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MA(マーケティングオートメーション)で重要なCookieとは?個人解析の仕組みもわかりやすく解説

(公開:2025/07/10)
MA(マーケティングオートメーション)で重要なCookieとは?個人解析の仕組みもわかりやすく解説

MA(マーケティングオートメーション)には、多彩な機能があります。その効果を十分に引き出すには、Cookieの基本的な仕組みや、Webトラッキングを通じた「個人解析」の重要性を理解しておくことが重要です。

Cookieとは、ユーザーがWebサイトを訪れた際に、その情報を一時的に保存しておく小さなファイルのことです。MAツールでは、この情報をもとにユーザーの行動を把握し、より適切な情報提供へとつなげていきます。本記事では、Cookieの役割から個人ごとの行動を読み解く仕組み、さらには実践的な活用法や注意点までをわかりやすく解説します。

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MAの個人解析とは?「Webトラッキング」の仕組みを解説

MAツールの中でも、注目したい機能が「Webトラッキング」です。これは、Cookie(クッキー)を活用して、Webサイトに訪れたユーザーの行動を把握する仕組みです。Webトラッキングによって、見込み顧客の関心や行動パターンを詳細に捉えることができ、その人に合わせた情報提供が可能になります。では、MAツールはどのようにしてユーザーを識別し、行動を記録しているのでしょうか。主に、次の2つの方法があります。

フォーム入力による情報紐付け

1つ目は、資料請求やセミナー申し込みなどのフォームを通じて、ユーザーに名前やメールアドレスを入力してもらう方法です。これにより、入力された情報がMAツールに登録されます。

登録後は、それまで「匿名の訪問者」として記録されていたCookie情報と個人情報が結びつきます。「このCookieは、フォームを送信してくれたA社の担当者だ」とMAツールが認識し、個別の行動履歴として保存されるようになります。

MAにおけるCookieの基本的な仕組み / 「Webトラッキング」の仕組みを解説

 

パラメータ付きURLによる識別

2つ目は、メールマガジンやステップメールなどに記載するリンク(URL)に、特別な識別用パラメータを付ける方法です。MAツールは、この目印を送信相手ごとに自動で付与してくれます。たとえば、A社宛のメールに記載されたURLがクリックされると、MAツールはその目印であるパラメーターをもとに「このアクセスはA社からのものだ」と判断します。これにより、Webサイトでの行動とA社の情報が紐づけられ、記録されていきます。

このように、WebトラッキングはCookieや専用URLを活用し、見込み顧客一人ひとりの行動を把握するのに役立ちます。個別の関心に寄り添ったアプローチを実現するうえで、欠かせない機能といえるでしょう。

関連記事:MAとは?初心者でもわかりやすいマーケティングオートメーションの基本と導入ステップを徹底解説

 

Cookieとは?基本と2つの種類

最近、多くのWebサイトで「Cookieを利用しています」といったメッセージを見かけるようになりました。では、「Cookie(クッキー)」とは、どのようなものなのでしょうか。ここでは、Cookieの役割と2つの代表的な種類について解説します。

Cookieの基本的な役割

Cookieとは、ユーザーがWebサイトを訪れたときに、使っているパソコンやスマートフォンのブラウザに一時的に保存される小さな情報ファイルのことを指します。Webサイト側が訪問者を識別するための「目印」のようなものです。

一度ログインしたサイトへ再びアクセスした際、IDやパスワードを入力しなくてもログインできる場合があります。これには、Cookieの仕組みが使われています。オンラインショッピングでカートに入れた商品が、再びサイトを訪れたときに残っているのも、Cookieによるものです。このように、ユーザーの利便性を高める役割をもっています。MAツールでは、このCookieの情報を活用して、見込み顧客のメールアドレスなどと結びつけることで、Webサイト上での行動をユーザーごとに把握しています。

 

