展示会マーケティングとは?展示会を成功させるためのポイントを徹底解説
コロナウイルスの状況も落ち着き、かつては来場者が激減して氷河期を迎えていた展示会場にも春が来て、多くの方々が足を運んでくださるようになりましたね。
そんな中で「まだ出展したことはないけれど展示会に出展してみたい」、「毎年出展しているもののより多くの売上を創出するためにマーケティング戦略を見直しより加速させたい、と考えている企業の方は多いのではないでしょうか。
本記事では、展示会に出展することで得られるメリットや、コンセプト設計・目標や指標の設定のコツから、展示会におけるアフターフォローの重要性まで、「展示会マーケティング」にまつわるTIPsをわかりやすく解説します。展示会で成果を出したい!という方はもちろん、自社のマーケティング・営業戦略のヒントとしてもお役立てください。
準備から展示会後の迫客方法まで!
展示会の効果を最大化させる12の手法
展示会の準備から当日運営、展示会後のアプローチまでを3つのフェーズに分け、各フェーズ毎に展示会効果を最大化するために即実践可能な12の手法をご紹介します。
目次
展示会に出展するメリットとは?
展示会に出展することでどのようなメリットが得られるのでしょうか。ここでは5つのメリットについて、それぞれ詳しくご説明します。
出展メリット1. 一度に多くの見込顧客と接触することができる
多くの来場者がおとずれる展示会では、一度にたくさんの見込顧客と接点をもつことができます。数万人が来場するような大規模の展示会であれば、短期間に数百人分の名刺を獲得できることも。同業種や競合他社を目当てにおとずれる良質なリードを、多数獲得できるのもポイントです。
また来場客のほとんどは情報収集目的でおとずれるものの、中にはあらかじめ企業や商材に狙いを定めておとずれる来場者もいるため、ブースでどのような体験を提供できるかによっては、短期間で多くの受注獲得が見込めるのも展示会ならではです。コンパニオンやグッズ配布を活用して効果的な呼び込みを行ったり、商談までの動線やシナリオを設計したりと、事前準備をしっかり行うことでこの効果を最大化できるでしょう。
とくに事業規模が小さくプロモーションに大きく予算を割けない企業にとっては、一度に多くの見込顧客と接触できる展示会は、非常に有効な手段といえます。顧客ごとにアポをとったり商談したりするよりも時間・コストの両面において効率的な上、見込顧客から多くのニーズや課題を引き出し比較することで、最適な提案につなげるヒントを得られるかもしれません。
出展メリット2. 対面で営業することができる
見込顧客と対面でやりとりができるのは、いわずもがな展示会の大きなメリットです。顔を見合わせてコミュニケーションをとれるため、商材やサービス内容はもちろん、会社や社員の雰囲気全体を非言語情報として伝えることができます。
また相手の表情や言動からより多くの情報を得られるため、ニーズや課題をより的確にキャッチでき、スムーズなコミュニケーションが可能になります。製品を実際に見て触ってもらう、体験してもらう、といった際にも同じ空間で共有できることで、より創造性のあるアイデアを提案できるかもしれません。
対面で直接伝えられるのにはメリットもありますが、相手に不適切な印象を与えないよう、当日の対応の仕方、説明やデモンストレーションなどを事前にしっかりと準備しシミュレーションを重ねておくとよいでしょう。
出展メリット3. 特定のテーマに対して興味がある人に、直接会える
特定のテーマで開催される展示会には、ある程度ターゲティングされた見込顧客が多く集まる点も、展示会に出展するメリットのひとつです。特定のテーマに興味を持つ人、特定の課題を持つ人が多く訪れる展示会の場では、より確度の高い状態の見込顧客との出会いが期待できます。
ある程度方向性の定まった客層であれば、顧客のニーズや課題ごとにカスタマイズした提案を行うことができ、顧客のエンゲージメント向上にもつながります。
出展する展示会を選定する際は、自社の商材が展示会のコアターゲット業界にあてはまっているか、展示会の趣旨に合っているかをよく見極めておきましょう。
出展メリット4. 既存顧客とのリレーション構築
既存顧客を展示会に招待することで、既存顧客とリレーションを構築できるのも、展示会を効果的に活用する方法です。来場していただいた既存顧客に対して、会場であらためて顔を合わせてコミュニケーションをとることで信頼関係を深め、ロイヤリティをさらに向上させられるでしょう。
