1. TOP
  2. media
  3. コラム
  4. BDRとは?SDRとの違い・進め方6ステップ・注目のインサイドセールスとの関係も解説

BDRとは?SDRとの違い・進め方6ステップ・注目のインサイドセールスとの関係も解説

2023/12/30 (公開:2023/05/13)
BDRとは?SDRとの違い・進め方6ステップ・注目のインサイドセールスとの関係も解説


昨今、「インサイドセールス」という役割に注目が集まると同時に、「BDR」や「SDR」という営業手法の重要度が高まっています

本記事では、この2つの手法のうち特に「BDR」について、基本知識から、6ステップの実践的な進め方、混同されやすい「SDR」との違いについてわかりやすく解説します。

この記事とおすすめの無料資料

これから始めるインサイドセールス

今後の営業活動や商談獲得においてインサイドセールスは重要な役割となります。本書ではインサイドセールスを立ち上げるにあたって必要なステップについて紹介しています。

無料ダウンロード

 

 

BDRとは?

BDRは、「Bussines Development Representative」の頭文字を取った略称です。ターゲットの企業規模といった属性を戦略的に設定した上で、ターゲットにメールや電話、紹介といった様々な手法を駆使して一から能動的にアプローチするという、「アウトバウンド」を主体とした顧客開拓の方法を指します。

ターゲットは、主に「中堅企業・大企業・官公庁」など、いわゆるエンタープライズと呼ばれている企業です。
ターゲットにこちらから情報を発信しアプローチをかけていく戦略的な働きかけで、自社商品・サービスと親和性が高い顧客との商談の獲得を目指します。

 

 

SDRとの違い

BDRとSDRの違い

 

SDRは、「Sales Development Representative」の頭文字を取った略称です。アウトバンドを主体とするBDRとは対極にあり、主に自社のWebサイトからきた問合せや、展示会で名刺交換をした来場者など、マーケティングの施策を通じて獲得した見込み顧客に対し、メールや電話といった手法を駆使してアプローチする、「インバウンド」を主体とした顧客開拓の方法を指します。

 

SDRで主にターゲットとなるのは、「中小・中堅企業」など、いわゆるSMBと呼ばれている企業です。見込み顧客自ら、もともと何らかのアクションを起こして自社と接点を持っていることが多いため、導入意欲が高く、受注までの時間が比較的短いというメリットがあります。

 

 

なぜいま、BDRとSDRが話題になっているのか

BDRやSDRが話題になっている背景には、オンライン化に伴いインサイドセールス導入の重要性が増しているという背景があります。

これまで対面でのコミュニケーションが重視されてきた営業活動の代わりに、オンライン商談を導入し始めた企業が増え、非対面での営業ニーズが急増しています。

 

また、そのような背景に加え、購買のきっかけとなる情報をWeb中心に収集するといった「顧客の購買行動の変化」や、少子高齢化に伴う「人手不足」といった要因から、インサイドセールスの重要性をさらに高まっています。

では、なぜインサイドセールスの中でもBDRが重要とされているのでしょうか?次章で詳しくご紹介します。

 

 

BDRが重要な理由

なぜ近年、BDRが重要視されているのでしょうか。その背景には、エンタープライズ戦略の重要性が増しているという事情があります。

現在、日本市場の付加価値額はエンタープライズ企業が半数を占めているとされています。就業人数が多いエンタープライズ企業を開拓すれば、取引先が少なくても十分な収益を見込めるため、自社収益基盤構築のためにBDRは非常に重要な戦略なのです。エンタープライズ企業は資本力があるため、価格改定の時でもマージンを確保しやすいというのもメリットです。

 

また、中小企業や中堅企業などを指すSMB(Small to Medium Business)の開拓に限界が見えてきているという理由もあります。日本のSMB市場がもともと小さいということに加え、SaaSビジネスが成熟期を越えて停滞期に入った場合、SMBではそれ以上の成長を見込めなくなってしまいます。

このような理由から、エンタープライズ開拓に向けて積極的にアプローチすることができ、企業の成長戦略のカギを握る「BDR」が非常に重要だと考えられるようになりました。

 

 

BDRの成功に欠かせない『ABM』とは?