1st Party Cookieと3rd Party Cookieの違い

Cookieには、主に「1st Party Cookie(ファーストパーティクッキー)」と「3rd Party Cookie(サードパーティクッキー)」の2種類があります。それぞれの特徴と違いを理解しておくと、MAツールの仕組みもより深く把握できます。

 

1st Party Cookie(ファーストパーティクッキー)

1st Party Cookieは、ユーザーが実際に訪問しているWebサイト自身(そのドメイン)から発行されるCookieです。主に、次のような情報が記録されます。サイト側は、この情報をもとにユーザー体験をより快適にしたり、サイト内での行動に合わせた情報を提供したりできます。MAツールでの行動分析においても、中心的に利用されるのがこの1st Party Cookieです。

  • どのページを閲覧したか
  • どの商品をカートに入れたか
  • ログイン情報の保存(再入力の手間を省くため)

 

3rd Party Cookie(サードパーティクッキー)

3rd Party Cookieは、訪問しているWebサイトとは異なる外部のドメイン(第三者の会社)から発行されるCookieです。複数のサイトをまたいでユーザーの行動を追跡し、その情報をもとにした広告を表示するために利用されています。

たとえば、あるECサイトで商品を見た後、別のニュースサイトを閲覧しているときに、先ほど見ていた商品の広告が表示されることがあります。これは、3rd Party Cookieを利用した「リターゲティング広告」の代表的な例です。

 

【1st Party Cookieと3rd Party Cookieの比較表】

特徴 1st Party Cookie 3rd Party Cookie
発行元 訪問しているWebサイト自身のドメイン 訪問しているWebサイトとは別の第三者のドメイン
主な目的 Webサイト内でのユーザー体験の最適化、行動分析 広告配信のための横断的なユーザー追跡
利用範囲 発行元のドメイン内のみ 複数のドメインをまたいで利用可能
近年の動向 MAツールでの活用がメイン プライバシー保護の観点から制限が強化中
具体例 ログイン情報の保持、カート情報、サイト内の行動履歴 リターゲティング広告、行動ターゲティング広告

 

1st Party Cookieは、訪問先のサイト自身が発行し、ユーザー体験の向上や行動分析に利用されます。一方、3rd Party Cookieは、複数のサイトをまたいで追跡し、主に広告配信で使われてきました。

しかし近年では、プライバシー保護の意識が高まり、3rd Party Cookieの使用を制限する動きがブラウザ各社で広がっています。そのため、MAツールによる個人解析においては、1st Party Cookieを活用するアプローチが主流となりつつあります。

 

MAで個人解析がなぜ重要なのか?Cookie活用の必要性

インターネットの普及により、BtoB商談の進め方は大きく変わりました。いまでは多くの顧客が、問い合わせ前に自分で情報を集め、ある程度の比較検討を終えています。そうした中で、自社を選んでもらうには、相手の関心や課題をいち早くつかむことが大切です。

そこで活用したいのが、MAツールによる個人解析です。なかでも「Webトラッキング」と呼ばれる機能では、Cookieを用いて「誰が、どのページを、どれくらいの時間閲覧していたか」といった具体的な行動データを取得できます。

集めた行動履歴とMAに登録された顧客情報を組み合わせることで、相手が「いま何に興味を持っているのか」「どの段階まで検討が進んでいるのか」を読み取れるようになります。その結果、ユーザーの状況に合わせた情報を、適切なタイミングで届けることができます。

たとえば、料金ページを頻繁にチェックしている方には「導入事例資料」を送付し、特定の課題に関心がある方には「関連セミナーの案内」を届けるといった対応がしやすくなります。こうした個人の行動履歴をもとにしたアプローチは、関心度を高め、スムーズな商談へとつなげる上でも有効です。

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【実践】個人解析数を増やす3つのCookie活用法

では、より多くの見込み顧客の行動を把握するには、どのような工夫が必要なのでしょうか。ここでは、MAツールを活用して個人解析の対象を増やすための、具体的な3つの方法をご紹介します。