既存顧客に対して、新製品・新サービスのプロモーションができたり、困りごとがある場合はサポートできたりと、展示会の場はさまざまな用途に応用が可能です。直接コミュニケーションをはかることで、顧客に安心感を与える効果もあります。
また既存顧客に対してもノベルティなどを配ることで満足度向上につながるため、展示会=新規顧客獲得と目的を限定せずに、既存顧客向けの施策としても展示会を上手に活用したいものです。
出展メリット5. ブランディング、認知拡大、宣伝効果
展示会におとずれる多くの来場者に対して、自社の情報を見てもらう機会を増やして、認知拡大をはかれます。たとえ直接話はしていない人、前を通り過ぎただけという人の場合でも、ブースの看板やデモ機・チラシなどの展示物によって、自社・自社商材などを認知してもらえるため、自社のブランディングの一環として大きな宣伝効果を発揮するでしょう。
具体的には、見やすい看板やパッと目を引くような装飾をほどこしたり、ブース数を複数とることで存在感を出したりと、印象にのこるブース設計を心がけます。目立とうとするだけでなく、見やすい位置に伝えたいメッセージを配置したり、会場でしか体験できないデモ機・チラシやパンフレットなどを配置することで、記憶に残る体験を提供できるとよりよいです。また展示会へは継続的に出展することで、認知を積み上げていく効果も期待できます。
展示会を成功するためで必要な考え方
展示会は、ただ出展すれば成果が出るというわけではありません。展示会を成功させるために必要な考え方について、二つの軸から見ていきましょう。
展示会の目的をはっきりさせる
なぜ展示会に出展するのか目的をはっきりさせた上で、目的を見失わないように展示会を進めていくことが大切です。
展示会の主たる目的は受注拡大・売上増加ですが、細分化すると以下のように様々な目的があります。
- 確度の高いリード獲得や新規顧客との接点創出
- 製品・サービスの認知拡大
- 自社のブランディングや製品サービスの認知啓蒙
- 短期間で多くの商談活動
- 既存顧客のフォローアップ
- 市場や競合他社の動向調査
展示会は主に一般向けに開催される「PR型」と、顧客とコミュニケーションを取る「交流型」、商談や情報収集を目的とする「商談型」に分けられます。何の展示会に、どういった目的で出展するのかはっきりさせましょう。
また展示会ごとに訪れるターゲットオーディエンスを明確にし、来場者の関心ごとやニーズを展示内容に反映させることでより大きな成果を出せるでしょう。それぞれの目的のためにはどのような展示内容が効果的か、適切なプロモーション戦略を立案していきます。
展示会をマーケティング活動の一環として捉える
展示会はあくまでもマーケティング活動の一環です。示会に出展することがゴールではなく、マーケティングにおける展示会の役割を明らかにして、マーケティングにおいて創出できる効果も視野に入れ実施しましょう。
マーケティングにおいて、来場者からのフィードバックは重要な情報源です。展示会において直接説明を行うことで、アピールしたい製品やサービスの魅力をより具体的に伝えることができるだけでなく、得られたフィードバックによりマーケティング戦略の改善に活かすこともできるのも重要なポイントです。
また展示会への出展は、ブランディングの面でもマーケティング活動に大きく寄与します。ブースのデザインやスタッフの対応など、企業のイメージを反映させたプレゼンテーション、インターネット上では伝わらない非言語コミュニケーションにより、ブランディングをさらに向上させる効果が期待できます。
コンセプトを決める
展示会出展において、ブースのコンセプトを決定するのはとても重要なプロセスです。展示会の来場者は、業種・役職・来場目的なども人によってさまざまな上、製品やサービスに対する検討レベルやポテンシャルにもバラつきがあります。だからといって、すべての条件のユーザーを囲い込むために万人受けするような訴求をしても、数多くのブースの中に埋もれてしまうでしょう。
そのためコンセプトを決める上では、「出展する展示会」に対して「自社の製品やサービス」で「どのようなユーザー向け」に「どのような内容・強みを訴求するか」を考えることが重要です。市場や出展する競合他社も想定して、ブースでどのようなコンセプトを押し出すかを決定しましょう。
