【成功・失敗事例から学ぶ】マーケティングオートメーション(MA)導入のポイントと効果を徹底解説!
MA(マーケティングオートメーション)ツールとは、顧客の新規開拓や商談創出など、マーケティング活動を効率化してくれるデジタルツールです。MAツールを導入すれば、メールの一斉送信が可能になったり、Webサイトの閲覧数が測定できたり、さまざまなマーケティングの業務を自動化してくれます。
ただし、どのような使い方をするのか、何を解決するのか、目的を明確にしなければ、導入してもなかなか成果につながりません。そこで今回は、成功・失敗事例を参考にMA導入のポイントについて解説します。
これを読めば全てがわかる!
世界一わかりやすいマーケティングオートメーションとは?
商談数最大化のため、導入する企業が増えているマーケティングオートメーション。本書では、MAが必要な理由からその導入効果までわかりやすく解説しています。
マーケティングオートメーション(MA)とは?
MAツール導入のポイントを解説する前に、まずは基本的な定義や機能、メリットについて確認していきましょう。
MAツールの定義と機能
MA(マーケティングオートメーション)ツールとは、マーケティング活動を自動化・可視化して、効率的な顧客開拓を実現するツールです。
MAツールは、展示会やセミナー、問い合わせフォームなどから獲得した見込み顧客(リード)を育成し、購買意欲や受注確度が高まった状態で営業部門に渡すまでの流れを効率化します。新規顧客の獲得・育成・アフターフォローといった一連のマーケティング業務を自動化し、効果を高めることができます。
参考記事:【2023年6月最新版】マーケティングオートメーション(MA)ツールとは?基礎知識から機能・メリット・事例までわかりやすく解説
MAツールの機能
最近では多くのMAツールが登場しており、その機能もさまざまです。ここでは、その一部をご紹介します。
・リード管理機能
イベントやホワイトペーパーなどから集められたリード情報を一元管理できる機能です。氏名や会社名のほか、サイト上でのアクセスログなども取得してリスト化できます。
・メール配信機能
登録しているリードに対して、メールの一斉送信や指定したタイミングで送るステップメールが自動送信できる機能です。開封、クリック済みなど受信者の状況も確認もできます。
・フォーム作成支援機能
お問い合わせや資料請求などのフォームを作成し、入力されたユーザー情報を自動でデータベース化します。
・セグメント配信機能
登録されたリード情報を職種や地域、企業の規模など、さまざまな条件で分類・グループ化して適切なメールを送る機能です。
・スコアリング機能
リードの行動に対する点数を設定し、一定の点数以上になったら特定のコンテンツを送信する機能です。
・アクセスログ分析機能
Webサイトに訪問しているユーザーが、どのページにどのくらいアクセスしたのかなどが把握できます。
関連記事:MA(マーケティングオートメーション)ツールの機能
MAツールのメリット
ここからは、MAツールの5つのメリットについてご紹介します。
見込み顧客の育成を効率化
MAツールの導入で、見込み顧客の育成(リードナーチャリング)が効率的に行えることはメリットのひとつです。例えば、Webサイトでどのようなページにアクセスしているのかなど、リードの行動を分析することで、興味関心に合ったコンテンツが配信できます。顧客数が多くなると、個別の対応は難しくなりますが、MAツールを使えば、1人でも数百人規模のリードナーチャリングが可能です。
取りこぼしや放置などのヒューマンエラーを防ぐ
展示会で大量に名刺が獲得できても、そのまま放置してしまっては意味がありません。しばらく接点が取れていない休眠顧客にアプローチしたいときも、手動でリストアップするのでは、該当のリードを探すだけでも時間がかかり、抜けが発生する危険性もあります。
MAツールなら、セグメント機能を使って条件を設定するだけで知りたいリード情報がリスト化できます。そのため、
人為的ミスでホットリードを見落として、取りこぼす心配もありません。ツールを使ってステップメールを自動送信すれば、名刺を放置することも防げ、効率的な顧客の育成が実現します。
質の高い商談で受注率をアップ
MAを導入すれば、営業力に課題を抱えている企業でも受注力のアップが可能です。
リードナーチャリングを行い、受注確度の高いホットリードを営業部門に渡せば、何もせずにアプローチをするより、成約につながりやすくなります。
