セミナー企画のポイントとは?外せない7つを徹底解説!
セミナーは、BtoC・BtoB問わず、見込み顧客の獲得や育成における有効な手段として、あらゆる企業のマーケティング施策に取り入れられています。
本記事では、集客の成功や、開催後の成果に結びつくセミナーを企画するために、抑えておきたいポイントを、7つに絞ってお伝えします。ぜひ、参考にしてみてください。
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セミナーを企画する際のポイント7つ
開催が決まってから、内容を詰めたり準備を進めたり、なにかとやることや時間に追われるセミナー。それ故に、実際の現場では、本来最も肝心となる「得たい効果や成果を得るために考えておくべきこと・決めておくべきこと・準備しておくべきこと」において、漏れが発生しやすくなります。
このような事態を防ぐためにも、セミナーでは次の7つのことを抑えて企画を進めることで、成功に結びつきやすくなります。
1. セミナーの目的を明確にする
まず、セミナーの企画を細かく決めていく前に、セミナーを開催する目的を具体的にし、言語化してみましょう。セミナーを開催することで、最終的に得たいこと(たどり着きたいゴール)を明確にしておくことで、セミナーのターゲットや内容、開催後のフォローといった具体的な企画を進めやすくなります。
2. KPIを設定する
目的の達成に繋がる「目標(KPI)」を具体的に決めておきます。KPIは、目的によって設定すべき項目が異なりますが、基本的には定量で設定します。
よく、目的は決まっているが、目標はふわっとしていて具体的に決まっていないセミナーが開催されていることがありますが、これは非常におすすめしません。
目標が定まっていると、「何をもってして成功なのか」が曖昧にならずに済み、セミナーの関係者やそれ以外の第三者(会社の場合、セミナーの開催を主幹する部署以外の部署や、経営層)からの評価を得られやすいことはもちろん、開催の価値を具体的に認識できるため継続して開催しやすくなります。
セミナーでよく設定するKPI
セミナーのKPIの種類には、どのようなものがあるのでしょうか?代表的なものを4つご紹介します。
申込者数(参加者数)
申込者数は、セミナーの目的に関わらず、ほとんどの場合設定するKPIです。
セミナー開催によって最終的に得たい成果から逆算して設定します。また、集客したいターゲットや、集客にかけられる予算によって、妥当な数値を多少調整する必要もあるため、現実的な要素も含めて、検討してみましょう。
商談数(率)
BtoBの場合、必ずと言ってよいほど、製品やサービスの購買までの過程において、「商談」という工程が発生します。そのためBtoBでは、セミナーの申込みをきっかけに獲得する「商談数(もしくは申込みからの商談化率)」を目標におくことが多いです。
商談数を目標とする場合、セミナーから生まれる商談を可視化・計測する仕組みが必要となり、またセミナーから商談を獲得するためのアクションを、営業に行ってもらう必要があるため、営業部門との連携が必須になります。
セミナーといった、マーケティング施策からの商談数を最大化するには、インサイドセールスという役割をつくることも効果的ですので、検討してみるのも良いでしょう。
満足度
参加者のエンゲージメントの向上を目的とするセミナーで、重要視することが多いKPIとして、満足度があります。また、商談数といったKPIをメインKPIとしつつ、セミナーの質の継続的な改善を目的に、サブ指標として設定し、観測する場合もあります。
主に、開催後のアンケートにて集計し、あらかじめ定めておく基準値と比較し、高いのか低いのか判断し、次回開催の改善に活かしていきます。
アンケートでは、回答項目ごとに段階的に数字を設定し、集計しやすくすると良いでしょう。詳しくは、関連記事にも解説がありますので、よろしければ合わせて参考にしてみてください。
5. とても満足 4. 満足 3. どちらとも言えない 2. あまり満足していない 1. 満足していない |
理解度
満足度と同様、参加者のエンゲージメントの向上を目的とするセミナーで、重要視することが多いKPIです。セミナーの質の継続的な改善を目的に、サブ指標として設定し観測する場合もあります。