簡易的にコンセプトを設計するフレームワーク
コンセプトを決める前には、「ペルソナ設計」を行うのがおすすめです。展示会はほとんどの場合、前回開催時の展示会情報を公開しているため、ここから業種・部署・競合の出展状況などを分析し、ペルソナを明確に定義します。このペルソナにとって魅力的なコンテンツはなにかを考え、目標設定やブース企画をおこなうとよいでしょう。
ペルソナ設計などゼロベースで構築するのがむずかしい場合は、以下のような簡易的なフレームワークが役立ちます。ぜひ一度自社商材の情報をあてはめて考えてみてください。
展示会の出展効果を出すためのポイント
展示会出展によって効果を出すためには、かならず抑えておくとよいポイントがあります。ここでは、効果を最大化するために重要な3つのポイントについて見ていきましょう。
目的と目標を設計する
展示会への出展によって効果を最大化するには、目的=「なぜ展示会に出展するのか」、目標=「展示会出展によって達成したい目標は何か」を明確に設計することが大切です。目標設定をすることで、ターゲットを明らかにしてニーズにあった情報を提供できる点は、大きなメリットといえます。
近年、インターネットの普及やデジタル化が進んだことで、製品・サービス情報の多くはオンラインで入手可能できるようになりました。そのため展示会への来場を促すには、ユーザーが実際に体験できるようなインタラクティブな情報を提供し、来場者が求めているもの+αの価値をいかに提供できるかがポイントになります。
展示会出展の目標は大きく3つに分けられ、1つは「案件獲得」です。これはナーチャリングを経て商談につなげられるようなリードの獲得と、会場で商談を進めるふたつのパターンがあり、それぞれに適切なブース設計が必要です。2つめは「認知度向上」で、自社ブースのテーマカラーやパネルで発信するメッセージなど、効果的なプロモーション戦略を構築し、自社のブランドイメージを固めていきます。3つめは「既存顧客とのリレーション構築」で、すでに構築された関係を展示会を通してよりよいものに磨いていくことで、アップセルやクロスセルを狙ったり、紹介による新規獲得を狙ったりします。
「営業案件の獲得」を目的にした際の、KPI例
KPI(Key Performance Indicator)は、目標の達成度をはかる指標のこと。「営業案件の獲得」を目的とした場合、設定するとよいKPIの例には以下のようなものがあります。数値はあくまでも参考にご覧ください。
- 名刺交換数: 展示会で集めた名刺、リード訪問者数のことです。多ければ多いほど案件につながる可能性も大きくなります。
- 有効名刺数: 獲得した名刺のうち、有効リードの数で、潜在層のリードも含みます。リードの質はアンケート調査などで測定することもできます。
- アポ獲得数: リードの中から、新規顧客として獲得した人数をカウントします。
- 案件化数: 展示会を通して案件化・商談化した数です。
- 受注数: 展示会を通して受注を達成した数です。
名刺のランク分けとランク毎の目標獲得枚数と次回アクションを決める
KPIに、展示会で獲得する名刺の「枚数」を設定するのもひとつですが、業界や製品サービスによっては、見込度の高い顧客が限られてくることも。
このようなケースでは、獲得する名刺に対してランクを設定することで、リードの獲得状況を可視化できます。たとえば「ターゲットとなる業界かどうか」「決裁権をもつ役職か」「検討度合いはどうか」といった軸で、ランクを設定します。その上で、ランクごとに目標となる名刺枚数や、ランク別にどのような情報を提供するか、どのような内容で話をすすめるかを決めておくとよいでしょう。
展示会後、顧客のニーズ毎にアプローチを行う
展示会で集めたリードからひとつでも多くの商談を創出するためには、アフターフォローが非常に重要です。展示会の場で商談が成立するケースは全体の割合では少ないため、将来的に受注につながる案件を生み出すアフターフォローは、一連の展示会施策において重要なステップといえます。さらに顧客のニーズに沿ったアプローチを行うことで、成果を最大化できるはずです。
まずは顧客の属性ごとに分類した顧客リストを作成し、フォローアップのタイミングを決定します。展示会後のフォローアップの方法は、即日でアプローチできる「お礼メール」はその汎用性の高さからよく用いられますが、確度の高いリードに対しては電話やDM郵送などの方法を併用するのも効果的です。
