見込み客とは?8つの獲得方法と、3つの育成手法をご紹介
見込み客とは、「将来的に自社の商品やサービスを購入する可能性がある顧客」のことです。見込み客には、すでに商品やサービスに興味関心を持っている「顕在顧客」と、まだ認識していない「潜在顧客」が含まれます。営業やマーケティング活動において、この層の拡大と育成は非常に重要です。本記事では、見込み客の基礎知識から獲得方法、育成方法までご詳しく紹介します。
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目次
見込み客(見込み顧客)とは
未来の顧客になり得る存在、それが見込み客です。たとえば、無料サービスの利用、メールマガジンの登録、資料請求、セミナー参加といった行動をする人が見込み客にあたります。見込み客には、商品やサービスをまだ知らない「潜在顧客」と、すでに認知している「顕在顧客」の両方が含まれます。また、「顕在顧客」のみを指して使われることもあります。
見込み客と潜在顧客の違い
ここでは、顕在顧客=見込み客として定義する場合の、潜在顧客と見込み客の違いを紹介します。見込み客と潜在顧客は、どちらもまだ顧客ではありません。しかし、商品やサービスへの関心の度合いが異なります。
区分 | 説明 | 例 |
---|---|---|
見込み客 | 商品・サービスに興味を持ち、購入の可能性がある顧客 | 資料請求をした人、問い合わせをした人 |
潜在顧客 | 自社の商品・サービスをまだ知らない、または必要性を感じていない顧客 | 特定の業界で働くすべての人、地域住民全体 |
見込み客は、商品やサービスへの関心があり、購入の可能性がある顧客です。たとえば、セミナー参加や資料ダウンロードを通じて積極的に情報収集している人々が該当します。
一方、潜在顧客は、自社の商品やサービスの存在や必要性に気が付いていません。しかし、商品やサービスの存在や必要性を認識すれば、潜在顧客は見込み客に変わります。見込み客に対して企業は、購買意欲を高める働きかけを行い、潜在顧客に対しては、まず自社製品の存在を知らせる施策を行うことが大切です。
潜在顧客→見込み客→優良顧客への育成が大切
ニーズが顕在している見込み客は受注につながりやすく、営業しやすい顧客です。しかし、市場全体の顧客母数で見ると、潜在顧客の方が圧倒的に多いのが現状です。企業の持続的な成長には、潜在顧客の獲得と育成が欠かせません。
大きな利益を求めるなら、見込み客にアプローチしつつ、潜在顧客を顕在化(見込み客化)させる施策が求められます。また獲得した顧客に離脱されないように、優良顧客へ育成していくことも大切です。この育成をスムーズに進めるためには、各ステップにおける戦略が重要です。
潜在顧客へのアプローチとしては、Web広告やSNSの活用、セミナー開催などが考えられます。見込み客には、メールマガジンや個別相談会などで関係性を深め、購買を促進します。そして、顧客になった後も、アフターフォローや新商品・サービスの紹介などを通して、優良顧客へと育成します。この一連の流れを構築することで、安定した顧客基盤を築き、持続的な成長を実現できます。
見込み客の獲得(リードジェネレーション)方法8つ
見込み客の獲得方法には、オンライン・オフラインの2種類があります。オンラインは、インターネットを通じて見込み客を獲得するため、日常的にスマホやPCを活用している層に効果的。オフラインは、あまりインターネットを活用しない層に効果的な手法です。今回は、オンライン施策4つとオフライン施策4つ、計8つの見込み客の獲得方法を解説します。自社のターゲット層やビジネスモデルに合わせて、最適な方法を選択しましょう。
オンライン施策4選
オンライン施策は以下4種類が効果的です。それぞれの特徴を、詳しく紹介していきます。
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1. コンテンツマーケティング
コンテンツマーケティングは、読者にとって価値のある情報を提供して顧客を引き寄せる手法です。ブログやホワイトペーパーを使い、自社サイトへの集客を促します。コンテンツマーケティングと言えば、SEOが有名です。Webサイトに有益な記事や資料を掲載し、検索エンジンで上位表示を目指します。
