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【2024年最新】デジタルマーケティングとは|基本の手法12選と成功事例2選

2024/11/19 (公開:2023/04/19)
【2024年最新】デジタルマーケティングとは|基本の手法12選と成功事例2選

デジタルマーケティングとは、PCやスマホ、SNSといったあらゆるデジタル技術を活用したマーケティングの手法のことです。Web広告やWebサイト、SNS、メルマガ、ホワイトペーパーといったオンラインにおける顧客接点、メディア広告、展示会、DM(ダイレクトメール)、セミナー、商談といったオフラインにおける顧客接点を横断しながら、「集客、リードナーチャリング、商談、追客」という一連の購買フェーズをカバーするマーケティング活動、およびその間の顧客の行動をデジタル上で管理することをいいます。デジタルマーケティングは、昨今、企業にとって必須の施策になりつつあります。

本コラムでは、いまさら聞けないデジタルマーケティングの基礎や、はじめてデジタルマーケティングを取り組む際にも成果の出やすい施策、成功している企業の事例など、まとめてご紹介します。

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デジタルマーケティングとは?

デジタルマーケティングとは、PCやスマホ、SNSといったあらゆるデジタル技術を活用したマーケティングの手法のことです。WebサイトやSNS、YouTube、アプリなどのデジタルメディア、スマートフォンやタブレットのようなデジタルデバイスなど、さまざまなデジタルを利用してマーケティングを行います。商品・サービスのPR・宣伝だけに留まらず、集めたデータを分析し戦略を見直したり、課題を見つけて改善し、ユーザーにタイミングよくアプローチしたりといったこともも含まれます。

また、「デジタルマーケティングとは」と聞くと、デジタル上ですべてが完結するようなイメージを思い浮かべがちですが、これは誤りで、デジタルを取り入れたうえで、オフラインとオンラインを行き来しながら、商品やサービスが売れるような仕組み全体を川上から川下まで作ることを、総じて「デジタルマーケティング」と呼びます。

 

 

なぜ今デジタルマーケティングが注目されるのか

以下は、2023年に株式会社矢野研究所が発表した、デジタルマーケティングの市場規模推移予測です。2026年の予測は4,157億円と、年々拡大していくことが予測されています。

デジタルマーケティングの市場規模推移予測

また、Googleにおける検索キーワードの需要推移をチェックできる「Googleトレンド」によると、「デジタルマーケティング」という検索キーワードの需要は、市場規模推移予測と同様に年々増加傾向にあります。このように近年、需要が高まっているデジタルマーケティングですが、求められる理由にはどのようなものがあるのでしょうか。次の2点にわけて解説します。

 

デジタルマーケティングのGoogleトレンド

関連記事:デジタルマーケティング市場調査(株式会社矢野経済研究所)

 

 

購買行動の複雑化と人材不足

近年、インターネットやSNS、動画といったあらゆるマーケティングチャネルが発達した結果、購買におけるプロセスは非常に複雑化しています。

消費者向けビジネス(BtoC)においては、これまで通り「ECサイトで商品を見つけ、そこからすぐに購入する」「Web検索で商品を見つけて、そこからすぐに問い合わせる」といった直線的な購買行動を起こす顧客ももちろん一定数存在しています。しかし、例えば「Web検索で商品を見つけた後、すぐには購入をせず、SNSやイベントで情報収集を経て、ようやく購入する」といった、最初に1つのチャネルで接点を持ち、その後多様なチャネルに触れて商品やサービスを購入するような顧客が増えているのです。このような購買行動の複雑化から、デジタルマーケティングを活用し、顧客の購買行動を川上から川下まで管理・分析し、売上や利益を増やそうというニーズが高まっています。

一方、法人向けビジネス(BtoB)でも、マーケティングチャネルが発達したことで、営業マンからの提案だけでなく、Web検索や展示会、セミナー、口コミの閲覧など、多様な接点を通じて顧客が製品やサービスを検討するようになりました。BtoCと異なる点は、製品やサービスの検討期間が長い傾向にあることです。そのため販売企業側は、その期間においてすこしでも顧客の検討を促進すべく、定期的なフォローを行います。しかし、基本的に長期戦になりやすく、昨今の人材不足のなかで対応しきることが難しくなってきていることから、デジタルマーケティングを活用し、フォローを効率化および有効化することへの期待やニーズが高まっています。