「Accounts Based Marketing」の頭文字を取った略称である「ABM」は、自社商品と親和性の高いエンタープライズ企業やSMB企業を優良企業と定義し、その企業ごとに最適なアプローチを行う営業手法を指します。
ターゲットには、エンタープライズ企業を設定することが多いのですが、SMB企業が全企業のおよそ99%を占める日本の市場においては、自社製品と親和性があり狙い目となるSMB企業があれば、一定数はターゲットとして定めて開拓活動を行うと、事業成長のチャンスを広げることができます。

 

BDRの成果を最大化するABMには、3つのポイントがあります。以下で詳しくご紹介します。

 

 

BDRの成功に欠かせないABMのポイント3つ

BDRを成功に導くABMですが、実践にあたり抑えておくべきポイントに、どのようなことがあるのでしょうか?

ABMの3つのポイント

①LTVの高い顧客セグメント発掘・分析

まず、ABMを実践するにあたっては、LTVの高い顧客セグメントの発掘・分析をして、自社にとっての優良企業を絞り込んでいくことが大切です。絞り込みの際には、顧客と取引を開始してから終了するまでどれくらいの利益を得られるかの「LTV(Life Time Value)」を考慮します。また、入手した企業データとMAツールやSFAツールなどのつながりを活用して、顧客に優先順位をつけていくと良いでしょう。

選定基準は各社で異なるため、自社で重要指標と位置づけているものから検討することをおすすめします。「相性の良い部門や業種/従業員数/利益幅/市場での影響度/ビジネスモデル/リピーターになる可能性」など、さまざまな観点から分析を行い、顧客セグメントを決定しましょう。

 

参考記事:MAツール(マーケティングオートメーションツール)とは?

 

 

②組織構造とキーマン情報の取得

優良企業を絞り込んだら、顧客企業の組織構造と、組織のキーマン(意思決定者やインフルエンサーなど)に関する情報を取得しましょう。特に組織構造の把握はとても重要なポイントです。
事業部ごとに意思決定を行う企業や、部門を横断して活動するセントラルマーケティング体制を採用する企業など、企業によって意思決定の流れやキーマンは異なります。基本的にエンタープライズ企業は組織体制が複雑だということを覚えておきましょう。管轄部署の部長が必ず決定権を握っているわけではなく、キーマンや予算の出所が変わることは十分ありえるので、間違いのないように組織体制を把握することが大切です。

 

また商談を行ったことがある企業の場合、自社に良い関係性を築いた営業担当者がいるケースや、ターゲット企業のキーマンとつながりのある人が顧客の中にいるケースも考えられます。最短ルートで組織構造とキーマン情報を取得し、効率の良い戦略を建てられるようにしましょう。

 

 

③必要な情報を最適な方法とタイミングで提供する

効果的なABMを実践するには、それぞれのターゲットに合わせた施策を行うことが重要です。ターゲット顧客が抱えている課題やニーズに対して、最適な情報を最適なタイミングで提供しましょう

このような1to1のアプローチを行うにあたっては、ターゲット企業の事業や戦略、人材・広告投資といった情報の収集が必要です。また、アウトバウンドの施策を実施する際には企業のIR情報や決算情報、企業予想などのデータも参考にして、よりニーズにマッチする情報を発信します。ターゲット企業に有益な情報を提供し、顧客ロイヤリティを向上することができれば、長期的な契約も見込めるでしょう。それによってさらに効率的なABMの実践を期待することができます。

 

 

顧客の属性別に解説!BDRにおけるお薦めのアプローチ

顧客の属性によって、BDRの活動の方向性は変わります。ここでは、おすすめのアプローチ方法を2つご紹介します。

 

①エンタープライズの新規顧客:電話やメールだけではない、DMや手紙なども取り入れたアプローチ

エンタープライズの新規顧客を開拓する際は、組織の構造や、キーマンの所在、関連部署のミッションや役割など、ターゲットと接点を持ちやすくなる情報を、事前に集めて行動に移します。これまで接点がなかったエンタープライズ企業のキーマンへのアプローチは、DMや手紙の送付も有効なアプローチ手段の一つです。メールアドレスの取得や営業電話が難しいとされているエンタープライズ企業でも、DMや手紙を私信として送ることで、開封してもらえる可能性が高まるのです。