たとえば、業務効率化ツールを販売する企業の場合、「営業日報 作成 効率化」といったキーワードで検索するユーザーに向けて、課題解決に役立つ記事を作成・公開。ダウンロード資料も用意して、個人情報を入力してもらうことで見込み客の情報を獲得します。SEO対策をしっかり行うことで、検索上位に記事を表示し、より多くのユーザーにアプローチできます。
2. ウェビナー・オンライン展示会
ウェビナーやオンライン展示会は、地理的な制約を受けずに多くの見込み客にアプローチできるのがメリット。移動時間や会場費などのコストも削減できます。たとえば、新しい会計ソフトのデモンストレーションをウェビナーで行い、参加者にソフトの利便性を体験してもらうことで、購買意欲を高めます。質疑応答やアンケートを通じて、参加者のニーズや課題を深く理解することも可能です。
オンライン展示会では、バーチャルブースを設けて製品やサービス情報を提供。担当者とチャットでコミュニケーションを取れるようにすることで、効率的な情報提供とリード獲得を狙えます。
3. Web広告
検索エンジンやSNSなどに広告を掲載する手法です。年齢、性別、興味関心、居住地などでターゲットを絞り込み、効率的にアプローチできます。たとえば、特定の業界向け製品を扱う企業であれば、業界の専門誌のWebサイトに広告を掲載することで、効率的に見込み客にリーチできます。
広告の効果を最大化するためには、魅力的な広告クリエイティブ(目を引くビジュアル、簡潔で訴求力のあるコピーなど)と、ユーザーのニーズに応える効果的なランディングページ(問い合わせフォームの導線設計、資料請求ボタンの配置、ベネフィットの明確化など)を用意することも重要です。魅力的な広告と効果的なランディングページを用意し、問い合わせや資料請求につなげましょう。
4. プレスリリース・外部メディアの活用
プレスリリースを使って、情報発信を行います。自社サイトやSNSで発信するだけでなく、プレスリリース配信サービスや業界専門メディアなどに自社情報を掲載してもらうことで、幅広い層に見込み客にアプローチできます。この施策は特に、新製品の発表やイベントの告知に有効です。無料で掲載できるメディアも多く、企業規模に関係なく活用できます。
積極的に情報発信を行うことで、多くの人の目に触れる機会が増えるため、認知度向上にもつながります。効果的に発信し、認知度向上と見込み客獲得を同時に目指しましょう。
オフライン施策4選
次にオフライン施策を紹介します。それぞれの特徴を、詳しく紹介していきます。
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1. DM(ダイレクトメール)
郵送やFAXで送るDMは、情報過多な現代で、手元に届くことで目に留まりやすいという利点があります。特に、重要なメールしか確認しない多忙な担当者や、インターネットをひんぱんに利用しない現場担当者へのアプローチに効果的です。ターゲットを絞り込んだDMを送付することで、問い合わせのきっかけを作れます。展示会やセミナーで名刺交換をした相手にフォローアップのDMを送ることで、関係性を構築し、購買につなげることも可能です。
2. セミナー・展示会
業界の最新情報を得るために、セミナーや展示会に参加するビジネスパーソンは多くいます。定期的に開催・出展することで、多くの見込み客と接触・獲得できる手法です。
展示会では、自社ブースに訪れた来場者と直接対話することで、ニーズや課題を把握し、見込み客かどうかを判断できます。セミナーでは、特定のテーマに興味を持つ参加者を集められるため、質の高い見込み客の獲得が期待できます。名刺交換をしたらなるべく早く、お礼メールやフォローアップメールを送って、関係性をつないでおきましょう。
3. テレアポ
電話で直接顧客と会話することで、ニーズを深掘りしたり、商品・サービスの魅力を効果的に伝えられます。実施する際は、事前に顧客リストを作成し、話す内容や想定される質問への回答を準備しましょう。スクリプト(原稿・台本)を用意しておくと、スムーズな会話進行に役立ちます。
顧客管理システム(CRM)などのツールを活用すれば、通話履歴や顧客情報を記録して、今後の営業活動に活かすことも可能です。
4. マス広告