デジタルマーケティングにおけるBtoB企業の購買プロセス

 

AI時代の本格到来

デジタルマーケティングの分野でも、AIの導入は進んでいます。ChatGPTやAIイラストの活用など、「AI×デジタル」でより効率的なマーケティングを行おうという取り組みです。AIは、過去のデータをもとに未来の傾向を予測することが得意であるため、AIを取り入れることで、エンドユーザーの購買行動を予測できるようになるなど、その活用に注目が集まっています。市場動向や顧客行動の変化をいち早く把握し、広告配信のタイミングやコンテンツ戦略の最適化など、効果的なマーケティング戦略の立案に役立つことはもちろん、従来のような人間の勘や経験に頼るだけでなく、より精度の高い施策が実現できると考えられています。

 

 

デジタルマーケティングの主な特徴

デジタルマーケティングを行うと、オンライン・オフライン問わないシームレスなサービスの提供やデータに基づく分析・行動が可能になります。

 

オムニチャネルと連動させること

先述したように、デジタルマーケティングは、必ずしもデジタルのみで完結するものではありません。デジタルマーケティングとは、ECサイトやSNSのようなデジタルの施策だけでなく、店舗や展示会・イベントなど、あらゆるチャネルを連携させる「オムニチャネル」の思考で行います。ユーザーに購入経路を意識させないシームレスな体験を設計する必要があり、これはデジタルマーケティングの特徴の1つと言えます。

 

データドリブンであること

Webサイトやアプリ上の顧客の動きや、イベントのデータ、販売履歴のデータなどを収集・分析・活用する「データドリブン」を行うことが可能なことも、デジタルマーケティングの特徴の1つです。デジタルマーケティングでは、オンライン・オフライン問わず様々なデータが可視化できます。そのデータを取得し分析できれば、数字や事実に基づき、より客観的かつ正確に施策を立案することができます。

 

 

デジタルマーケティングとWebマーケティングの違いとは

デジタルマーケティングは、よく「Webマーケティングと同じ」と認識されている方も多いようですが、厳密には概念が異なります。

 

デジタルマーケティングとWebマーケティングの違いとは

 

Webマーケティングとは、Webサイト(コーポレートサイト、サービスサイト、ECサイト、狭義のランディングページ(LP)など)やWeb広告、WebサービスといったWeb回りを対象範囲とするマーケティングのことです。一方、デジタルマーケティングとは、Webマーケティングの領域を包括しながら、デジタル技術を活用して展示会や広告といったすべての施策をつなげて、顧客の体験を管理することにあります。

例えば、顧客データと行動データを連携させ個別のログを活用する手法や、集めた情報をもとに1人1人の顧客に最適なアクションを行う「個客マーケティング(One to Oneマーケティング)」といった概念もデジタルマーケティングに含まれます。つまり、Webマーケティングより広い概念で、業種や業態を問わずあらゆる企業で取り組めるマーケティング手法なのです。そして、マーケティングオートメーション(MA)は、デジタルマーケティングの施策の一つなのです。

関連記事:Webマーケティングとは?基礎知識と始め方、実践すべき施策や事例をわかりやすく解説!

 

 

いますぐ始めるならこれ!短期で顧客を獲得できるデジタルマーケティングの手法2選

すぐに始められて効果を得やすいデジタルマーケティングの施策としておすすめするのが、リスティング広告とリターゲティング広告の2つの施策です。以下でそれぞれについて解説します。

 

リスティング広告

リスティング広告は、GoogleやYahoo!などの検索結果一覧に表示される、テキスト型の広告です。ユーザーが検索したキーワードと連動した広告が表示されるため、「検索連動型広告」とも呼ばれています。ユーザーが興味を持ち検索したキーワードに対して出稿できるので、興味関心の高いターゲットに、ピンポイントで広告を届けられます。ユーザーのニーズが把握しやすいためコンテンツ設計がしやすいのもメリットです。