開催後のアンケートで、以下のように回答を5段階の数値で設定し、集計時に点数化しやすくするとよいでしょう。
5. とても理解できた 4. 理解できた 3. どちらとも言えない 2. あまり理解できていない 1. 理解できていない |
3. セミナーのターゲットを明確にする
セミナーにおいて、ターゲットの設定は非常に重要です。なぜならば、ターゲットが明確に絞られているかどうかで、企画の具体性や、集客時の訴求のしやすさが、大きく変わるからです。
よくあるセミナーの失敗例に、そもそも「集客したいターゲットが不明確」「集客したい対象が、全く異なる複数のターゲット像にまたがる」といったものがあります。この場合、セミナーを訴求するターゲットに、セミナーに参加するベネフィットをどのように伝えればよいのかイメージしづらくなり、結果としてセミナーの内容や、集客施策のパフォーマンスにも影響を与えてしまいます。
ペルソナとカスタマージャーニーとは
事前に、セミナーのターゲットを明確にしておくために、おすすめなのがペルソナとカスタマージャーニーの作成です。製品やサービスの購買に至りやすい理想の顧客について、一人の人物像として情報を細かく言語化したものがペルソナです。
これがあることにより、セミナーを企画する際に、セミナーで集客したい層について、関係者間でも明確に認識をすり合わせやすくなります。
また、想定しているペルソナが、実際に製品を購入するまでに、どのような感情や行動の変化を起こすのか、それを促進するためにどのような情報の提供や、施策の実施が必要であるのか、といった購買までのストーリーをまとめたものがカスタマージャーニーです。
いずれも、マーケティングの施策を実行する上で非常に重要になりますので、セミナーの開催に関わらず、作成しておくことをおすすめします。
4. コンテンツをターゲットに合わせて具体的に作り込む
ターゲットが具体的に定まったら、そのターゲットが抱えている悩みの解消や、ニーズを満たすことに繋がるセミナーの内容(コンテンツ)を考えます。
時折、目的もKPIもターゲットも明確であるのに、セミナーのコンテンツが作り込まれていないまま、集客に走っているセミナーがあります。こういったセミナーは、集客時に「セミナーでわかること」「セミナーで得られる情報」が具体的に参加者に伝わらず、申込数が減りやすいことはもちろん、ターゲットが明確であるにも関わらず、意図した層が思うように集まらない、といったことが起こり得ます。
たとえ、準備や集客の業務のおける納期に追われていても、コンテンツを具体的にしてから、次のステップに進むようにしましょう。コンテンツを決める際は、以下の項目を具体的にしておきます。
①ターゲットに情報提供する「テーマ」 ②そのテーマを選んだ「意図」 ③セミナーに参加して「わかること」 ※参加者がメリットを感じるものであるほど良い ④セミナーで「話すこと」 ※アジェンダで作成しておきます |
5. セミナーの開催形式を決めておく
セミナーには、大きく2つの開催形式があります。それぞれ、メリットとデメリットがありますので、どういった開催にしたいのかによって、合う方を選ぶようにしましょう。
オンライン形式
特にコロナ禍において、普及した開催形式です。オンライン会議ツールやセミナー専用ツールを用いて、非対面で開催します。
メリットは、会場に参加者が出向く必要がないため、遠方にいる顧客などにも広く参加してもらいやすいといったことが挙げられます。会場の手配や設営、紙の資料の準備といったオペレーションも発生しないため、準備に必要な業務を削減し、手軽に行えることも魅力のひとつです。
デメリットとしては、オンラインで実施するため、主催側は参加者の表情や雰囲気を感じ取りづらかったり、またセミナーの開催中や前後で参加者と1to1で会話をするといった、本来対面で行いやすいコミュニケーションをとりづらい、といったことがあります。
オフライン形式
参加者に、指定した会場に出向いてもらい、対面形式で行うセミナーです。
メリットとしては、顧客と直接会話をしやすく、セミナーの内容以外の配慮や工夫で、参加者の満足度を上げやすいことや、コミュニケーションを取りやすいため、顧客との接点強化にも繋がります。
デメリットとしては、開催までに会場の手配や備品の手配など、ある程度の手間がかかることです。開催に慣れている場合は問題ありませんが、初めて企画する場合は、抜け漏れが非常に発生しやすいので、必ずTODOリストなどを作成し、業務を進めていくようにしましょう。