広告要素の強いDMだと仕分けの際に捨てられてしまうことがありますが、部長や役員宛に届いた郵送物はその心配も少ないでしょう。手紙には、手紙を送った経緯や商談のメリットなどをわかりやすく記載することも大切です。
またDMや手紙を送ったあとは、必ず電話でも直接フォローを行い、商談創出を目指しましょう。

 

 

②既存顧客:他の商材のアップセルや、未契約部門へのアプローチ

既に顧客となっている企業のグループ企業や関連会社がターゲット企業の中に含まれている場合は、そこにチャンスがあるといっても過言ではありません。

関係を構築している担当者から別部門の担当者を紹介してもらったり、クロスセルを図って担当者に再度アプローチを行ったりするのも良いでしょう。同一企業や関連企業の売上アップを行うこともBDRの役割といえます。既存の顧客に潜む足がかりを見つけて、積極的に働きかけましょう。

 

 

BDRの具体的な進め方6ステップ

実際にBDRを始めるにあたっての、具体的な進め方を見ていきましょう。全部で6ステップあります。

BDRの具体的な進め方6ステップ

①基本方針とKPIの決定

前述までの通り、BDRは場当たり的に顧客にアプローチする開拓方法ではなく、「ここを開拓できれば、自社の事業成長に大きくメリットがある」と考えられるターゲットを設定し、戦略的に開拓していきます。そもそもどういったターゲットを開拓すべきなのか?開拓の難易度はどのくらいであるのか、実際開拓していくためにはどういった手段が適切であるのかといった議論を重ねながら、開拓の方向性を定めておきましょう。

また、方向性が決まったら、具体的にどのくらい開拓すれば、自社の売上や利益に繋がるのか?という観点から逆算し、活動の指標やKPIを定めておくことも重要です。エンダープライズ企業の開拓は、一般的に時間を要するため、成果が出るまでの期間を最低でも3カ月から半年、難易度の高い開拓であれば、1年といった期間を設定してもよいでしょう。

 

 

②最適なアプローチ方法の確認

BDRによる顧客開拓は、メールや電話、紹介やDMなど、様々な手法を駆使します。特にエンタープライズ企業のキーマンや担当者の場合、自身のミッションの達成に必要な製品・サービスなのか?役に立つ情報を提供してくれる企業なのか?など、シビアに見ている場合が多いです。電話でアプローチする際や、DMや手紙を送る際も、ターゲットにとってメリットのある内容を常に考え、かつそれを端的に伝えられるよう、準備をしておくことが肝要です。

 

 

③決裁フローと組織図の把握

BDRでは、キーマンとの関係構築が最も重要なプロセスです。そのためにまず、ターゲット企業の決裁フロー・組織図・キーマンなどの情報をできるだけ早く把握し、「誰にとって有益な情報であるべきか」ということを理解しておきましょう。

 

先述しましたが、エンタープライズ企業は決裁フローや組織図がとても複雑で、承認ステップも長いという傾向があります。決裁フローなどの重要情報が把握できていないと、ターゲット企業を見込み顧客まで引き上げることができても、フィールドセールスの提案が伝わらなかったり、商談からのリード期間が長引いたりしてしまいます。

既存取引先がグループ会社や関連企業にあるようなら、あらかじめ担当者に連絡をとり、グループや他部門の組織図を把握しておくとスムーズに進みやすいでしょう。

 

 

④電話・メール・DM・紹介などによるアプローチ

ステップ②で検討した方法で、ステップ③で把握した組織構造をもとに、ターゲットにアプローチしていきます。ターゲットによって、接点をもちやすい方法は様々なので、一度繋がらなくても、手を変え品を変えアプローチしていくことが重要です。嫌われない頻度および方法で、アプローチし続けていけば、ターゲットの興味関心を引けた段階で、窓口が空くことがあります。

 

 