また、配信したその日から広告が掲載でき、すぐに効果を確認できます。リスティング広告は、検索結果の上部に表示されるほどクリック率が高まります。順位は「入札単価」と、プラットフォームが独自に設定しているコンテンツの「品質スコア」の合計で決まります。人気のキーワードほど競合が多く、広告を表示させるには高いコストが必要になるでしょう。競合が少ないキーワードは低コストで上位に表示できますが、そもそもキーワード検索をするユーザーが少なく、クリックされない可能性があります。
自社が投資できる範囲で最大限の効果が得られるキーワードを見つけ出すことが、リスティング広告成功のカギです。

 

 

リターゲティング広告

リターゲティング広告とは、サイトを訪問したユーザーに対して表示される広告のことです。自社サイト・商品・サービスに何らかの関心があるユーザーへ直接広告を届けられるため、他のターゲティング広告よりもCV率は高くなります。

広告は「Webサイトを訪れた人」という大きなくくりで配信できるほか、「サイトへ○回訪れた人」「特定のページを見た人」「商品購入まで至った人」など一部のユーザーだけに表示させることも可能です。ターゲットに合わせて広告の内容を最適化できるため、効率よくアプローチできます。なお、リターゲティング広告は配信媒体によって呼び方が異なります。Yahoo!広告ではリターゲティング広告、Google広告ではリマーケティング広告(またはデータセグメント)、Facebook広告ではウェブサイトカスタムオーディエンスと呼ばれています。

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基本的なデジタルマーケティングの手法10選

デジタルマーケティングの手法10選

ここまででお伝えしてきたように、デジタルマーケティングが対象とする範囲は広く、オフライン・オンラインでのさまざまなチャネルにおけるマーケティング施策を含みます。
その中から、主要なものをピックアップしてご紹介します。

 

①Web広告

Web広告とは、インターネット広告やオンライン広告、デジタル広告ともよばれ、Webサイトやメールなどに表示される広告を指します。Web広告の種類としては、リスティング広告、純広告、アドネットワーク、DSP、アフィリエイト広告、ネイティブ広告、SNS広告、動画広告、メール広告などがあります。

Web広告の特長(メリット)は、出稿時にターゲット層と近い属性のユーザーを指定できる点と、広告が表示された後、ユーザーがクリックしたなどの反応をデータで得られる点です。こうしたデータから効果測定を行ってROI(投資収益率)を図り、適切なマーケティング予算を配分することにもつなげられます。

 

 

②Webサイト運用

今やWebサイトを開設していない企業はほとんどないといえるほど、Webサイトはビジネスと切り離せないものとなりました。一口にWebサイト運用といっても、Webサイトの種類や目的によって運用方法は異なります。

ECサイトなら購入してもらうことがゴールですし、サービスサイトなら資料請求やお問い合わせなどがゴールになります。コーポレートサイトならブランディング向上や認知などがゴールになるでしょう。

ただ、共通していえるのは、Webサイトを作った後、運用せず放置したままでは効果を生まないということです。Web担当者を立てて運用していくことが重要です。Webサイトは、Web広告やSNS、メールマーケティングといったほかのオンライン施策、展示会やセミナーといったオフライン施策のハブとなる役目も担い、デジタルマーケティングの要となります。

 

 

③コンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングとは、見込み客が求めている情報を定期的に発信することで、ファンとして定着させ、購買につなげるマーケティング手法です。エンドユーザーが何を求めているのか、ニーズを把握して的確なタイミングでコンテンツを提供していきます。コンテンツの種類はさまざまあり、自社で蓄積されている情報を使って社内制作すれば、Web広告よりもコストをかけずに実施が可能です。

コンテンツマーケティングは、有益な情報を提供すれば、SNSでシェアされ、拡散による宣伝効果が期待できるといったメリットもあります。ユーザーの関心を満たす優れたコンテンツは、いままで接点のなかった新規ユーザーとのコミュニケーション機会の創出にもつながるでしょう。

関連記事:コンテンツマーケティングとは?成功事例4選や手順、成果を出すためのコツを紹介

 