テレビCM、新聞広告、ラジオCMなどのマス広告は、多くの人の目に触れるため、不特定多数の幅広い層にアプローチできる手法です。費用は比較的高額になりやすいですが、特定の地域や属性に絞った広告展開も行えます。繰り返し露出することでブランドイメージの向上や認知度の向上、長期的なリード獲得につながる可能性も秘めています。
しかし、費用対効果の測定が難しいというデメリットも存在します。Web広告のようにクリック率やコンバージョン率などを正確に計測することは困難です。そのため、他のリードジェネレーション施策と組み合わせて、相乗効果を狙う方法がおすすめです。たとえば、テレビCMと連動した企画を開催し、視聴者をWebサイトへ誘導したり、インタラクティブなコンテンツにつなげるなど、複合的な施策を展開して効果を計測します。
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見込み客育成(リードナーチャリング)に効果的な手法3つ
見込み客を育成し、顧客へと転換させることは、ビジネスの成長に不可欠な要素です。効果的な育成手法として、メルマガとコンテンツマーケティング、そしてセミナー開催が挙げられます。
1. メルマガ・ステップメール
メルマガは、見込み客と継続的にコミュニケーションを図る有効な手段です。顧客のニーズに合わせた情報を配信することで、信頼関係を構築し、購買意欲を高めることができます。顧客との良好な関係構築を目指すときに役立ちます。
たとえば、新製品情報や業界のトレンド、お役立ち資料などを配信することで、顧客の関心を維持し、自社ブランドへの理解を促せます。また、顧客の行動(開封率やクリック率)を分析することで、興味関心のある分野を把握し、よりパーソナライズされた情報を提供することも可能です。
メルマガ配信には、MA(マーケティングオートメーション)ツールを活用するのが効果的です。顧客の属性や行動に基づいて配信内容を調整することで、よりパーソナライズされた情報提供が可能になります。
2. コンテンツマーケティング
見込み客の獲得手法でも紹介したコンテンツマーケティングは、育成でも効果を発揮します。ブログ記事、ホワイトペーパー、動画など、多様なコンテンツを通じて、情報を発信していきましょう。ここでは、「ターゲットの課題解決」を意識したコンテンツ制作が大切です。役立つ情報を提供することで、自社への信頼感と専門性を高められます。
たとえば、業界のトレンド分析や、自社製品の活用事例を紹介するブログ記事などを提供します。これにより、顧客は自然と自社製品・サービスへの理解を深めます。質の高いコンテンツを提供し続けることで、顧客は自社を「頼れる情報源」として認識し、購買意欲を高めていくでしょう。
3. セミナー
セミナーは、見込み客と直接コミュニケーションを取り、深い理解と信頼関係を築くための貴重な機会です。製品説明会や業界動向セミナーなど、顧客のニーズに合わせたテーマを設定することで、効果的な情報提供と関係構築を行えます。
対面式セミナーは、参加者と直接対話できるため、顧客の疑問やニーズをリアルタイムで把握し、的確な対応ができます。オンラインセミナー(ウェビナー)は、場所や時間に制約されないため、より多くの参加者獲得が見込めます。いずれの場合も、質の高い情報を提供することで、参加者の購買意欲を高め、顧客獲得につなげることが可能です。
見込み客獲得・育成のポイント4つ
見込み客を効率的に獲得し、育成するには、戦略的なアプローチが必要です。準備段階から育成まで、各ステップで重要なポイントを押さえることが、成約率アップにつながります。
ペルソナ・カスタマージャーニーマップを作成する
理想的な顧客像である「ペルソナ」を作成します。年齢、職種、企業規模、抱える課題などを具体的に設定することで、その後の戦略が立てやすくなります。
合わせて、カスタマージャーニーマップも作成しましょう。これは、顧客が商品やサービスの購入を検討し始める段階から、購入後までの行動を可視化したものです。顧客の心理・行動を理解することで、どのタイミングでどういったアプローチを行うべきなのか、効果的な手法が見えてきます。
見込み客の絞り込み(リードクオリフィケーション)を行う
全ての顧客がすぐ購入につながるわけではありません。獲得した見込み客の中から、成約に至る可能性の高い顧客を絞り込みます。これをリードクオリフィケーションといいます。
