタイムで同時作業ができるツールです。

参照元:すぐに使える!無料ビジネスモデルキャンバステンプレート | Lucidspark

 

まとめ

ビジネスモデルキャンバスは、各要素を明確に整理することで、事業の進むべき方向を見出すための有効な手段です。これを活用して、戦略的なビジネスの構築を目指していきましょう。

ビジネスモデルキャンバスは、ズームイン、ズームアウトの手法や他のフレームワークとの併用によって、さらにその効果を高められます。まずはざっくりと全体を埋めてからブラッシュアップを行い、より具体的なビジネス像を描いてみてください。

 

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監修者
クラウドサーカス株式会社 石本祥子

新卒でコンサルティング会社に営業職として入社。3年で営業所長代理を経験後、ベンチャー企業を経て、クラウドサーカス社にマーケティング職として入社。
営業とマーケティング、いずれの経験もあることを活かし、クラウドサーカス社が提供しているMAツール『BowNow』において、マーケティングと営業に関するメディアの監修を含む、Webマーケティングの全域を担当している。

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