 

④SEO対策

SEO対策は、一般的に「検索エンジン最適化」と言われています。簡単に言うと、Webサイトで検索行動を行い情報収集をしているユーザーに対して、有益な情報を記事コンテンツとして提供することで、サービスを認知してもらったり、ユーザーの個人情報(リード情報)を取得し、自社の売上拡大につなげることを言います。記事コンテンツは、記事やWebサイトを評価している検索エンジン(Googleが主流)に高く評価してもらうことで、上位の検索結果に表示されるため、評価されやすいサイト構造にしておくことと、定期的な記事コンテンツのメンテナンスが欠かせません。

 

 

⑤メールマーケティング

メールマーケティングとは、メールという手段を用いてリードに行動してもらうよう促すマーケティング施策のことです。メールマーケティングには、ステップメール、ターゲティングメール(セグメントメール)、休眠発掘メールなどがあり、いずれもリードナーチャリングの手法として活用できます。Webサイト上などでメールアドレスを登録してもらうほか、展示会やセミナー、名刺交換などオフラインで得たリード情報を元に配信を行うことも多いです。
MAツールなどメール配信機能を持つツールを利用することで、配信業務を効率化でき、効果測定も簡単に行えるになります。

関連記事:メールマーケティングとは?基礎知識やメリット、実施方法5ステップから成功事例まで解説

 

 

⑥セミナー

育成活動のオフライン施策としては、セミナー開催が有効です。参加申込時に氏名や会社名、メールアドレスを取得できるほか、開催後にアンケートを実施することで興味のある内容を詳細に掴むことが可能ですので、営業アプローチがしやすくなります。展示会と同様に、参加者情報をMAツールなどへ登録してナーチャリングを行い、商談につなげていきましょう。
セミナーのテーマにもよりますが、展示会を接点とするリードに比較して検討段階が高いリードが多く、育成期間も短くなる傾向があります。

関連記事:セミナー開催のための準備を解説!チェックリストや段取り・アフターフォローまで全て公開

 

 

⑦ホワイトペーパー

ホワイトペーパーとは、製品情報や自社が持つノウハウなど、リードが欲しがるような情報を資料としてまとめてWebサイトに掲載し、メールアドレスなどを登録すればダウンロードできるようにしたマーケティング施策のことです。一般的にWebサイトのコンバージョンは「お問い合わせ」「見積依頼」などに設定されていることが多いですが、そこまではいかないものの、多少なりとも興味のあるリードを取りこぼさないために設置する「中間コンバージョン」としてホワイトペーパーダウンロードを設定すると良いでしょう。

リードの検討段階に合わせて複数のホワイトペーパーを用意しておき、「このホワイトペーパーをダウンロードしたリードにはこのメールを送る」「営業が電話アプローチする」といったシナリオをMAツールに登録しておけば、効率化を図ることができます。

関連記事:ホワイトペーパーとは?種類と具体例・作り方7ステップなど解説

 

 

⑧動画マーケティング

動画を用いてサービスや商品、自社の魅力などを発信していく手法を「動画マーケティング」といいます。YouTubeで商品紹介をしたり、製造工程を伝えたり、過去のウェビナーを配信するのも動画マーケティングの一環です。動画を公開して終了ではなく、動画の再生回数や視聴者層などの効果測定を行い、成果を分析することもプロセスに含まれます。

いまや動画は、スマートフォンで気軽に見ることができ、SNSでも頻繁に拡散されています。ユニークな動画やニーズにあった内容を作成すれば、拡散される確率が高まり、多くの人に企業や商品を知ってもらえるでしょう。動画は、文章だけでは伝えにくい商品の使い方や利用イメージなども表現できるため、購買意欲をかきたてやすいことも大きなメリットです。商品やサービスの認知度や理解度を向上させて、親しみを持ってもらうことで購入へとつなげます。

 

 