顧客の行動や属性に基づいてスコアを付けて、優先順位を決定しましょう。たとえば、資料をダウンロードした顧客には高い点数を与えます。点数が高い顧客に優先的にアプローチすることで、営業活動を効率化できます。
獲得から成約までの導線を作っておく
見込み客を獲得したら、スムーズに成約につなげる導線が必要です。見込み客が商品やサービスを購入するまでの流れを設計しましょう。Webサイトへの訪問から、資料請求、問い合わせ、商談、成約まで、スムーズな流れを作ることで、成約率を高められます。
インサイドセールスを導入する
インサイドセールスとは、電話やメールなどを使って非対面で営業活動を行うことです。顧客との関係構築に重点を置き、訪問営業につなげる役割を担います。
具体的には、電話やメール、オンライン商談などを活用して顧客とコミュニケーションを取り、顧客のニーズを丁寧にヒアリングして、見込み客の育成やアポイントの獲得を目指します。移動時間やコストを削減できるほか、顧客との関係構築にも役立ちます。
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MAツールで見込み客の獲得・育成を効率化
MA(マーケティングオートメーション)ツールは、見込み客の獲得・育成を効率的に行うことができるツールです。これまで人手で行っていた作業を大幅に削減でき、担当者は本来の業務に集中できるようになります。見込み客の獲得・育成に力を入れたい企業に最適です。では、具体的にどのようなことができるのか、MAツールでできることを簡単に紹介します。
見込み客の獲得(リードジェネレーション)
一度訪れたユーザーにリターゲティング広告、プッシュ通知を行うといった施策や、閲覧企業を分析して営業活動に活かす、といった施策が実施できます。フォームをくぐった顧客の情報は、自動的にツールに蓄積されるのも特徴です。 見込み客の育成(リードナーチャリング)
MAツールはWebサイト上の顧客の行動をがわかります。顧客の閲覧ページや滞在時間、読了率から興味関心のあるコンテンツを特定し、リードナーチャリングに活かすことが可能です。たとえば、見込み顧の興味関心・属性やニーズを分析して、パーソナライズしたメールマーケティングを実施。 送信したメールの開封率やリンクのクリック率、行動ログの閲覧管理があるため、これらの情報を収集してさらに精度の高いマーケティングへとつなげていきます。 |
見込み客を効率的に増やすなら、MAツール『BowNow(バウナウ)』
BowNow(バウナウ)は、14,000社以上が導入している国内シェアNo.1※のMAツールです。「圧倒的な使いやすさ」「シンプルな操作性」にこだわって開発されています。そのため、マーケティングに取り組みはじめたばかりの会社や、少人数のマーケティングチームや営業チームでも安心して導入し、運用することができます。
導入後も、勉強会やチャット、オンラインでのフォローなど、無料のカスタマーサクセスプログラムが多数用意されているのも特徴です。公式サイトで、導入事例も公開しておりますので、ご興味のある方は以下より詳細をご確認ください。
※出典:株式会社DataSign「DataSign Webサービス調査レポート 2025.1」
まとめ
見込み客の獲得と育成は、持続的な努力が必要です。紹介した手法を組み合わせ、顧客との良好な関係を築き続けましょう。
またご紹介したMAツールは、見込み客の獲得と育成に大きな効果を発揮します。Web上の見込み客の動きを可視化でき、どのようなアプローチが効果的かを分析できるため、より効率的・効果的なマーケティングを実現します。興味がある方は、ぜひチェックしてみてください。
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監修者
クラウドサーカス株式会社 石本祥子
新卒でコンサルティング会社に営業職として入社。3年で営業所長代理を経験後、ベンチャー企業を経て、クラウドサーカス社にマーケティング職として入社。
営業とマーケティング、いずれの経験もあることを活かし、クラウドサーカス社が提供しているMAツール『BowNow』において、マーケティングと営業に関するメディアの監修を含む、Webマーケティングの全域を担当している。