展示会後のアプローチを迅速に行うには、あらかじめフォローアップを行う担当者や、フォローシナリオを設計しておくとよいでしょう。また、顧客の購買検討フェーズや興味のある商材ごとにセグメントを設けておいたり、配信するコンテンツを用意したおいたりと、事前準備を入念に行うことでより効果的なアプローチが可能になります。
展示会後は永続的にフォローする
展示会後のフォローアップは、中長期的な視点で実施しつづけることが大切です。展示会後のフォローを怠ってしまうことで、せっかく獲得したリードや受注機会を逃してしまう可能性があるだけでなく、展示会でせっかく名刺を獲得したものの見込なしと判断し放置してしまったリードが、数年以内に競合他社から購買しているといったケースは実は少なくありません。
見込顧客と長期的にリレーションシップを構築していく視点を持つことで、商談を生み出すチャンスを増やせるはずです。顧客のニーズを把握して、必要な情報を提供するなど丁寧にナーチャリングしていけば、競合他社との差別化をはかって優位性を築くこともできるでしょう。
展示会の効果測定と振り返り
多額の費用や労力を投じて展示会に出展するからには、しっかりと成果を実感したいものです。展示会で確実に成果を出すためには、展示会ごとに効果測定をおこなって振り返り、次の展示会に活かしていくことが重要になります。効果測定、分析のふたつのステップで順に行っていきましょう。
KPI指標に沿って効果測定
あらかじめ設定したKPI指標に沿って、展示会によってどのくらい成果が出せたか効果測定を行います。
獲得した名刺の中で、競合他社の偵察や関係者などの見込客ではないものは除外して有効名刺数を算出しましょう。またBtoBで取り扱われる高額商材などはとくにその場で即決となるケースは少ないため、アポ獲得数や案件化数は、展示会の成果を測る重要な指標となります。より正確な測定のためには、接客・アポ・案件化の定義をあらかじめ区別して設定しておくことが大切です。
受注数はもっともわかりやすく展示会の成果を測れる指標ですが、展示会の目的に既存顧客とのリレーション構築を設けている場合は、LTVによって継続的に受注しているかを測定し、合わせて判断するとよいでしょう。
ROIと環境の二軸で分析
展示会の効果検証は、具体的な数値であるROIと、展示会当日の気候や自社ブースの位置などの環境による影響の二軸で分析していきます。ROI(Return On Investment)とは、投資額に対してどれだけ利益を出せているかという指標です。どの出展社にとっても、出展費用以上に成果を出せているかは、非常に大きな判断基準となるはずです。
ROI(%)の計算式は「(利益)÷(投資額)×100」
ここでいう、展示会における(利益)=(出展にかかる費用)-(出展によって得た効果や売上)によって示され、ROIの値が大きいほど費用対効果が大きいと考えられます。
受注まで数年かかることもあるBtoBの商材においては、展示会のROIを正確に出すのはむずかしいともされていますが、一般的には獲得した名刺1枚・商談1件あたりの費用を割り出すことで算出します。
ここに展示会開催日の天候や、ブースの位置やブース数など環境的要因も影響してくるのが、展示会の正確な効果測定測がむずかしいとされる所以です。このような外的要因も重要なデータのひとつとして、前回出展時の記録などと比較することで改善に役立てていくとよいでしょう。
展示会マーケティング戦略のポイント
インターネットが普及し、だれもが気軽に情報を入手できるようになったことで、展示会へただ出展するだけで成果があがる時代は終わりつつあります。しかしデータによる効果測定と振り返りを行うことで次回への改善ポイントを明確にできれば、展示会は、まだまだ十分価値のある施策といえます。また、展示会は出展したその日に効果が出るわけではないため、中長期的な視点でリードを育てていくことであらたなビジネスチャンスにつなげることも可能です。展示会戦略のポイントは、以下3点にあります。
- 有効名刺獲得数を増やすコンセプト設計
- リアルタイムでのPDCA
- 事後フォローで中期的な成約を増やす