また、アクセスログでサイト上の顧客行動を可視化すれば、料金ページをよく閲覧しているユーザーなど、受注につながりそうな顧客を見逃さずにアプローチできます。
効果的な高度な分析ができる
MAツールには、見込み顧客の行動を分析して、効果的なマーケティング施策を実施する機能が搭載されています。例えば、Webサイトの閲覧履歴や、メールの開封率、クリック率などが分析できるため、これらのデータを活用して、PDCAサイクルに合わせた改善策を実施すれば精度の高いマーケティング活動が行えます。
このように、
リードのアクションを容易にデータ化できるのがMAツールのメリットです。アナログでは難しかった高度な分析もスムーズに実現できるでしょう。
自動化でコスト削減
MAツールの導入で、さまざまなコスト削減に貢献できます。
メール配信、レポート作成など、業務を自動化することで人件費を削減。見込み客の行動を分析し、効果的なマーケティングが実施できるので、広告費の削減も期待できるでしょう。ツール導入には、初期費用と月額費用がかかりますが、人件費や広告費などを削減できるメリットの方が大きいといえます。
また、最近では月額数万円で導入できる安価なMAツールも登場しています。弊社のMAツール「BowNow」も無料プランから利用が可能です。自社に適したツールを選ぶことで、低コストの自動化が達成できるでしょう。
関連記事:MA(マーケティングオートメーション)ツールのできることとは?主な機能や解決できる課題をわかりやすく解説
MA導入の前に知っておきたい成功事例
ここからは、弊社のMAツール「BowNow」を導入されたお客様の成功事例についてご紹介します。ぜひMAツール導入や選定にお役立てください。
事例1: 少人数の営業体制でMAを使って効率化を実現した企業様の事例 │ 株式会社モードセンター様
導入前の課題
株式会社モードセンター様は、マネキンや店舗・展示会で使う什器のレンタルと販売を中心に事業展開する企業です。以前から名刺の管理をアプリで行っていましたが、営業個人の裁量にまかせていたため、放置されてしまうことも多く、全体像を把握できていないことが課題となっていました。
さらに、コロナ禍で飛び込み・テレアポを中心とした営業活動にも限界を感じており、新たな活路を見出すためMAツールの導入を検討されたそうです。ちょうどそのタイミングで、本社からWebサイトのリニューアル話があったため、デジタルマーケティングを取り入れた販路拡大を目指してMAツール「BowNow」を導入されました。
選定のポイントは、「MA初心者でも使いやすい」「中小企業向け」ということ。マーケティングチームは、兼務で担当している2人体制だったため、高機能なMAツールよりは、リソースが少ない中でもはじめやすそうなものを選んだそうです。
また、マーケティングの知識が少なかったため、わからない部分をカバーしてくれるフォローの手厚さも導入の後押しになったといいます。
施策
MAツール導入後は、WebサイトのPV(ページビュー)を週1回計測。「1日にユニークユーザー(特定の期間内にWebサイトを訪れた人)2名以上」「ダッシュボードで顕在化にあがっている部分」など、設定したPVの数値に応じてリスト化する作業を行っています。このリストは、CSV出力して一覧にし、本社と共有されているそうです。
メール配信に関しては、自社システムの都合上、BowNowのメール配信機能が使えないため、他社のメール配信システムと連携できるように設定。計測をBowNowで行っています。月1回程度、メールで新商品やサイトの紹介などを配信。
サイトに導線をつけて呼び込むような設計にし、リンクのクリック率をツールで計測しています。クリックがあったときは、手作業でリードの紐付け作業をされるそうです。
成果
メール配信は約1,000件送って開封率は30%となり、効果を実感。「メールにどのくらい反響があったのか」ということも開封率やクリック率から確認できるので、送信後の手応えを感じられているそうです。
今後は、お客様のニーズにあわせた情報をお届けできるよう、検討度合い・関心度合い別での細かいセグメントも行っていきたいといいます。
BowNowがきっかけで取引のはじまるケースも出てきているため、さらにフォームを活用したホワイトペーパーや、見込み度合い別のステップメールなどへと施策を進めていければと考えています。
参考記事:MA活用による戦略的なナーチャリングのメール配信で高い開封率を実現、少人数の兼務体制でも営業活動を効率化!|株式会社モードセンター