⑤ターゲットと接点ができたら、情報提供とヒアリングを行う

ターゲットと無事に接点を持てた場合、即時商談化させることも重要ですが、むやみに商談化させたところで「商談はできたけど、成約に至らなかった」ということが起こり得ます。BDRで一番重要なことは、ただ商談を獲得することではなく、成約しやすい商談を多く獲得することです。

仮に、ターゲットと接点を持てたとしても、明らかにいまニーズがない、商談をしても興味関心をひける可能性が薄い企業については、見込み度が上がった段階で商談化させられるよう、長期でフォローする対象としてプールしておきます。プールしているあいだは、ただ放置してしまうと、見込み度の変化に気づくことができず、競合に流れてしまうケースがあるので、定期的に接点を持ち、ターゲットにとって役に立ちそうな情報を提供できるようにしておきましょう。

 

 

⑥最適なタイミングで商談化させる

ステップ⑤で情報提供を続け、ターゲットが自社の製品やサービスに興味関心を示した段階で、商談化させます。ステップ⑤の情報提供を通じて、ターゲットと信頼関係を築けていれば、必要なタイミングで商談を獲得することで、成約率の高い案件を獲得することができます。

 

 

BDRの実践に効果的!インサイドセールスとは?

インサイドセールスは、電話やメール、Web会議といったオンラインの手法を駆使して顧客開拓を行うことや、それを専門に行う役割のことを指します。見込み度の高い顧客を見極めて商談化させたり、見込み度の低い顧客に対しては、電話やメール、DMの送付といった非対面でのコミュニケーションを通じて信頼関係を構築し、見込み度を高める活動(リードナーチャリング)を行います。

昨今においては特に、限られた営業リソースをうまく活用し、事業の成長を実現していくために、インサイドセールスという役割が非常に注目されています。BDRに興味があり、取り組むことを検討している企業は、同時にインサイドセールスの導入も検討してみると良いでしょう。

 

関連記事:インサイドセールスをわかりやすく解説!成功させるための3つのポイント

 

 

まとめ

本記事では、BDRの基本情報からSDRとの違い、始めるにあたっての具体的な進め方、インサイドセールスとの関係性について詳しくご説明しました。

SDRと動きが全く異なるBDRですが、BDRで成果を出すことができれば、事業の成長に大きく貢献できるでしょう。いざ取り組もうにも、難しく感じる企業もいらっしゃると思いますが、トライ&エラーを前提にしつつ、まずは一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。

この記事とおすすめの無料資料

これから始めるインサイドセールス

今後の営業活動や商談獲得においてインサイドセールスは重要な役割となります。本書ではインサイドセールスを立ち上げるにあたって必要なステップについて紹介しています。

無料ダウンロード


MAツールの選定にお困りではないですか?

BowNowは、2015年のリリース以降、中小BtoB企業を中心に多くのお客さまのお悩みに寄り添ってきました。
当社にお問い合わせいただくお客さまの多くが

・MAツールが何のためのツールなのかイマイチよく分かっていない
・MAツールの種類が多すぎて自社に最適なMAツールが分からない
・自社でMAツールを導入すべきタイミングなのかが分からない

のように「そもそもMAツールって何ができるの?」という検討の入り口で悩まれています。

BowNowは、日本の中小BtoB企業でも使いこなせるMAツールとして、「シンプル」「低コスト」「使いこなせる」をコンセプトに開発されたMAツールです。 まだ検討の入り口でお悩みのご担当者さまもお気軽に当社にご相談ください。

BowNowを簡単&まとめて知れる資料はこちら(概要・機能・料金を紹介)

自社に近い事例を知りたい、導入の不安の解消したいなら無料相談

BowNowとは

BowNow誕生秘話


このコンテンツを読んだ方へおすすめの記事:
マーケティングオートメーション(MA)とは?基礎知識から機能・メリット・事例までわかりやすく解説




contact

BowNowのサービス概要資料や、
MAツール活用に
役立つ資料を
無料で
ダウンロードできます

サービス資料をダウンロードする

BowNowに関するお問い合わせ、
無料相談は
こちらよりお気軽に
ご連絡ください

お問い合わせ
アカウント発行