このポイントをしっかりおさえて実践し続ければ、必ず成果を実感できるようになるはずです。とくに展示会はアフターフォローの重要度が非常に高く、実際に弊社でも「2年越しに受注した」というケースも多くあります。
リードのフォローアップにご活用いただける弊社のMAツール「BowNow」は、展示会追客にも非常に有用なツールです。展示会で獲得したリード情報を「BowNow」に投入して管理すれば、ユーザーごとに効果的なメールアプローチが可能。最初はそこまで検討度合いが高くないリードでも、ナーチャリングしながら追客することで、放置することなく適切なタイミングでアプローチできるようになります。
またリードの行動ログが可視化でき、マーケティング担当・営業担当それぞれのタスクが明確になるため、部署の垣根をこえて営業活動に成果を出せるようになります。 展示会で獲得したリードのアフターフォローにおける、多くの課題を解決できるMAツール「BowNow」の情報はこちらをご覧ください。
お礼メール作成のポイント
展示会マーケティングの効果を高めるには、お礼メールも重要です。お礼メールのポイントは、「顧客に最適なメール」を送ること。すぐに導入したいと思っている人と、会社の指示でとりあえず来たという人に同じメールを送っても効果はありません。
確度が高い人は、問い合わせにつながるような設計のお礼メールを、確度が低い人は興味関心を高めるようなものを送信します。
展示会前にセグメント分けをして、お礼メールのテンプレートを作る
展示会前に、「すぐ商談につながるリード」「興味関心があり継続フォローで育成するリード」などのセグメントを用意しておき、名刺交換をした際、すぐに分類できるようにしましょう。
展示会後にお礼メールを素早く送信できるよう、セグメントごとにお礼メールのテンプレートも用意します。自社のブースを思い出してもらえるように、ブースの写真を添付する、といった工夫があるとより効果的です。
展示会中は名刺を分類
展示会中は、訪問者の反応や検討状況を見て、展示会前に用意したセグメントに名刺を分けていきます。この際、決裁権の有無についても考慮すると良いでしょう。なお、名刺管理ソフトなどを利用している場合は、後で大量の名刺データを取り込む作業が残らないよう、手が空いた時間にコツコツとデータ化するのがおすすめです。
展示会後は早めにお礼メールを送信
展示会が終了したら、早めにお礼メールを送信しましょう。時間が経てば経つほど、展示会での記憶が薄れてしまうため、早めにフォローすることが重要です。
できれば当日中、顧客が会社に戻った時にメールが届いていると、見てもらえる確率が高まります。 遅くても翌営業日までの送信がおすすめです。
熱心に話を聞いてくれた訪問者がいたら、展示会中に会話をした内容を入れるなど個別に文面をチューニングして、印象に残るメールを作成するとより良い効果が期待できます。
フォローアップも重要
確度の高い顧客は、営業が直接フォローするのも良いでしょう。その際、お礼メールは開封しているか、URLをクリックしているのかなどの動きを見てからアプローチするのがおすすめです。MAツールを導入している場合は、サイトを見ているのか、どのページを見ているのかなどを確認すると、商談がしやすくなります。
MAツールを利用した成功事例!展示会リードからのアポ獲得で順調な滑り出し|スターティアレイズ株式会社
スターティアレイズはRPAやOCRを提供する業務自動化ソリューション事業を行う企業様です。同社は展示会やセミナーは頻繁に行なっていたものの、どのリードからの問い合わせが何件あるか、どのリードからの受注率が高いかなど、施策の費用体効果を把握できずにいたことを課題に感じ、BowNowを導入。
展示会で名刺交換した約2,000件のリストに対し、BowNowでお礼メールをお送りしました。その次に、お礼メール送付顧客の中から、「メール配信後1週間の間で、メールからサイトへアクセスし、4PV以上ページを閲覧したお客様」という特定のアクションした人を条件に絞り込み、電話でのアプローチを行いました。
結果的にアポ率が40%以上を記録しました。これは、もちろん営業のテレアポの力あってこそですが、営業担当も「これだけアポが取れるのにびっくりした」と喜んでくれました。
詳しくはこちら:大きな展示会をきっかけにBowNow利用を促進展示会リードからのアポ獲得で順調な滑り出し|スターティアレイズ株式会社
展示会で来場者を増やすには?