事例2: 展示会後の追客効率化で商談件数を上げた企業様の事例 │ 有限会社海鴻社様
導入前の課題
有限会社海鴻社様は、1964年に創業した特殊印刷業を営む会社です。印刷業の中でも紙以外のものに印刷をする「特殊印刷業」を行っており、水筒・タンブラーの円筒形に印刷する「UVインクジェットプリント加工事業」の新規取引先を増やしたいと考えていました。
しかし、営業担当者が1人しかいないため、会社の代表が作業の合間に営業活動するしかない状況で、その打開策として他社のメール配信システムを導入しました。
取引先や名刺交換した企業へのメール営業をはじめたところ、「メール配信するなら、MAツールを導入したほうがいい」と勧められ、MA導入を検討しはじめたそうです。そして、手頃な価格設定が決め手になり、3社のMAツールの中から「BowNow」を導入されました。
施策
MAツールは、展示会を軸に新規・既存顧客へのメールアプローチに活用。新規顧客の開拓のため、直近の展示会で名刺交換した150名にお礼メールを送りました。
既存顧客については、展示会の開催前に出展告知メールを送信。展示会後にも、既存顧客(750名)に送り、新規顧客とあわせて合計900名にメールを送付し、展示会で自社サービスの反響が非常に良かった旨を伝えました。
成果
お礼メールに返信する形で、見積り依頼や資料請求などの新規問い合わせが8件。既存顧客からも展示会の反響結果メール送付後、約3件の問い合わせがあったそうです。
お礼メールには、WebサイトのURLを掲載し、UVインクジェットプリンタで印刷したタンブラーの写真と、「おかげさまで受注を受けられないくらい好評をいただいています」という文章を送付。そうすることでお客様の興味関心が高まり、お礼メールを送らなかったときと比べると倍くらいの反響があったといいます。
すでに受注に至った案件も1件あり、導入後約2か月で成果が得られたとのこと。営業方法も変わり、いまではメルマガ配信によって営業先を絞り込めるようになったそうです。MAツールの導入で営業活動の効率化も実現しました。
今後は、MAツールの効果を最大限発揮できるよう、Webサイトの改修を進めていきたいと考えているそうです。サイトに訪問したお客様がどの事業に興味を持っているのか、ツールでアクセスログを確認すれば把握できるので、要望に沿った提案が可能になります。また、ツールで取得した情報を、営業と共有し、見込み顧客を顕在化して戦略的にアプローチしていきたいそうです。
参考記事:展示会+お礼メールの追客で9社の検討顧客獲得に成功!お礼メールへの返信が殺到!|有限会社海鴻社様
事例3: 効果的なインサイドセールス部隊の立ち上げに成功し生産性を上げた企業様の事例 │ 表示灯株式会社様
導入前の課題
表示灯株式会社様は、駅や自治体などに設置している地図広告「ナビタ」を主力事業とする総合広告業を展開しています。時代の変化も伴って営業効率に限界を感じており、商談が短時間で行われることも多いため、追加提案などアップセルを図りにくいといった課題を抱えていました。
そこで、
Web上で商談を行うためインサイドセールス(IS)部門を設立。しかし、Webやマーケティング経験の少ないメンバーが多く、立ち上げに不安を感じていたことからMAツールの導入を検討しはじめました。
UIがシンプルでわかりやすく、運用のイメージをつかめたのが決め手となり、MAツール「BowNow」を導入。短期間で確実にISの立ち上げを成功させるために、MA伴奏支援サービス「MAコンサルティングサービス」も利用しながら運用を進めました。
施策
ISの立ち上げメンバーは4名で、途中1名を追加して現在は5名で運営。事前教育ツールの動画視聴をカリキュラム化し、メンバーが増えても会議前に見るように義務付けることで、誰がメンバーに加入しても同じように業務できる体制を整えました。
また、MAコンサルティングの初回ミーティングでは、
専任のコンサルタントと一緒に「メールのクリック率が何%なら何件契約を成立できる」と逆算して目標を立て、KPIをホットリード900件に設定しました。
さらに、
ナーチャリングを目的としたメールを月2〜4回程度配信。架電による顧客へのアプローチもスタートさせ、業務効率化のため高速でPDCAを回したとのこと。「前日の架電の成果」や「どのように商談が成立したか・不成立だったか」などの情報を各自が発表して共有する場を設けることで、課題や問題点の把握をしやすくし、早期改善に努めています。