⑨SNSマーケティング

SNSマーケティングとは、InstagramやTikTok、LINE、X(旧Twitter)などのソーシャルメディアを活用して、商品認知や販売促進、ブランド力の向上を行うことです。企業は、SNSで直接消費者とコミュニケーションを取ることができるため、ユーザーのニーズをリアルタイムで把握できます。そして既存顧客だけでなく、接点を持たないエンドユーザーへ自社の情報を発信することも可能です。SNSの情報は、口コミの一種でもあるため、企業の公式サイトが提供する情報よりも鮮度が高いものとして好まれます。最近では「人とつながる」という目的以外に、「いま知りたいリアルな情報を得る」ための手段として使用されることも多くなりました。利用者も年々増加しており、若年層だけでなく、幅広い年代から支持され、その普及率の高さから重要なマーケティング手法として注目されています。

 

 

⑩マーケティングオートメーション(MA)

マーケティングオートメーション(MA)とは、顧客開拓におけるマーケティング活動を可視化・自動化することです。例えば、MAツールを活用すれば、Webサイト上の顧客の行動まで追えるため、閲覧したページや滞在時間、興味関心のあるコンテンツが特定できます。見込み顧客の行動履歴を把握すれば、どんな情報を求めているのかわかるので、適切な情報をベストなタイミングで届けることが可能になります。さらに、見込み顧客の購買意欲を「可視化」するために、自社サイトへのアクセス回数・メルマガの開封率などの項目ごとにスコアリングして、ホットリードをリスト化することもできます。

そのリストを営業部門に引き渡せば、効率のよい営業活動が実現するでしょう。先述の、BtoB企業における「見込み顧客の継続的なフォロー」においてもMAは非常に役に立ちます。そのほか、ステップメールやセグメントメールといった顧客の検討度にあわせた情報が届けられるメール配信機能なども搭載しており、MAツールの活用で自社に適したマーケティング施策を自動化できます。

デジタルマーケティングにおけるMA活用とは

関連記事:MAツールとは?基礎知識から機能・事例までわかりやすく解説

 

 

AIでさらに変わるデジタルマーケティング

各分野で注目されているAIですが、デジタルマーケティングにおいてもその活用は進んでいます。
前述したように、マーケティングチャネルや顧客の購買行動が複雑化していることから、昨今は大量かつ多様なデータから顧客を理解し、購買を促進するための打ち手を講じなければなりません。もちろん、すべての企業のマーケティングにAIが必要というわけではないのですが、数十万以上といった膨大な顧客データを有する企業においては、今後必須の取り組みになるでしょう。

AIをマーケティングに活用している身近な例としては、製品やサービスの検討意欲の高い顧客に対して、その顧客が興味を持ちそうな製品やサービスをパーソナライズでレコメンドする仕組みや、顧客からの問合せに対話型で個別の回答を返せるチャットボットなどが挙げられます。
今後もマーケティングにおけるAIの活用の幅は広がっていくと考えられており、自社のマーケティング業務の一部をAIによる処理に置き換え、売上や利益を伸ばしながらいかに生産性をあげていくのか、といったこともマーケティング業務に従事する人々が考えるべきことの一つになっていくでしょう。

 

 

デジタルマーケティングに取り組むときのポイント6つ

デジタルマーケティングを行うまでの流れと、押さえておきたいポイントを紹介します。

デジタルマーケティングに取り組むときのポイント6つ

 

現状と課題の把握を把握しておく

デジタルマーケティングには様々な手法があります。どの手法も魅力的に感じるかもしれませんが、重要なのは自社にとって最適な手法を選び、実践することです。最適な手法を選び実践するためには、自社の現状を分析し、自社の課題を的確に把握しておく必要があります。現状分析には様々な方法がありますが、ここでは基本の分析方法である「SWOT分析」と「3C分析」をご紹介します。

  • SWOT分析:Strength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)を分析し、自社の内部環境と、自社を取り巻く外部環境を分析します
  • 3C分析:顧客(Customer)、自社(Company)、競合他社(Competitor)を軸にして、市場環境・業界環境を分析します

 

 

目的を明確にする

そもそもなぜデジタルマーケティングを行うのか、「目的」を明確にしておきましょう。デジタルマーケティングのように、市場全体でニーズが高まっており、かつ先進的な取り組みにおいては、「取り組むこと自体が目的になる」ことが往々としてあります。活動を通して「どのような成果を得たいのか」を、なるべく具体的に考えてください。