6. 準備・集客のスケジュールとTODOを早めに確認する
セミナーの開催前から開催後のスケジュールとして、大枠の流れは以下の図のようになります。
セミナー開催におけるTODO
セミナーは、開催まで、そして開催後において、非常に多くの業務が発生します。
企画や集客における業務から、会場設営やオンライン開催用のシステムの手配といったオペレーショナルなものまで、多岐にわたります。セミナーを成功に導くためにも、いずれの業務も漏れてしまわないよう、念入りに確認をしておきましょう。
以下は、セミナーを開催するにあたり、準備しておくべきことをまとめた一覧表です。一覧表に加えて、会社によって必要な準備の内容が異なることがあるため、事前に確認および整理してから進めてみましょう。
▼企画 ✓セミナーの目的の決定 ✓セミナーのターゲットの明確化 ✓セミナーのテーマと内容とタイトルの決定 ✓セミナーのKPIの設定 ✓費用の検討 ✓開催日時と開催形式の決定 ✓登壇者とスタッフの選定
▼集客 ✓告知方法の決定と手配 ※新規集客の場合:広告出稿、イベント集客サイトへの掲載など ※ハウスリストから集客の場合:メルマガやDMの配信、営業担当からの案内 ✓集客媒体に掲載する素材の用意(ちらしやバナー画像など) ✓セミナー告知ページの立ち上げ
▼準備 ✓会場や専用システムの手配 ※オフラインの場合:会議室などの会場 ※オンラインの場合:使用する会議システムやイベントシステムの設定、URL配布 ✓運営マニュアルの用意 ✓スピーカーの登壇資料作成 ✓スピーカーとの事前リハーサルの実施 ✓参加者に開催アラートの連絡 ✓開催後のお礼メールの用意 ✓参加者の特典の準備 ✓参加者アンケートの作成 ✓参加者名簿の用意 ※特にオフライン開催の場合 ✓配布物の用意 ※特にオフライン開催の場合 ✓会場設営や受付、会場までの導線準備 ※特にオフライン開催の場合
▼開催後 ✓お礼メールの送付 ✓参加者特典の送付 ※用意する場合 ✓営業担当者からのフォロー ✓次回のセミナーなどの継続案内 ✓効果測定 |
7. 開催後に行うべきアクションを事前に決めておく
セミナー開催後は、参加者に対してフォローを行い、参加者に次に行ってほしい行動を促します。セミナーの目的によって、参加者にとってほしい行動は様々ですが、基本的に以下のようなアクションをとることがほとんどになります。
BtoCの場合 ・参加のお礼メールを送付 ・他のイベントやセミナー、キャンペーンの案内 ・セミナーに関連する商材の案内
BtoCの場合 ・参加のお礼メールを送付 ・営業担当者からのフォロー ⇒セミナーに関連する商材に興味があるなら商談 ※商談に至らずとも、次のセミナーを案内するなどアプローチを継続 |
お礼メールの送付
開催後は、必ず参加者にお礼メールを送付しましょう。お礼メールは、ただお礼を伝えるためだけではなく、参加者に次の行動を促すために配信します。例えば、参加アンケートを参加者に推奨していた場合、セミナー内だけでなく、開催後のお礼メールでも回答の協力を依頼すると、回答率が上がる傾向にあります。
インサイドセールスからのアプローチ
インサイドセールスとは、電話やメール、オンライン会議といった非対面形式で行う営業活動のことで、内勤営業とも呼ばれます。近年、BtoB企業では、インサイドセールスを導入する企業が非常に増えており、成約率の高い商談を獲得し、外勤営業やクロージングを行う営業担当者にパスする役割を担っています。
BtoBでセミナーを開催する場合、開催後のフォローをインサイドセールスから行う場合が多いです。セミナー開催後、すぐに、効率的に参加者にアプローチできるため、セミナーからの商談獲得や、成約の獲得の確率を向上させることができます。
長期的な追客やフォロー
BtoB、BtoC問わず、セミナー開催後も参加者と定期的に接点をもっていくことは非常に重要です。他のセミナーやイベントの案内はもちろん、お得なキャンペーンや新製品の紹介、普段役に立ちそうな情報の提供など、参加者に最終的にとってほしい行動に促せるよう、定期的なコミュニケーションをとっていきます。
セミナーの集客や、開催後フォローに使える『MAツール』とは