そのほか、「対面販売でしか売れないのでは?」という社内の懸念に対応するため、「ISチームはFS(フィールドセールス)の売り上げに貢献するチームである」というポジションの確立を目指しました。
具体的には、
ISチームのトスアップした商談が契約に至った場合、FSにもインセンティブが加算されるというダブルカウント制を実施。FSが名刺を撮影してSFA(営業支援ツール)にアップロードすると、BowNowにリード化されるフローを作りました。FSにとっては、名刺を登録するだけで売上が上がるため、獲得したリードを積極的に共有してくれるようになり、結果として会社の資産になる流れが生まれたとのことです。
成果
これまで販売数が芳しくなかった商材を、ISチーム立ち上げと同時に拡販した結果、
同商材の契約件数が、前年比で1120%になるという大きな成果を得ました。
アポ数も飛躍的に増え、ISチームを立ち上げた当初は39件でしたが、11月は62件、季節要因で数字が落ち込む12月でも59件のアポを獲得しました。ホットリード数を900件に設定したKPIは、コンサルティングを受けた結果、3000件近い数を達成。メルマガは、メールの開封率が平均23.2%、クリック率が平均1.3%という結果を得たそうです。
対面販売しないことに批判的だった社内でも、「Web商材を売るならISチームだよね」という評価につながりました。また、営業手法を拡張したことで、お客様と画面を共有しながらじっくりと商談できるようになったのも大きな成果といえます。移動時間や交通費がかからないため、効率化、経費削減にもつながっているそうです。
今後は取扱う商材を増やしたり、商材の単価を上げたりすることで、さらなる売上アップを図りたいと考えています。メール配信も継続的に行い、受注感度を高められるようしっかりと取り組んでいきたいそうです。
参考記事:営業方法を変えただけで契約数が前年比1120%に!インサイドセールス立ち上げと同時に徹底した教育システムも構築|表示灯株式会社様
MA導入前に知っておきたい失敗事例
せっかくMAツールを導入しても、成果が出なかったり、うまく運用できなかったり、成果につながらない場合もあります。そこでここからは、失敗しやすい事例についてご紹介します。導入前に把握しておけば、事前に対策しておくことができるでしょう。
事例1: MA導入に失敗した理由と教訓
弊社が2021年10月に行った「MAに関するアンケート調査」において、「あなたがMAで難しい(使いこなせない)と感じる機能は何ですか?」と質問したところ、「スコアリング」が最も多い回答となりました。ついで挙げられたのが「シナリオ設計」です。
これらの設定に時間がかかってしまい、なかなか運用開始できないというケースも多くみられました。
この問題を解決するには、MAの設計までサポートしてくれるベンダー(提供会社)を選ぶことです。初期設定や立ち上げ時だけでなく、その後の運用も設計してくれるベンダーにすれば、難しいシナリオ設計も自社に適した内容で設定できます。
また、
事前にシナリオ設定された「テンプレート」を活用するのもひとつの手段です。例えば、弊社のMAツール「BowNow」では、14,000社の実績で培ったノウハウをテンプレート化し、すぐに使いこなせるようにしています。スコアリングやシナリオを設計しなくても、自動でステータス分類できるので、すぐに成果が実感できます。
このように、運用につまずかないためにも、自社に適した機能やサービスのあるMAツールを選ぶことがポイントです。
事例2: MAの活用に失敗した理由と教訓
MA導入後の課題として、よく挙げられるのが「マーケティング部門と営業部門のすれ違い」です。せっかく導入しても、営業とマーケティングが連携していなければ、効果的に活用できません。
マーケティングが工数をかけて育成したリードを営業に渡しても、「なかなか追客してくれない」「アプローチしても受注につながらない」など、双方から不満が生まれることは現場でよくある話です。
いままで縦割り組織が主流だった日本企業では、ほかの部署と連携する横のつながりが浸透していません。また、マーケティングは販促や広告活動を行う組織だと思われていて、営業との連携が進まない企業も多いといいます。
MAツールで展開するマーケティング活動は、販促や広告だけでなく、顧客の創出や育成にまで及びます。そのため、精度の高いマーケティングを行うには、営業の協力が不可欠といえます。顧客リストや過去の営業資料がなければ、正確な分析は難しいでしょう。