 

 

KGIとKPIを設定する

デジタルマーケティングに取り組む「目的」を起点に、KGIとKPIを設定します。KGIとは、組織が最終的に達成したい大目標のことで、KPIとは、KGIを達成するために超えていく必要のある中間目標という位置づけになります。いづれも、必ず定量で設定します。例えば、「年間の売上目標:1億2千万円」というKGIを設定した場合、その達成のために、「案件を何件つくる必要があるのか」「見込み顧客との商談を何件すべきなのか」といったものを定量化した指標がKPIになります。
デジタルマーケティングでは、施策ごとにKPIを設定する必要があり、それぞれを達成すことにより、必然的にKGIが達成できるよう設定していきます。矛盾なく考えるためには、ロジックツリーを用いるのがおすすめです。

デジタルマーケティングのKGIとKPIとは

 

 

ペルソナとカスタマージャーニーを作成しておく

デジタルマーケティングで成功するには、ターゲットを具体的に設定しておく必要があります。どのくらい具体的であるのかというと、例えば性別や年齢、家族構成や年収のほか、勤めている企業、趣味、平日・休日の行動といった粒度で、1人の顧客を具体的に思い描けるレベルで設定しておきます。この解像度の高いターゲット像のことを、ペルソナと呼びます。
ただし、想像で作り上げてしまうと、現実と乖離したペルソナになる可能性があります。そのため、なるべく実際の顧客にアンケートをとったり、顧客と接する機会の多い社員にヒヤリングを行うなどして、客観的な情報を取り入れたペルソナを作ってください。

デジタルマーケティングにおけるペルソナ

 

カスタマージャーニーマップは、商品やサービスの存在を知った顧客が「どのようにして購入に至り、その後どういった評価を下してSNSなどで情報共有するのか」といった一連の流れを図にまとめたものです。具体的には、作成したペルソナを活用して「商品を認知→情報収集→比較検討→購入→その後の行動」までを考えます。ペルソナとカスタマージャーニーマップを作り込めば顧客像が明確になり、ターゲットに刺さる、現実的で効果的な施策の立案が可能になります。

デジタルマーケティングにおけるカスタマージャーニー

関連記事:ペルソナとは?マーケティングやビジネスにおける意味と作り方解説

 

関連記事:カスタマージャーニーとは?基礎から作り方まで徹底解説

 

 

自社に最適なデジタルマーケティング施策を選定する

前述の通り、デジタルマーケティングは、自社の現状や課題に合った手法を選定する必要があります。ここまでご紹介したポイントを押さえながら、デジタルマーケティングの各施策の特徴を理解し、どの施策を行うべきなのかを決めていきましょう。施策は以下のように様々なものがありますが、「どういった顧客と接点を持ちたいのか」や「かけられる費用」などによって、選定すべきものが全く異なります。

  • Web広告(リスティング広告、リターゲティング広告など)
  • Webサイト運用
  • コンテンツマーケティング
  • SEO
  • メールマーケティング
  • セミナー
  • ホワイトペーパー
  • 動画マーケティング
  • SNSマーケティング
  • マーケティングオートメーション(MA)

 

自社の課題を解決し、目的に近づけるものを選んでください。それぞれの詳細は本記事の見出し「基本的なデジタルマーケティングの手法10選」や「いますぐ客を獲得しやすいデジタルマーケティング施策」で紹介しているので、ぜひ活用してください。

 

 

効果測定や実行に必要なツールを揃えておく

デジタルマーケティングには、ツールの利用が欠かせません。なぜなら、デジタルマーケティングの施策は、基本的にデータをベースに施策の分析や改善を行うため、KPIを達成していくための活動を、ツールなしでコントロールしていくことは極めて困難であるためです。しかし、あれもこれも取り入れてしまうと予算が膨大になります。また機能が豊富になればなるほど、覚えることも多く、使いこなしていくことが難しくなってしまうでしょう。自社の施策に必要なツールをある程度把握してから、選定を行うのがおすすめです。デジタルマーケティングでは主に、以下のようなツールを利用します。