集客で失敗する展示には、以下のような要素があります。
- 出展目的が不明瞭で集客施策も曖昧になっている
- スタッフが多すぎるなど、ブースに入りにくい雰囲気がある
- 事前集客をしていない 、ブース設計の失敗
出展の目的・目標が曖昧だと、集客施策も打ち出せません。まずは出展目的を明確にしましょう。多くの来場者は、事前にどのブースを回るかある程度計画を立てています。事前にSNSやメールで集客を行うのも大切です。「話を聞いてみたい」と思わせるような告知を考えましょう。
また、何を提供しているのかがわかりにくいブースは避けられる可能性が高いため、「何を扱っているのか」が伝わるようなブースを設計してください。色が目立つ、ロゴが分かりやすいなど目に留まりやすく、良い印象を与えられるブース設計を考えてください。
弊社クラウドサーカスの場合は、ノベルティアイテムを用意して立ち止まってもらい、そこからブースへ来てもらうような流れを作って集客をしています。
面白い集客アイデア
ブレーキパッドやディスクローターなど、ブレーキパーツを専門に販売・企画・開発を行う株式会社ディクセル様は、展示会でARスロットを導入し、多くの集客に成功しました。
展示ブースにあるQRコードをスキャンすると、ARスロットがスタート。当たりが出ると、プレゼントがもらえるほか、スロットが終わったら自分に最適なブレーキパッドがわかる、「ブレーキ診断」が行えるというものです。
遊び心のある企画を導入した所、ARのアクセス数は約2000PV、ブレーキ診断は約700PVになり、多くの集客につながりました。
このほか、デジタルサイネージを利用して目立たせたり、VRが体験できたり、試食会、ワークショップ、トークショーなど来場者が参加・体験してコミュニケーションが取れたりするなど様々な企業が工夫して集客を行っています。
まとめ
展示会マーケティング、展示会を成功させるためのポイントについて解説しました。展示会は実施の段階ももちろん大切ですが、その成果をマーケティングでどのように活かすか、という観点が非常に重要です。展示会実施にバタバタしてしまって結局成果が出たのかわからない、ということにならないよう、戦略的に実践できるよう事前準備を重ねて、また実施後はしっかりと振り返りをおこなうことが大切です。有効な名刺をよりわけて適切なフォローアップを行うことで、確度の高い顧客へとナーチャリングし、より多くの受注を獲得できるでしょう。
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展示会の効果を最大化させる12の手法
展示会の準備から当日運営、展示会後のアプローチまでを3つのフェーズに分け、各フェーズ毎に展示会効果を最大化するために即実践可能な12の手法をご紹介します。
監修者
クラウドサーカス株式会社 石本祥子
新卒でコンサルティング会社に営業職として入社。3年で営業所長代理を経験後、ベンチャー企業を経て、クラウドサーカス社にマーケティング職として入社。
営業とマーケティング、いずれの経験もあることを活かし、クラウドサーカス社が提供しているMAツール『BowNow』において、マーケティングと営業に関するメディアの監修を含む、Webマーケティングの全域を担当している。