登録ハードルの低いフォームを用意する

Webサイト上で、見込み顧客の情報を得る最初の接点が「フォーム入力」です。メールマガジンの登録や資料ダウンロードの際にフォームが送信されると、その人のCookie情報と入力された個人情報が紐づき、MAツールによる行動の追跡がはじまります。

ただし、入力項目が多すぎると、せっかく興味をもってくれたユーザーでも、手間を感じて途中で離脱してしまうことがあります。

重要なのは、フォーム入力のハードルを下げる工夫です。たとえば、メールマガジンの登録であれば「メールアドレス」だけを入力してもらう。資料ダウンロードなら、「企業名、氏名、メールアドレス」の3項目に絞るなど、シンプルで負担の少ないフォームを目指しましょう。こうした配慮によって、入力完了率が上がり、より多くのユーザーと情報を紐づけることができます。

【実践】個人解析数を増やす3つのCookie活用法(登録ハードルの低いフォームを用意する)

関連ページ:フォーム作成機能

 

展示会で獲得した名刺にお礼メールを活用する

展示会やセミナーなどオフラインの場で得た名刺は、貴重な見込み顧客の情報です。MAツールに取り込み、効果的に活用していきましょう。まずは、お礼メールの送信が効果的です。本文には、その場で話した内容に関連する自社サイトのページへのリンクを載せてください。

このとき、MAツールで生成した「パラメータ付きURL」を使えば、リンクをクリックした相手が「展示会で名刺交換したA社の担当者」であると特定できます。名刺情報とサイトでの行動(Cookie情報)がスムーズに紐づけられます。

メールは定型文ではなく、「先日は○○についてお話しできてうれしかったです」といった一言や、「お話しに出た○○に関する資料はこちらです」といった具体的な案内を添えると、クリックされる可能性が高まります。

 

過去リードへ定期メールを送りサイトへの関心を引く

最近接点のない「過去リード」も、今後の顧客になり得る重要な存在です。MAツールを活用し、休眠しているリードにも定期的にメールを送りましょう。メールからサイトにアクセスしてもらえれば、その時のCookie情報をもとに、最新の興味・関心や行動状況を把握できます。

送る内容は、新サービスの案内、読み応えのあるコラム、他社の成功事例など、多様な切り口で情報を提供しましょう。過去に接点があったリードが、再び関心を持ち、検討を再開するきっかけになる可能性もあります。

【実践】個人解析数を増やす3つのCookie活用法(過去リードへ定期メールを送りサイトへの関心を引く)

関連ページ:メール配信機能

 

MAツールでフォーム作成やメール配信をスムーズに

ご紹介した「フォームの改善」「お礼メールの活用」「定期的なメール配信」といった施策は、MAツールを使うことで、よりスムーズに実行できます。多くのMAツールには、専門知識がなくても直感的に操作できる「フォーム作成機能」や、ターゲットに合わせた「メール自動配信機能」が備わっています。

これらを活用すれば、手間をかけずにフォームを作ったり、関心を引くメールをタイミングよく届けたりすることが可能です。結果として、個人解析の精度が高まり、マーケティング全体の成果向上へとつながります。

MAツールでフォーム作成やメール配信をスムーズに

関連記事:MAツールとは?基礎から製品比較・事例までまとめて解説

 

メール配信からログ解析までを効率化!MAツール『BowNow(バウナウ)』

メール配信からログ解析までを効率化!MAツール『BowNow(バウナウ)』

Cookieを使った個人解析の必要性は理解できても、「どうやって始めればいいのか不安」「ツールの使い方が難しそう」と感じている方も多いのではないでしょうか。そんな不安を感じている企業様におすすめしたいのが、MAツール「BowNow(バウナウ)」です。国内シェアNo.1※を誇り、すでに14,000社以上で導入されています。