うまく連携させるためには、社内メンバーを巻き込んでMAツールを活用することです。MAツールは、スコアリングやホットリードの条件を客観的に設定できます。マーケティングの主観で「受注確度の高いリストです」と渡されるより、ツールを活用した根拠のあるリストの方が営業もアプローチしやすくなります。
そのためには、
マーケティングだけでなく、営業やカスタマーサクセスなどさまざまな部署で意見を出し合い、お互いが納得する条件で設定することが大切です。コミュニケーションを取り、情報を共有することで認識のズレも防げるでしょう。
関連記事:MAツールの導入・活用におけるよくある失敗と気を付けるべきポイント
MA導入成功のポイント
ここからは、MA導入を成功させるためのポイントについて4つの項目に分けてご説明します。
目的と目標を明確にする
MAツール導入の目的は、企業によって異なります。例えば、見込み客の獲得を目的とする企業もあれば、育成を目指す企業もあります。また、休眠顧客の掘り起こしに活用する使い方もあるでしょう。
このような目的を明確にすることで、MAツール導入後の運用方法を最適化できます。「何を解決するためにMAを導入するのか」という観点から、ボトルネックや強化したいポイントを確認してみましょう。
目的が明確になったら、目標を設定して社内で共有します。達成度合いがひと目でわかるよう、目標は数値化することがおすすめです。目的や目標が設定できれば、営業やカスタマーサクセスなど、社内の役割分担もスムーズに行えるでしょう。
また、最近ではさまざまな強みや特徴をもつMAツールが登場しています。BtoBに特化したツールや、初心者でも使いこなせるシンプルなものなど、目的がはっきりすれば自社に適したMAツールを選びやすくなります。
ステークホルダーを巻き込む
MAツール導入後、成果を上げるにはステークホルダーを巻き込むことがポイントです。
ステークホルダーとは、MAの導入に影響を与える、または影響を受ける人々のことです。例えば、経営層やマーケティング担当者、営業担当者、カスタマーサクセス担当者などが挙げられます。
これらのステークホルダーを巻き込むことで、MA導入の目的が共有しやすくなり、合意形成が図れます。MA導入の成功に必要なリソースの調達やリスク管理も、スムーズにできるでしょう。
ステークホルダーを巻き込むためのポイントは以下のとおりです。
・ステークホルダーの役割と期待を理解してもらう。
・ステークホルダーのニーズを満たすMAツールを選択する。
・参加と協力を得るために、効果的なコミュニケーションを図る。
・進捗状況を確認するため、ステークホルダーのフィードバックを得る。
また、ステークホルダーの課題を明確にして、MA導入でどのように解決できるかを説明することも大切です。
データのクリーニングと管理
MAツールは、データに基づいてマーケティング活動を自動化するため、効果的に活用するには、データのクリーニングと管理を徹底する必要があります。
データのクリーニングとは、データの不正確さや不完全さを修正すること。データの重複、表記ゆれなどの不備を修正して整えます。
データが不完全な状態だと、MAツールで正確な分析が行えず、マーケティングの精度が低下してしまいます。
また、データの管理とはデータの収集・保管・分析・利用を効果的に行うことです。
徹底したデータ管理で、データの品質を向上させ、マーケティング活動も高い成果が期待できます。
データのクリーニングと管理を行うためには、以下の作業を進めましょう。
・正確性を確認する
・不完全さを補完する
・重複を除去する
・形式を統一する
・アクセス権限を設定
・セキュリティ対策を行う
このような作業を行うことで、MAツールの導入成功率が高められます。
継続的な分析と改善
MAツールは、大量のデータを収集・分析・活用することで、マーケティング活動の効率化が図れます。
単なるメール配信ツールだけに終わらないよう、データの収集・分析を続けることが大切です。
ただし、効果的な活用には、分析だけでなく、改善も繰り返し行わなければなりません。例えば、リード獲得の効率がなかなか上がらない場合は、アクセス解析データから新規獲得につながったチャネルを分析します。そしてチャネルが特定できたら、そこに注力したマーケティング活動を行います。
このように、定期的にアクセスログやリードの状況を確認・分析し、成果が出なければ改善するといった一連のシステムを作ることが、効果を高めるポイントといえるでしょう。
MA導入後の効果とは?