  • 顧客管理ツール(SFA・CRM)
  • SEOツール
  • アクセス解析ツール
  • MAツール
  • CMSツール
  • Web接客ツール
  • SNS管理ツール
  • 広告配信ツール
  • メール配信ツール
  • DMPツール
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カスタマージャーニーに沿ってコンテンツを提供

最後に、デジタルマーケティングを進めるうえで、必要となるコンテンツについて紹介していきます。デジタルマーケティングにおいて、コンテンツは欠かせません。顧客が製品やサービスを検討するきっかけを作ったり、意思決定を後押しする材料となるためです。
そのためコンテンツは、基本的にカスタマージャーニー整理する「検討フェーズ」に沿って企画し、対象の顧客に必要なタイミングで提供できるよう設計します。本章では、コンテンツの代表例として「認知・集客の強化(認知・興味関心フェーズ)」「理解の促進(情報収集フェーズ)」「課題の解決(課題解決フェーズ)」「意思決定(比較検討・意思決定フェーズ)」の5つのフェーズに分けて解説します。

 

認知・興味関心フェーズ

自社サイトのアクセス数、商品・サービスの知名度を向上させるために、集客強化のコンテンツを作成しましょう。はじめからブランド名や商品名で検索されることはありません。自社サイトや商品・サービスを知ってもらうために集客が必要となります。

まずはサイトへの流入を高めるためにSEOを行いましょう。ターゲット層を明確にして、ユーザーにニーズのあるキーワードを調べます。そのうえで、キーワードを入れながら商品・サービスの概要コンテンツを作成しましょう。さらに会社概要、ノウハウ系コンテンツを充実させれば、企業への信頼も向上します。

 

 

情報収集フェーズ

次に興味を持ってくれた顧客に対して、より魅力を伝え「必要なサービスである」と認識してもらいます。そのためには、商品・サービスの理解を深めるために商材のコンセプトや強みをしっかりと伝えましょう。また、会社の信頼度を高めるため、理念・社風などをコンテンツ化することも大切です。

 

 

課題解決フェーズ

「このサービスは必要か?」という心理を払拭するために、「サービスを使うとどんな問題が解決できるのか」が伝わるコンテンツを用意します。具体的には、商品・サービスの導入事例、活用例などが有効です。課題と解決方法、その後の活用について明記し、「このサービスなら抱えている課題が解決できる」と実感してもらえれば、ユーザーの購買意欲の向上へとつながるでしょう。

 

 

比較検討・意思決定フェーズ

決定コンテンツとは、「この商品を購入しよう!」と決断してもらうためのコンテンツです。「最低でも2、3ヶ月はかかるのでお早めに」など、早めの契約を促したり、期間限定のお得なキャンペーンを開催して、すぐに契約した方がよいことをイメージしやすくしましょう。また、他社との差別化を大きく打ち出すことも大切です。専門性の高いコンテンツを用意したり、「国内シェア1位」など自社の強みを全面に出して、「必要である」という顧客心理を引き出しましょう。

 

 

デジタルマーケティングの実践でおすすめ!『MAツール』とは

MAツールは、顧客獲得のためのマーケティング活動を自動化させるツールです。どんな企業が自社に興味を持ち、Webサイトなどにアクセスしているのか、メルマガを配信した際にはちゃんと購読してくれているのかといった、顧客のアクションが自動的にわかるので、タイミングを逃さずアプローチできます。また、製品やサービス検討度によって顧客を自動で分類できるため、管理や追客で見込み顧客を取りこぼすことを防げるなど、幅広い活用が可能です。

関連記事:MAツールとは?基礎知識から機能・事例までわかりやすく解説

 

 

見込み顧客を簡単にフォローするなら『BowNow』

デジタルマーケティングに役立つMAツールBowNowとは

「BowNow」は、14,000社以上が導入する日本国内シェアNo.1※のMAツールです。デジタルマーケティングにこれから取り組んでいく企業や、中小企業といった少人数のチームでの運用を考えている企業に、よく利用されています。見込み顧客へのフォローを効率化し、商談や成約を増やすことができます。はじめてのMAツール運用でも簡単に操作できる、シンプルなUIや機能が特長です。
完全無料のフリープランから試すことができ、料金も安価。導入後は1to1の支援や3ヶ月無料のカスタマーサクセス支援など、成果に向かって伴走する手厚いサポートを受けることができ、安心して使い続けることができます。