成果につながる仕組み

「BowNow」は、“使いやすさ”と“成果を出しやすい設計”が特徴のMAツールです。自社サイトに訪問した企業の情報を可視化し、見込み顧客の行動を個別に追跡できます。

また、14,000社の利用実績から蓄積したノウハウをもとに、テンプレート化(ABMテンプレート)として形にしているのも強みのひとつです。複雑なシナリオやスコア設定をしなくても、どのユーザーが製品やサービスにどの程度関心を持っているかを自動で判別でき、見込みの高いユーザーを見極めやすくなります。

 

無料プランから気軽に試せる

操作画面はシンプルでわかりやすく、フォームの作成やメールの配信設定も直感的に行えます。さらに、導入後のサポートも手厚く、カスタマーサクセスチームが電話・メール・チャットを通じて丁寧に対応してくれます。

まずは使ってみたいという方には、費用をかけずにはじめられる「フリープラン」も用意されています。初めてMAツールを導入する企業にもぴったりです。

※出典:株式会社DataSign「DataSign Webサービス調査レポート 2025.6」

詳しくはこちら:MAツール『BowNow(バウナウ)』公式サイト

 

詳しくはこちら:他社MAとBowNowの違い

 

【規制の動き】Cookie利用時に押さえておくべき注意点

Cookieは便利な仕組みですが、利用にあたっては慎重さが求められます。近年は個人情報保護への関心が高まっており、Cookieの取り扱いにも一定のルールや配慮が必要です。

日本でも「目的の明示」が一般的に

EUでは、「GDPR(一般データ保護規則)」により、Cookieを個人情報として扱い、ユーザーの同意がなければ取得・利用してはならないと定められています。アメリカ・カリフォルニア州の「CCPA(カリフォルニア州消費者プライバシー法)」も、データ取得に対する透明性を求めています。

日本でも、改正個人情報保護法の施行により、Cookieの利用目的をユーザーに明示する必要があります。さらに、2023年6月からは改正電気通信事業法に基づき、次のいずれかを事前に行うことが義務化されました。このような法改正により、企業にはこれまで以上に丁寧な情報提供が求められるようになっています。

  • 送信する情報の内容、送信先、利用目的を通知・公表する
  • ユーザーの同意を得る
  • 拒否できる手段を用意し、その方法を案内する

 

主要ブラウザにおける3rd Party Cookieへの対応

3rd Party Cookieについては、主要なブラウザが次々と制限を進めています。

AppleのSafariでは、すでに3rd Party Cookieの完全なブロックが実施されています。GoogleのChromeでも、3rd Party Cookieを段階的に廃止する方針が示されていましたが、2024年7月にその方針を撤回し、プライバシーを保護するための新たな機能をChromeに追加すると発表しました。こうした流れを受け、今後は自社が発行する1st Party Cookieを軸とした、より透明性の高いマーケティングが重視されるようになるでしょう。

 

まとめ

マーケティングオートメーション(MA)では、Cookieを活用することで、見込み顧客の行動履歴をもとに理解を深めることができます。興味や関心を把握しやすくなり、より個別に寄り添った情報提供やアプローチが可能になります。

一方で、Cookieを取り巻く環境は日々変化しています。法規制やブラウザの方針をしっかり押さえたうえで、適切にCookieを使うことが求められます。MAツールを使えば、こうした複雑な対応もスムーズに行えます。ユーザーごとに適したコミュニケーションを自動化しながら、顧客理解を深めていくことが可能です。

 

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監修者
クラウドサーカス株式会社 石本祥子

新卒でコンサルティング会社に営業職として入社。3年で営業所長代理を経験後、ベンチャー企業を経て、クラウドサーカス社にマーケティング職として入社。
営業とマーケティング、いずれの経験もあることを活かし、クラウドサーカス社が提供しているMAツール『BowNow』において、マーケティングと営業に関するメディアの監修を含む、Webマーケティングの全域を担当している。

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