MAツールを導入すると、どのような効果が期待できるのでしょうか。最後にMA導入の効果を3つご紹介します。
見込み客に適切な情報を配信し、良好な関係を築くことができる
MA導入の大きな目的のひとつが「見込み客の育成」です。これはマーケティングプロセスを表す「デマンドジェネレーション」の考え方に基づいています。デマンドジェネレーションとは、以下の3つのプロセスを通して、見込み案件の創出・発掘を行うことです。
①リードジェネレーション(見込み客の獲得)
②リードナーチャリング(見込み客の育成)
③リードクオリフィケーション(見込み客の選別)
MAツールを導入すれば、見込み客がWebサイトのどこを見ているか、誰がどのような資料をダウンロードしたかなどの行動が分析可能です。そのため、
商品やサービスを提供する企業側は、見込み客が興味のある情報やコンテンツを、適切なタイミングで届けられます。
お客様にとっても、自身が知りたい情報や、役に立つ情報を得られることはメリットです。欲しいときに欲しい情報が得られると、お客様の企業に対する印象はよくなり、購入意欲を高めることにもつながります。
営業業務、マーケティング業務の工数削減ができる
MAはマーケティングオートメーション(Marketing Automation)の略です。名前にオートメーションと付くように、マーケティング業務を「自動化」できることが最大の魅力です。自動化できるのは以下の業務などがあります。
・リスト作成
オフライン・オンライン双方の活動で得たリード情報を一元管理し、さまざまな条件で抽出できます。改めて営業先リストを作る必要がありません。
・メール配信
見込み客が興味のありそうなメールを送信したり、予定したスケジュールでステップメールを送ったり、メールを自動配信します。
・営業への通知とアサイン
見込み客がホットリードの条件に合った行動をした際に、営業に通知したり、自動的にアサインメールを送ったりできます。
・リードの選別
営業の経験とカンに頼らず、客観的な条件設定により自動でホットリードを選別できます。
・レポーティング
資料ダウンロード数、セミナー申込数、ページ閲覧数など、マーケティング施策の成果を自動的に測定・収集できます。
MAツールによって、これらの業務が効率化されることで、営業やマーケティング業務の工数削減が実現します。
受注率や案件化率が向上し、売上アップにつながる
MAツールでは、見込み客を育成し、確度が高まったところで営業部門に引き継ぐという方法がBtoBでの一般的な運用の仕方です。
飛び込み営業やテレアポでゼロからアプローチしたお客様に比べ、MAを通じてナーチャリング(育成)されたお客様は、すでに興味度合いが引き上げられているため、受注率・案件化率は高くなります。
事前に商品の情報が調べられるようになった現代では、一方的な営業をかけても以前ほど大きな成果は得られません。
MAツールは、収集したリードが熱くなるまで育てることで、いまの購買モデルにあった効率的な営業方法の確立に貢献します。
参考記事:MA(マーケティングオートメーション)ツールのメリット(効果)・デメリット
おわりに
MAツールを使いこなせば、高度な分析、精度の高いリストの作成など成果につながるマーケティング活動が実現します。
MAツールを効果的に活用するためには、目的と目標を明確にし、得られる効果やメリットを理解しておくことが大切です。ぜひ今回ご紹介した企業様の事例を参考にしてみてください。
弊社でも、国内シェア1位(※)のMAツール「BowNow(バウナウ)」をご提供しています。まずはどのようなツールなのか試してみたいという方は、無料プランからご利用いただけますので、ぜひお役立てください。
(※出典:株式会社DataSign「DataSign Webサービス調査レポート 2023.4」)
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これを読めば全てがわかる!
世界一わかりやすいマーケティングオートメーションとは?
商談数最大化のため、導入する企業が増えているマーケティングオートメーション。本書では、MAが必要な理由からその導入効果までわかりやすく解説しています。