セミナーの集客から、アンケートの取得、開催後のフォローに至るまで行うことができるツールに『MAツール』があります。
MA(マーケティングオートメーション)とは、「購買確度の高い顧客を育て、もしくは見つけて、アプローチ候補として営業担当者にパスするまでの一連の流れを効率化すること」で、それを実行してくれるソフトウェアをMAツール(マーケティングオートメーションツール)といいます。
MAツールがあれば、セミナーのターゲットを顧客リストの中から簡単に抽出することができ、ターゲットに対して集客メールを配信したり、アンケートの取得やお礼メールの配信、Webトラッキング機能による参加者の行動データの取得など、セミナーに関連する業務を一気通貫して効率良く行うことができます。
セミナーにおける、MAツールの4つの活用法
MAツールは、セミナーにおいて以下の4つの活用方法があります。
顧客情報を一括管理
MAツールは、大量の顧客情報をデータで一括管理することができます。また、顧客の属性別などでデータをグループ分け(セグメント)することができ、顧客情報をわかりやすく管理することにも役立ちます。セミナーの集客ターゲットもまとめて管理することができます。
集客メールを配信でき、申込みフォームも簡単に作成
顧客情報を活用し、セミナーへの参加を促す「集客メール」を、対象者に一括配信することができます。セミナーでは、自社がすでに保有している顧客リストに対して集客を行うことも、非常に効率的かつ効果的です。
また、顧客の属性や状況に応じて、メール配信の対象リストや、送付する文面も送り分けることができ、集客を柔軟に行うことができます。フォーム作成機能で、セミナーの集客で必要となる申込みフォームも、簡単に作成し利用することができます。
お礼メールの送付や、アンケートの回収・保存にも便利
集客メールと同様に、参加者の登録情報をもとに、お礼メールを一括配信することができます。また、セミナーのお礼メールに記載することが多いアンケートについても、前述のフォーム機能を利用することで、簡単に回答フォームを作成し利用することができます。フォームから送信された回答結果は、全てMAツール内に保存され管理できます。
開催後のフォローに活用できる
セミナーの参加履歴、お礼メールへの反応、アンケートの回答結果といった情報は、すべてMAツール内で顧客情報と紐づけて管理することができます。また、Webトラッキング機能などで顧客の動きをデータで把握することができ、そのデータをもとにセミナー後のフォローや、次回以降の施策の案内に役立てることができます。
セミナーに役立つシンプルなMAツール『BowNow』とは
BowNowは、国内シェアNo.1※のMAツールで、2024年1月時点の導入社数は14,000社を超えています。運用体制が小規模である企業や、ツールに不慣れな企業でも安心して導入・運用できるよう、「リーズナブルな価格」と「シンプルな操作性」にこだわり、開発・提供されています。有料プランの場合、導入後に無料のカスタマーサクセスやサポートが受けられることも魅力の一つです。
※出典:株式会社DataSign「DataSign Webサービス調査レポート 2024.1」
まとめ
セミナーの企画で抑えておきたいポイントや、セミナーの業務に役立つツールであるMAツールについてご紹介しました。セミナーはオンライン・オフライン関わらず、非常に多くのことに配慮し、企画する必要があります。本記事の無料特典として、以下のようなセミナー開催に向けたチェックリストを用意しておりますので、よろしければ合わせてお役立てください。
セミナー事前準備チェックリスト
年間50本以上セミナーを主催するクラウドサーカスのノウハウをもとに、セミナー開催前の準備をスムーズにかつ漏れなく行うためのチェックリストを作成しました。セミナーの開催をお考えの企業様は是非、お気軽にダウンロードくださいませ。
監修者
クラウドサーカス株式会社 石本祥子
新卒でコンサルティング会社に営業職として入社。3年で営業所長代理を経験後、ベンチャー企業を経て、クラウドサーカス社にマーケティング職として入社。
営業とマーケティング、いずれの経験もあることを活かし、クラウドサーカス社が提供しているMAツール『BowNow』において、マーケティングと営業に関するメディアの監修を含む、Webマーケティングの全域を担当している。