※出典:株式会社DataSign「DataSign Webサービス調査レポート 2024.6」

詳細はこちら:MAツール『BowNow(バウナウ)』とは

 

 

デジタルマーケティングの成功事例2選

それでは最後に、デジタルマーケティングを導入した企業の成功事例についてご紹介します。

 

デジタルマーケティング強化で売上240%アップに!│ヒロセ補強土株式会社

ヒロセ補強土のデジタルマーケティング事例

 

ヒロセ補強土株式会社は、地山補強土や軽量盛土など、補強土壁工法の提案・コンサルタント・工事をされている企業です。新型コロナウイルスの拡大により、顧客訪問件数が減少し、案件数や受注数も大幅に低迷したことから、コロナ前の対面式の営業だけでは厳しいと考え、新たな新規顧客の獲得方法を模索していたそうです。

そこで、当社のCMS「BlueMonkey」で自社サイトをリニューアルし、Web広告もスタートされました。その後MAツール「BowNow」も導入され、メルマガの配信やセミナー・ウェビナーの開催、ホワイトペーパーの実施など本格的なデジタルマーケティングに取り組まれました。その結果、セッション数は2年で1,727から9,257の536%アップ、そのほかCV数は317%、売上も240%に向上しました。デジタルマーケティングをきっかけに、自社のサービスを知らない新規顧客からの問い合わせも増加し、設計関連の問い合わせ数も約3倍を達成したとのことです。

 

 

強みやノウハウをアピールしてCV数の232%向上を実現!│株式会社ノビテック

ノビテックのデジタルマーケティング成功事例

 

株式会社ノビテック様は、ハイスピードカメラや画像計測機器、放送用カメラ機材の輸入を中心に、販売、保守、レンタル業務、さらにオリジナル製品の開発、設計、製造まで行っています。

同社では、取扱い製品の専門性が高く、高額品も多いため、対象顧客が非常に限られていることが課題となっていました。既存顧客からの売上拡大には限りがあると感じ、新規顧客の開拓のため、紙媒体や展示会などでの販促を実施。しかし、幅広い見込み先への周知が困難であり、継続性がないと感じていたそうです。

そこで当社のCMS「BlueMonkey」でWebサイトをリニューアルし、自分たちの強みやノウハウをアピール。SEOを強化して、Web広告も出稿されました。MAツール「BowNow」も導入され、メール配信などを積極的に行われました。

デジタルマーケティングに注力された結果、CV数は年間268から622となり、232%向上を実現。セッション数も8,422から17,387となり、206%アップとなりました。Webサイトなどで商品・サービスの情報を確認してから問い合わせしてもらえるようになり、CVの質も向上したといいます。

 

 

まとめ

デジタルマーケティングとひと言でいっても、Web広告やメルマガ、SNSなど活用するメディアも多く、手法もたくさんあります。挑戦したいと思っても、何からはじめたらいいのか、どこから手をつけていいのか迷ってしまうかもしれません。

まずは基礎知識を身につけて、自社がデジタルマーケティングに取り組む目的、課題を明確にしましょう。あらゆる手法の中から最適なものを選ぶには、このプロセスが必要不可欠です。
デジタルマーケティングやマーケティングの基礎知識の習得にあたっては、以下の無料資料も提供しております。よろしければお役立てください。

 

 

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監修者
クラウドサーカス株式会社 石本祥子

新卒でコンサルティング会社に営業職として入社。3年で営業所長代理を経験後、ベンチャー企業を経て、クラウドサーカス社にマーケティング職として入社。
営業とマーケティング、いずれの経験もあることを活かし、クラウドサーカス社が提供しているMAツール『BowNow』において、マーケティングと営業に関するメディアの監修を含む、Webマーケティングの全域を担当している。

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